産後に体重が落ちなく悩んでいるママさんはとても多いと思います。妊娠して胎児が大きくなるにつれて骨盤が広がります。出産しても骨盤が広がったままだと体重が落ちないという事は多くのママさんが知っていると思います。
その他にも産後太りが起きてしまう理由は睡眠不足による空腹感もあるのことをご存知でしょうか。今回は産後太りと睡眠不足の関係性についてお話ししていきます。
産後に体重が落ちない原因は色々
無事に出産して産後、更に体重が増えてしまう方がとても多いです。「断乳したら体重が増えた」とか「出産後数キロしか体重が減らず、体重が増えている」といった声を聞いたことがあると思います。
最近では、一度は妊娠前の体重に戻ったけど、今では出産前の体重まで増えてしまったという人もいました。2003年の報告では30%から40%の女性が、妊娠前の体重に戻ることができず、平均で3キロもの体重増が起きていることもあります。
現在はそれよりも肥満傾向が見られ、70%近くが産後太りを起こしているといわれています。単に食べる量が増えることで、産後太りが起きるという単純な理由だけでなく、産後の特有の生活が肥満を誘発している可能性があります。
産後太りは睡眠不足も関係
これほど多くのママさんが悩んでいる産後太り…。その原因は単純に食べ過ぎというだけではありません。産後うつで食べ物に逃避するからというだけでもなく、産後は太りやすくなる避けようがない原因があるのです。
産後なぜだか食べ物に手が伸びる状態は「産後過食症候群」とも呼ばれています。実は、これを引き起こすのが睡眠不足なのです。睡眠不足が強い空腹感を覚えさせて食欲を増進させることがわかっています。
産後すぐは、おおよそ3時間ごとに赤ちゃんに授乳することになります。1回に20分程度の授乳時間、長いママさんですと1時間も授乳していることがありますが、これが3時間おきにやってきます。授乳中は慢性的に睡眠不足になってしまうわけですね。
旦那さんのお手伝いで、ママさんがまとまった 睡眠が取れるように、食事を作ったり掃除や洗濯をしたりいろいろ手伝って欲しいものです。それでも十分な睡眠をとることはなかなか難しいのです。 なぜなら、旦那さんが家事や育児を手伝っても、ママさんに代わって赤ちゃんに母乳をあげることができないからです。
産後の食欲は我慢しない
産後過食をしないために必要なのはストレスコントロールです。過食を解消するために、むやみに食べることを我慢する必要はありません。ストレスのはけ口として食べ物を欲しているのに、食べるのを我慢したらそのストレスはご旦那さんであったり、赤ちゃんであったりに向かうからです。
産後過食症候群は食べるのを我慢するのではなく、食べたいという欲求を過剰に引き起こす原因をなくすことが一番大切なのです。
産後の過食をなくすためには
どうすれば過食に気持ちを傾かせる原因をなくせるのでしょうか。それは運動やストレッチを行うことで防げます。睡眠不足は強いストレスになりますが、このストレスが血糖値を上げるのと同時に血糖値をコントロールするインスリンの作用を低下させます。
しかも、ストレスは過食を生みますから、体はどんどん脂肪をため込むことになります。だからこそ、ストレスをコントロールして、産後の過食を減らすのです。家族の協力を得られることも大切ですが、何によってママさんの精神的な負担をどれだけ減らせるか、それを考えて行うことが効果的な産後ケアとなるかどうかを決める要素なのです。
そういった考え方のもとで、代謝を上げやすくするための生活環境もとても大切になってきます。産後太りが始まってからケアするよりも、産後すぐから始めて産後太りを予防する…。是非、産後の骨盤ケアをしてみましょう。
産後ケアを効率的にする時間帯
さて、産後の過食をなくすためには運動やストレッチが大切とお話ししましたが、産後ケアをより効率的にする方法を2つ紹介します。
一つは産後の体の回復や育児へのストレスを解消するためのもの。
もう一つは筋力アップなど育児に負けないような体作りのものです。
この2種類の運動ストレッチを組み合わせることで、効果的に産後のケアを行うことができます。こういった趣旨の異なるものを同時に行うためには、体の周期性を利用するのが一番です。
体内時計は数種類ある
体内時計という言葉を聞いたことがあると思います。実は人の体内時計は1つだけではなく、多くの時計を同時に動かしていて、それを光によってコントロールしています。
光の強さだけでなく、波長もこの時計に影響を与えています。ですから、光量が多く青みも強い午前中は体をポジティブに動かそうとする時間帯となり、黄色みがかるお昼になる頃にはピークを迎えます。光量が落ち赤みがかかってくる夕方になると、体の機能を抑制していき、日没とともに体は睡眠に向かいます。
このような周期性を形成しています。産後ケアをおこなう際には、こういった体の周期性を使います。
運動、ストレッチは時間帯で変える
例えば、産後のストレッチのような体を休ませるためのものは、就寝前に行うことで効果をより高く期待することができます。
筋力をアップしたり、体を引き締めたりするようなものは、午前中からお昼にかけて行って欲しいと思います。産後ケアはまとまった時間が必要なものではありませんから、時間帯を意識しながらちょっとした時間を使って、家事や育児の合間におこなっていくと良いでしょう。
大切なのは無理をしない
そして最も重要なのは無理をしないことです。産後の時期に一番ケアをしたい筋肉は、出産時に損傷してしまう骨盤底筋群です。この筋肉の回復には、激しい運動はご法度です。
最近では少しでも早く体のラインを戻したいからといって、産後の早い時期からエアロビクスをする人も増えてきましたが、その関係で腰、膝関節や股関節などを痛める人も増えてきました。
また、産後十数年も経たないうちに、尿漏れを起こしてる人も多くなりました。地味ではありますが、目的を持って確実に問題を解消していくことにより、一番効率的に産後ボディケアを行うことができるのです。
妊娠前から運動をする機会が多かった人ほど、先ほど述べたような激しい運動を、産後の早い時期から開始する傾向にあります。自分はこれだけ体を動かしてきたという記憶が残っているから、過信してしまうのでしょうね。特に普段から体を動かしてきたママさんほど注意して、負荷がかかりすぎないように産後ボディケアを進めるべきです。
産後ボディケアというのは本来とても楽しいものです。体重が落ち、体型も綺麗に整って、しかも痛みやだるさ なども同時に取れていくのですから、女性にとってこれ以上ない喜びになると思います。産後ケアを始めてすぐは、ストレッチをおこなうための時間を作るのは大変に感じるかもしれません。
ですが、こういった喜びを伴うのが産後のボディケアですし、将来的な不安の解消にもつながるものなので、無理のない程度に続けてみてください。慣れていけば、意外と時間を作れるもの です。
お子さんの豊かな情緒を育むためにも、将来のあなたの健康のためにも、そして綺麗なボディメイキングのためにも産後の大切な時間を有意義に過ごしてほしいと思います。
効果的なケアのPOINT
・ストレッチはどこに行うかを意識する
・少し物足りない程度に行う
・痛みや違和感を覚えるものは行わない
・各ストレッチの推奨する時間帯に行う
・ストレッチの回数は物足りなくても増やさない
・ストレッチがきつく感じる時は、回数を減らしたり時間を短くしてもいいでしょう