女性の下腹に特化した、賢く上手にぽっこりお腹のダイエットで改善しましょう。なかなか落ちないお腹の脂肪やぽっこりと出た下腹を鏡で見て、年齢のせいだと諦めていませんか?
実は、同じ下腹の脂肪でも年齢によって落とし方が違います。若い頃と同じでは、体型は戻りません。効率的にダイエットをするためには、原因を知る必要があるのです。その他、下腹と年齢の関係性もお話ししていきます。
加齢でつく脂肪の原因は
若い頃の太り方が変わったと感じているなら正解です。一般に肥満といわれる太り方と、大人のぽっこりお腹とは別物です。全体的に脂肪がつき、お尻や太ももに脂肪がつくのが若い頃の太り方です。
一方、大人が太るとお腹が出っ張り、お尻のお肉は垂れてだぶつきます。脚はそれほど太くはなりません。鏡を見てこんな体型になってしまったら「大人太り」のサインです。この憎き下腹の脂肪はなかなか頑固者です。
脂肪は大きく分けて皮下脂肪と内臓脂肪に分けられます。女性はもともと皮下脂肪がつきやすいといわれていますが、皮下脂肪は代謝が悪く分解されにくいためなかなか落ちません。ダイエットをしても代謝のいい内臓脂肪から落ちるので、ボディラインが変わるのを実感するまで時間がかかるのが実情です。
しかも、年齢的に大人の女性は、脂肪がつきやすい体質になってるので厄介です。では、どうして年齢を重ねると太りやすくなるのでしょうか?その4つの原因を見ていきましょう。
①基礎代謝の低下によるもの
下腹ポッコリの原因①
基礎代謝とは心臓を動かしたり、呼吸をしたり、体温を保つなど「生きていることを維持するためのエネルギー」のことです。運動していても、仕事をしていても、何もしなくても、寝ていても消費し続けているエネルギーです。
1日の総消費エネルギーのうち、なんと7割以上を占めています。ところが、10代後半になると、それは体を作り上げるために使われていたエネルギーが不要になり、体を維持するためのエネルギーのみでよくなるため、年齢とともに基礎代謝が緩やかに下がっていきます。例えば、40歳の平均身長である158cmで52キロの女性を40代と30代で比べると、理論上では3年間3キロも体重が増える計算になってしまうのです。
年齢とともに筋肉量も減る
追い打ちをかける事実が、筋肉との関係です。基礎代謝の遅い消費カロリーの3割から4割を筋肉で消費していますが、実は30代頃から筋力は減少していきます。
そもそも、基礎代謝が下がっているのに、頼みの綱の筋肉まで減っているという悲劇が実状です。基礎代謝を上げることが至上命令といっても過言ではありません。
②筋力の低下によるもの
下腹ポッコリの原因②
先ほど筋肉の話をしましたが、さらに詳しく説明していきます。筋肉は人の運動を司る器官であるほか、血流を促すポンプの機能を果たし、基礎代謝を上げる重要な役割を担う組織でもあります。年齢とともに筋力量が低下していきますが、特に伸筋と呼ばれる筋肉が顕著に衰えてしまいます。
ヒザを伸ばす筋肉(大腿四頭筋)やヒジを伸ばす筋肉(上腕三頭筋)など、重力に対抗することから抗重力筋とも呼ばれ、姿勢を保つのもこの伸筋群です。年配の方の姿勢が曲がったり、ヒザを伸ばして歩けなくなるのも、この筋肉の衰えが原因です。
姿勢が悪くなってもやせづらい
姿勢が保てないというのは、実は深刻な事実です。腹筋が使われないため、お腹は緩みっぱなしになります。バランスを取るために、ヒザは曲がったままになり、大臀筋などのお尻や太もも など大きい筋肉を使わなくなるので代謝はさらに下がります。
しかも、お腹の中では内臓は潰れて機能が低下し、筋肉を作る 原料であるタンパク質を胃腸で吸収できずに、筋肉は減る一方になります。あまり筋肉はつけたくないという女性も多いですが、将来の自分のために今すぐ軽くでもいいのでトレーニングを始めるべきだと思います。
③骨盤の歪みによるもの
下腹ポッコリの原因③
女性でしたら気になるのは骨盤の歪みですね。産後のダイエットだったり、出産していない女性のダイエットにも影響があるのはご存知の方も多いのではないのでしょうか?ゆがんだ骨盤は見た目からして悪いものです。骨盤が前傾(前に倒れている状態)する事により、腰の下あたりがせり出し、お腹も必要以上にポッコリ見えますし、お尻はアヒル尻にもなってしまします。
また、開いた骨盤になると内臓が下がってきてしまい、内臓下垂になります。そうなると、お腹側に内臓が突き出てきてぽっこりお腹になります。内臓機能を低下させたり、自律神経やホルモンといった目に見えない部分のバランスを崩します。その上、血行や リンパの流れを滞らせて冷え性を引き起こし、代謝が悪くなり脂肪を蓄えるという負のスパイラルになってしまいます。
骨盤矯正のポイントとなるのが、骨盤とが繋がっている筋肉と、その周りの腹筋群(大腰筋、小腰筋、腸骨筋、腰方形筋、腹斜筋、腹直筋など)です。これらが緩んでいたり筋肉量が足りないと、せっかく骨盤の歪みを矯正してもすぐに戻ってしまいます。逆にその腹筋群が引き締まっていると、多少のことで歪んだりはしません。
しかも、お腹の出っ張りもなくなって、ウエスト周りがスリムに整います。骨盤の歪みは日頃の癖の積み重ねが原因です。生活習慣も合わせて見直しをしましょう。
骨盤の歪みの疑問Q&A
Q1:骨盤が歪むと太る?
A1:骨盤が歪むと体を支えようとして、姿勢が悪くなり内臓を圧迫してしまいます。血流が悪くなり、結果、代謝が落ちて太りやすくなります。肩こりや冷え性を引き起こすこともあります。
Q2:年齢を重ねると骨盤は歪みやすい?
A2:骨盤を大きく支える大腰筋が、年齢とともに萎縮するのが大きな原因です。また、骨盤が歪んだまま長い年数経ってしまうと、全身がゆがんだまま固定され、骨盤の矯正や骨格の矯正が難しくなりますが根気よく骨盤矯正と骨盤につながる筋肉の量を増やすのと、それらの筋肉のストレッチで柔軟性を回復できれば、骨盤のバランスを綺麗に保てるでしょう。
Q3:40歳を超えると骨盤を整えるのは無理?
Q3:骨盤矯正をしつつ、体幹の筋肉でなく四肢の筋肉の可動域をゆっくり広げ、骨盤周りの筋肉の強化をすれば、正しいバランスに戻ります。運動不足なら簡単な運動 から始めましょう。
Q4:男性より女性の方が骨盤は歪みやすい?
A4:女性の骨盤は生理周期に合わせて閉じたり開いたりする柔軟な構造のため、骨盤が歪みやすいのは事実です。また、男性は経験しない出産も骨盤の歪みに大きな影響を与えます。そして、骨盤を支えるために必要な筋肉量が情勢は少ないことも 原因です。
④内臓機能の低下によるもの
下腹ポッコリの原因④
基礎代謝や筋肉の生成には、内臓を健康に維持することがとても重要です。消化を促し、体内に取り込んだ栄養を吸収、老廃物の排出とそれぞれの臓器がバランスよく機能を発揮できてこそ、健康がキープできるというものです。
しかし、起きている時でも寝ている時でも働いている内臓器を常に健康に保つ というのは、年齢に関係なく難しいことです。臓器同士は連動して働いているので、どこかに不調が起これば別の臓器が補うようにできています。
胃が悪くなると代謝がダウンします。栄養の吸収が悪くなり、腸への負担がかかります。腸は老廃物を排出できずに便秘となって、ぽっこりお腹にもなります。腎臓に負担がかかるとむくみを引き起こし、水太りにもなってしまう可能性もあります。それを補おうと腎臓が働くと、栄養を処理しきれず脂肪として溜め込む始末になります。
これでは ダイエットどころではありませんね。年齢とともに、体の中が弱っていくのは仕方のないことです。ただ、ダイエットのことを考えるなら、体の中身もメンテナンスが必要というのも忘れずにいておいてください。
各内臓機能が低下してしまうと?
●胃の機能が低下すると
血液循環が悪くなり、代謝がダウンします。栄養の吸収が悪くなるため、体力も低下し肌荒れ などを引き起こします。
●腸の機能が低下すると
消化吸収、排出がスムーズに行われず、老廃物が停滞して便秘になることもあります。エネルギーを燃焼する元となる栄養素を疲れ作ることができず、代謝も落ちてしまいます。
●肝臓の機能が低下すると
腎臓に負担がかかり、血液ろ過が不十分になります。飲んだ水の量とは無関係に、むくみを引き起こすことがあります。
●腎機能が低下すると
肝臓が腎臓を補おうとし、本来の役割である栄養の分解がしきれず、細胞内に脂肪となって溜まってしまいます。
ぽっこりお腹の中身は何?
細身の人でもお腹は出ます。太りやすい大人の体とぽっこりお腹について学びましたが、ぽっこりお腹の中身はどうなっているのでしょうか?下腹が出た大人のお腹の正体は、皮下脂肪と下垂した内臓です。その原因は主に3つです。
骨盤の歪みでお腹が出る
まず、注目したいのが、骨盤の前傾への歪みです。大人のお腹がぽっこりと出ている大きな 原因は、骨盤が前傾し、仙骨が後ろに飛び出て反り腰になってる状態です。
もともと日本人は反り腰気味と言われていますが、腹筋や背筋を使わずにいることで、さらに背中が曲がり お腹も弛んでしまいます。この上に皮下脂肪とたるんだ皮膚が乗っているのです。
内臓下垂でぽっこりお腹
2つ目は、内臓が下がっていることです。筋力が落ちると脇腹を支える、腹横筋や横隔膜を使うことができず、腹圧が下がって 正しい位置に維持するのが難しくなります。
骨盤底筋の筋力低下によるもの
そして3つ目は、落ちた内臓を受け止める骨盤底筋群が緩んでしまっていることです。骨盤の中でハンモックのように内臓を支えるはずのこの筋肉が緩んでいるために、完全に下に落ち込み内蔵全体が前にお腹を押し出してしまうのです。
ポッコリは骨盤底筋の筋トレで改善
実は、この骨盤底筋が大人の ぽっこりを解消するカギになります。骨盤底筋はインナーマッスル(深層筋)の一つで、骨盤の底にある筋肉です。ハンモックのように、骨盤を安定させるために使われます。この筋肉が緩むと、内臓が下垂したり、股関節の動きが悪くなることもあります。
ひどい場合は、その真下にある排尿や排便などの機能に影響を与えることもあります。よく聞くのが加齢とともに悩む「尿漏れ」ですね。これは 骨盤底筋の筋力が衰えたことに起こる代表的な症状です。逆に、この筋肉を鍛えると腹圧が下がって、下っ腹が引き締まり、曲がった背骨を伸ばして姿勢美人へ導いてくれます。
つまり、ボディラインを決める大事な筋肉なのです。お腹周りを囲むアウターマッスル(表層筋)の腹横筋、内腹斜筋、外腹斜筋、腹直筋の4つの筋肉、骨盤底筋と繋がる腸腰筋とともに引き締めることで、 骨盤の中で圧迫されていた内臓の位置を戻して安定させ、痩せやすい体になり、ダイエットにつながります。血流やリンパの流れもクリアになり、いいことづくめなのです。
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