上腕二頭筋の筋トレやストレッチを紹介する前に上腕二頭筋を詳しく理解したうえで行う方がより効果的です。上腕二頭筋の解剖学を紹介しますのでしっかり理解しましょう。
この筋肉は基本的に肘関節を屈曲させる筋肉ですが、その他にも別な作用を持っている筋肉もあります。
上腕二頭筋の作用
上腕二頭筋は2つの関節をまたぐ筋肉で肩関節の屈曲と肘関節の屈曲、前腕の回外の作用を持っています。肘をを曲げる作用は多く知られていますが、この上腕の回外筋としての作用も重要ですのでよく覚えておきましょう。
上腕二頭筋の機能解剖
上腕二頭筋は、腕の中では最も浅層にある筋肉の一つで、肩関節と前腕の両方へ作業します。上腕二頭筋は紡錘状で多関節に機能するため、三角筋や上腕筋など単関節で大きな力を作り出す共働筋と比べると、機能効率は制限されます。
ヴィジュアル機能解剖学 南江堂
上腕二頭筋の長頭と短頭が反対の位置に付着することで、肩関節屈曲時に肩関節を安定させています。このように、上腕二頭筋は三角筋・烏口腕筋・上腕三頭筋と協力して働いています。上腕二頭筋の短頭は腕を内転させたり、歩行時に腕を前に振ったりする際に、烏口腕筋と組み合わさって働いています。
主に上腕二頭筋は、上腕筋・腕橈骨筋の大半の手関節の屈筋群とともに、肘関節の屈曲に作用しています。その他の動きとして前腕の回外があり、これによりコルクの栓を瓶から外したり、ドアノブを外側に回す等の、ひねりの動作を機能的に行うことができます。
上腕二頭筋の位置と起始停止は?
上腕二頭筋の位置はどこ?
上腕二頭筋は上腕前の面の表層にあります。
起始部(長頭と短頭)
●長頭:肩甲骨の関節上結節
・長頭は肩甲骨の関節上結節から結節間溝(二頭筋溝ともいいます)を通ります
●短頭:肩甲骨の烏口突起
停止部
橈骨粗面と二頭筋腱膜
・二頭筋腱膜はこの近くの筋膜が遠くの内側に伸びて広がったものです。そのまま前腕の前面で前腕にある筋の筋膜へ合わさります。
上腕二頭筋の大きな特徴
上腕二頭筋は2つの作用があると思われがちですが、肩関節の屈曲と肘関節の屈曲、前腕の回外する3つの役作用があります。そして、腕にある筋肉なのですが上腕骨には付着してないことが大きな特徴です。
上腕二頭筋の筋トレ方法
T シャツから生える太い腕は、無言の圧力で、世の中の理屈をはねのけます。「腕っぷしが強い」や「腕試し」などの表現があるように、腕は力を象徴したものと考えられてきました。上腕二頭筋のトレーニングは意識がしやすく、効果も感じやすい箇所です。
肩と同様に、自重のプッシュアップだけでなく、ダンベルを用いた種目も紹介していきます。ダンベルをお持ちでない方は、中古のダンベルでもいいので、安く手に入れましょう。努力次第で、じゅうぶんに元の取れる投資と思います。
なお、ダンベルの重量によって強度は変化しますが、やみくもに重すぎるダンベルにチャレンジするのではなく、正しいホームを重視して行うようにしてもらうと、怪我もしなく「長続きするコツ」だと思いますので無理なくゆっくり日にちをかけて、上腕二頭筋の筋力トレーニングをしていきましょう。
まずは、上腕二頭筋の筋トレの前に正しいプッシュアップ(腕立て伏せ)を説明していきます。筋トレといえばこれ!というぐらいに代表的な種目のプッシュアップ。上肢の上腕を主にと体幹を効果的に鍛えるために押さえておかなければいけないポイントを紹介します。
上腕二頭筋の筋トレ方法(13種類)
体を一直線にして上腕部も体幹も同時に鍛えましょう
プッシュアップは、いわゆる腕立て伏せのことで、筋トレといえば真っ先にイメージされる代表的なものと言えるでしょう。これだけ代表的な種目でも、きちんとしたフォームで行なっている人が意外に少ないのも事実です。
まず、意識すべきは、身体が一直線であること…!腰が上がっていたり、下がっていたりしては効果が半減してしまいます。プッシュアップは基本的に上肢(胸・肩・腕)を鍛える種目ですが、身体を一直線にキープすることで体幹のトレーニングにもつながります。
また、きついからといって、体のおろし方が浅くなるのもNGです。可動域が小さくなると、主な対象となる大胸筋の効果が低くなってしまうからです。深く身体をおろすのがきついようであれば、ヒザを床につけるなどのイージーメニューにして、負荷を下げて行うようにしましょう。
①プッシュアップ腕立て伏せ(ノーマル)
◆上腕二頭筋の筋トレ方法①
・身体を一直線にキープしながらゆっくり体を上げ下げします。
1:肩幅を広めに取り身体を一直線にキープしましょう。
手の幅を肩幅の1.5倍程度とり、身体が一直線になるようにキープします。目線は前方でなく下方に向けます。
POINT:
・頭が上がらないように目線は顔に向ける
・手幅は肩幅の1.5倍程度にひらく
・身体が一直線になるようにキープ・脚幅は腰幅と同じくらいに開きます。
2:体を一直線にキープし深くゆっくり体を降ろします。
体のラインを一直線にキープしたまま、ヒジの角度が90°より深くなるまで体をゆっくり下ろし、ゆっくり持ち上げます。
POINT:
・ 体のラインは常に一直線をキープ
・肘の角度が90°より深くなるまで体を降ろす
NG筋力トレーニング:
1: 指先が外向きになっていると関節に負担がかかり故障してしまう可能性もあります。正しくは指先を内向きにすることで、関節を無理なく負けることができます。
2:お尻が上がった状態でのプッシュアップは、体がくの字になり、お尻だけが上がってしまうと、正しい負荷がかからず筋トレ効果が薄くなります。
また、お尻が落ちるように体が弓なりになってお尻だけ下がってしまうと、負荷が激減してしまい効かなくなってしまいます 。
②プッシュアップ腕立て伏せ(イージー)
ヒザから頭までは一直線にキープしゆっくり体を上げ下げする
◆上腕二頭筋の筋トレ方法②
1:膝をついて足を上げて幅は広めにとります。膝をつけた状態で足をかかとでクロスさせてあげて、手幅は肩幅の1.5倍程度を取ります。
POINT:
・ 頭が上がらないように、目線は下方に向けます
・ヒザから頭まで体を一直線にキープしましょう。
・膝に体重がかかるので、何かクッションとなるものを敷くといいでしょう。
2:体を一直線にキープし、体を深くゆっくり降ろします。
体のラインを直線にキープしたまま、肘の角度が90°ぐらいまで体をゆっくり下ろし、そのままゆっくり持ち上げます。
POINT:
・ 息を吸いながらおろし、吐きながら持ち上げるのを意識しましょう。
・ 膝から頭までは体を一直線にキープする・足は上げたまま体を上げ下げします。
③プッシュアップ腕立て伏せ(ハード)
◆上腕二頭筋の筋トレ方法③
・片足を置かせて負荷を高め、ゆっくり体を上げ下げする。
1:片足を浮かせてて幅は広めにとります。片足を少し浮かせた状態で同点で幅は肩幅の1.5倍程度を取ります。この時到底向かせた足から頭まで直線にキープします。
POINT:
・頭が上がらないように、目線は下方に向ける
・浮かせた足から頭まで、身体を一直線にキープする。
2:片足は浮かせたまま、体を深くゆっくり下ろします。
浮かせた足から頭まで一直線にキープしたまま、肘の角度が90°より深くなるまで体をゆっくり下ろし、1秒静止してゆっくり持ち上げます。反対側も同様に行いましょう。
POINT:
・息を吸いながらおろし、吐きながら持ち上げます。
・浮かせた足から頭まで、身体を一直線にキープします。
・指先を内側にすることで、手首や肘の関節を無理なく負けることができます。
・足を浮かせたまま体を上げ下げします。
④より腕に効くプッシュアップ
◆上腕二頭筋の筋トレ方法④
1:手の幅は肩幅より狭くし、体を一直線に行き致します。
手幅を肩幅より狭くとり、身体が一直線になるようにすると、より腕に効果のあるプッシュアップになります。
2:体を一直線にキープし、身体を深くゆっくり降ろします。 体のラインを一直線にキープしたまま、ヒジの角度が90°より深くなるまで体をゆっくり下ろし。そのままゆっくり持ち上げます。
POINT:
・この場合も指先は内側に向けるようにします。
そうすることで手首や肘の関節を無理なく曲げることができます。
・ 手幅は肩幅か、それよりやや狭くすることで、より腕に対するプッシュアップ腕立て伏せ効果が高まります。
⑤上腕二頭筋をシェイプアップ筋トレ-A
大きく胸を張り、肩甲骨を縮めた状態からスタートします。ペットボトルを横から上げたり、下ろしたりすることで上腕二頭筋、上腕三頭筋もしくは三角筋の伸縮運動をし、上腕のシェイプアップを促します。
広背筋のトレーニングにもつながっていますので、ダイエットしたい女子にはオススメの筋トレです。
◆上腕二頭筋の筋トレ方法⑤
1:両手にペットボトルを持ち、肩の高さで両腕を広げます。胸を張ってドローインします
2:勢いをつけずに、3秒かけて両肘を曲げます。次に3秒かけて腕を伸ばします。この動きを10回繰り返していきましょう。
⑥上腕二頭筋をシェイプアップ筋トレ-B
肘を固定してペットボトルを上げ下げしているので、ダイレクトに上腕二頭筋、上腕三頭筋、三角筋に負荷がかかっています。
見た目以上にハードですが、効果は抜群です。
二の腕のたるみが気になり始めた女子は、この二の腕のシェイプアップの筋肉トレーニングを、すぐに行うことをお勧めします。
◆上腕二頭筋の筋トレ方法⑥
1:片手でペットボトルを用い、腕を上げて頭上にかかげます。
片方の腕で肘をしっかり固定しながら、ペットボトルを上げ下げします。
片腕を10回ずつ、左右均等に行います。
⑦上腕二頭筋をシェイプアップ筋トレ-C
膝を曲げて前屈のみの状態で行うことで当然筋肉の連動性をより強く感じられます。
二の腕のシェイプアップの上級メニューなので、この筋肉トレーニングを続けると美しい二の腕のラインを手に入れることができます。
たるみをなくし、少し力こぶを作ってメリハリのある腕になりましょう。
◆上腕二頭筋の筋トレ方法⑦
1: 片手にペットボトルを用い、反対側の足を一歩前に踏み出します。
2:上半身をやや前屈にして、軽く膝を曲げます。 ペットボトルを持った手だけを動かし、反対側の手は踏み出した足の太ももの上に置きます。
肘を中心に3秒かけて曲げて、3秒かけて伸ばします。左右10回ずつ行います。
⑧テーブルアームカール(自宅でできる上腕二頭筋の筋トレ)
テーブルを利用して、上腕二頭筋を鍛えましょう。ポイントは、ヒジを大きく曲げ伸ばしすることを意識していくことが大切です。
そのためには、ヒジの位置を固定して動かないようにするとより効果的です。
この時足を肩幅に開いて立ち、テーブルなどに脇を閉めて指をかけると上腕二頭筋の筋力トレーニングにより効果的です。
◆上腕二頭筋の筋トレ方法⑧
1:腰の力を使って上腕を強化しましょう
2:ヒジを折りたたむようにしながら、上腕二頭筋の力で上体を倒した後、上体を起こしながら1の位置に戻します。
この時のポイントとしてはヒジの関節の位置が動かないように固定することで、ヒジが大きく曲げ伸ばしされて、上腕二頭筋を効果的に筋力トレーニングできるでしょう。
⑨スタンディングダンベルカール
上腕二頭筋にピンポイントに効く筋力トレーニングです。 正しいフォームと適切な重量と回数で、たくましい力こぶを手に入れましょう。
◆上腕二頭筋の筋トレ方法⑨
1:ダンベルを体の前に持ちます
2:いややつま先に重心を置いて立ちます
3: 膝を軽く曲げた状態から腕をスムーズに持ち上げます
4:やや小指側から持ち上げるように意識します
5:トップポジションで一瞬止めます
6:ダンベルをコントロールしながらゆっくりと下ろします
7:これを繰り返していきましょう!決して無理しないで行います
POINT:
・動作の速度を一定に保ち、筋肉への意識刺激が抜けないようにします。
・姿勢の維持に注意して行なってください。
・手首は返さずにまっすぐ伸ばしたまま。手首をそらすと痛めてしまいます。
・視線を正面に保つ(下を向きがちになるので注意)
・姿勢が崩れたら、そのセットは終了にします(姿勢が崩れたまま行っても目的とする上腕二頭筋には刺激が入りにくく、ケガにもつながります)
効果UPのPOINT:
持つダンベルの方向を変えたハンマーカールでは上腕筋や前腕の一部も鍛えられます。
NG POINT:
・トップで腰を反らせないことを意識します。
・呼吸を止めないで筋トレしましょう。
⑩コンセントレーションカール
上腕二頭筋を鍛えるための筋肉トレーニングです。ヒジを屈曲させるための屈曲筋群を、片方ずつ集中的に鍛える筋トレです。
膝に肘を当てて固定するので、支点が動きにくく、目的である上腕二頭筋の負荷を意識しやすい筋トレです。
上腕二頭筋の追い込みトレーニングとして行うと、より効果的に上腕二頭筋が鍛えることができるでしょう。
◆上腕二頭筋の筋トレ方法⑩
1:ヒザの内側にヒジを当てます。ベンチや椅子に座り、ダンベルを持って膝の内側に生地を当てます。
2: ダンベルを巻き上げます。膝を支えにして肘を固定しながら、ダンベルを持ち上げます。
NGポイント:
ヒジが伸びるように意識しましょう。ヒジが伸びずに肩が動いてしまうのは NG です。
可動範囲が小さくなって効果が落ちるので、負荷が大きすぎる場合は重量を下げましょう。
⑪フライングダンベルカール
上腕二頭筋をストレッチしながら鍛える筋肉トレーニングです。腕を背中側に下げて二関節筋のストレッチして行う筋力トレーニング。
他のヒジを曲げる屈曲筋群よりも、特に上腕二頭筋を集中的に鍛える方法です。
◆上腕二頭筋の筋トレ方法⑪
1:ベンチに仰向けで寝て、腕を背中側に下げます。ダンベルを両手に持ち、腕を背中側に下げます。この状態で上腕二頭筋をしっかりストレッチさせます。
2:ヒジを曲げてダンベルを下げます。ヒジを支点にダンベルを持ち上げることにより、上腕二頭筋を集中的に鍛えることができます。
NGポイント:
腕の下げ幅が小さい。ダンベルをしっかり降ろさないと上腕二頭筋がストレッチされないので、十分な効果が期待できないので意識して腕を下げましょう。
⑫バイセプスチンニング(上腕二頭筋に効く懸垂)
「バイセプス」は上腕二頭筋で「チンニング」は懸垂のことです。通常の懸垂は広背筋や僧帽筋に効きます。この懸垂は上腕二頭筋にハードに効く筋トレです。
◆上腕二頭筋の筋トレ方法⑫
1:腹の高さ程度の鉄棒で実施します
2:顔の前に似て唾がくるように位置します
3:肩幅程度で鉄棒おにぎります
4:地面から足を離します
5:腕の力で上体を鉄棒に近づけ、頭が鉄棒の高さの位置で一瞬止めます
6:ゆっくりと元の位置に戻るが、力が抜けないようにしてを保ちます
7:これを繰り返し行います
効果UPのPOINT:
・動作速度を一定に保ち、筋肉への意識(刺激)が抜けないようにします。
・ 姿勢の維持に注意しましょう。
注意点:
・スタンディングダンベルカールの時と同じで、視線を正面に保ちましょう(下を向きがちになるので注意)
・姿勢が崩れたら、そのセットは終了にしましょう(姿勢が崩れたまま行っても目的とする上腕二頭筋に刺激は入りにくく、怪我にもつながります)。
NG POINT:
・一番状態が上がったトップでは、鉄棒に胸を近づけないことを意識しましょう。通常の懸垂になってしまって、上腕二頭筋への筋力トレーニングには効果が薄れてしまいます。
・呼吸を止めないことを意識しましょう。
・上げる時下げる時に反動をつけたり、ねじったりしないのを意識し注意しましょう。
・後に反ったりしないで バイセプスダイニングを行いましょう。
⑬ダンベルフライ上腕二頭筋と大胸筋を一緒に鍛える筋トレメニュー
ダンベルプレスのバリエーションともいえる筋力トレーニングです。ヒジをほぼ伸ばした状態で、弧を描くようにに、ダンベルを上げ下げするため、上腕三頭筋はほぼ使われず、上腕二頭筋と大胸筋を集中的に鍛えることができる筋トレメニューです。
自宅で出来る筋トレに、特にオススメの筋力トレーニングです。
◆上腕二頭筋の筋トレ方法⑬
1:胸を張ってダンベルを大きくおろします。
肘を少し曲げた状態にキープしながら行うと、上腕二頭筋にもより効果があらわれる筋トレになります。 手のひらは上に向けるのがコツです。
POINT:
胸を張った持ち上げます。肩を引いて胸を張ったままダンベルを持ち上げるのがポイントです。あげる時につられて肩が前に出ないように注意しましょう。
2:弧尾を描く動作で持ち上げましょう。肘の角度をキープしたまま、弧尾を描く軌道で持ち上げます。ダンベルプレスと同様に、胸を張った状態をキープします。
POINT:
プレスに切り替えます。伸ばした両腕を上体に引きつけ、ダンベルプレスに切り替えると、上腕二頭筋と大胸筋への負荷が減り上げやすくなります。通常はNGなのですが、セット後の追い込みに有効的な筋トレです。
NG POINT:
つられて肩が前に出るのはNGです。ダンベルを持ち上げる動きにつられて肩が前に出ると、上腕二頭筋と大胸筋を十分に鍛えられない筋トレになります。肩を痛めるリスクも高まるので、肩は引いたまま筋トレしましょう。
上腕二頭筋のストレッチ方法「6種類」
出産したママさんが赤ちゃんを抱っこする時には上腕二頭筋はフルに負担をかけています。筋肉に疲労が溜まり腕が痛い、重い、突っ張ることは多々あります。
また、長時間のパソコン作業、重い荷物を長く持つなどでも症状が現れます。
その上腕の表側の上腕二頭筋をストレッチして、腕の痛みや重さ、突っ張り感を解消しましょう 。
上腕二頭筋のストレッチは鍛えた筋トレ後のクールダウンにも…
上腕二頭筋を鍛えた後は筋肉をクールダウンさせて疲労を残さないようにしましょう。単純に筋肉をつけただけでは良い筋肉とは言い切れません。
見た目だけ良くても、質が悪ければ怪我にもつながるし、使っていても早く疲労をしてしまいます。 筋トレをした後は、必ずストレッチをして、筋肉を休ませてあげましょう。
①上腕二頭筋のストレッチ(イージー)
◆上腕二頭筋のストレッチの方法①
①片方ずつ、上腕二頭筋のストレッチをしましょう。まずは左腕を肩の高さにあげます丸脚を肩幅に開いて立ち、左腕を肩の高さまで上げて手のひらを内側に向けます。
②手のひらを内側に向けたまま、左腕を後ろに引いて、力こぶの筋肉に効いてるのを感じながら20秒間キープします。
腕が下がらないように注意して行なってください。反対側の右腕も同じように行ってください。
②上腕二頭筋も大胸筋も一緒に伸ばせるストレッチ
上半身のパワーを支える大胸筋と、腕のメインの筋肉、上腕二頭筋を同時にストレッチできる方法です。
胸周りの筋肉をゆっくり伸ばし、さらに腕を後ろに引っ張ることで、上腕二頭筋の運動にもなっています。柔軟性と連動性を意識していますので、上半身のパワーアップにも効果的です。
◆上腕二頭筋のストレッチの方法②
1: 足を骨盤の幅に立ち、姿勢を正します。手を後ろに組んでスタートします。
2:手を後ろに引っ張りながら胸をゆっくり前へ突き出します。
可動域の限界まで突き出したら5秒間キープし、ゆっくり戻します。
ストレッチPOINT:
背筋をしっかり伸ばして胸を作り出すことで、姿勢もさらに良くなります。
胸と腕の筋肉の収縮運動を繰り返すので、しっかりと大胸筋と上腕二頭筋がほぐれます。
肩甲骨の柔軟性も身につき、肩こりの予防にもなりますのでマメに行うと良いでしょう。
③腕を後ろに引いた状態で上腕二頭筋をストレッチ
上腕二頭筋は主に肘を曲げる働きを持ちます。さらに、肘から先を外側にひねる働き(回外)や、腕を肩から前方に振る働きもあるので、それらの特徴に合わせて伸ばしていきます。
日常的に使う機会の多い上腕二頭筋ですから、しっかり伸ばしてストレッチをして、しなやかな状態を保ちましょう。
◆上腕二頭筋のストレッチの方法③
1:力こぶを上に向けたまま手のひらを下向きにします。
まずは基本となる行き先のポジションを作ります。ヒジをまっすぐ伸ばした状態で、力こぶを上に向けたまま、手のひらを下に向けます。
2: 腕の向きを変えず後方へ引いていきます。1で作った腕の向きをキープしたまま台に手をつき、腕を後方に引いていきます。 腕の角度は腕を状態から後ろに約45度ほど振ると良いでしょう。
POINT:
力こぶを上に向け、ヒジ先を内側にひねった状態をキープします。
力こぶを上に向けた状態をキープし、ヒジ先を内側にひねった状態(回内)のまま伸ばしていくのが、効果的に上腕二頭筋をストレッチするポイントです。
NG POINT:
力こぶが下を向いているのはNGです。伸ばす時に力こぶが下を向いてしまうと、ヒジ先が内側にひねられてないので、上腕二頭筋は十分に伸ばされず、ストレッチできません。
④座った状態で上腕二頭筋を伸ばすストレッチ
似たような動作のストレッチでも角度や方向を変えると、伸ばす筋肉の場所が大きく異なります。
同じ上腕二頭筋でも起始部(上腕二頭筋の上部)や停止部(上腕二頭筋の下部)効果のある2つのストレッチ方法を紹介します。
◆上腕二頭筋のストレッチの方法④
1:上腕二頭筋の始部(上腕二頭筋の上部)は背中側の肩甲骨。逆に、腕を後方に置くことで上腕二頭筋が強くストレッチされます。 ※手のひらを下に向けます
2:上腕二頭筋の停止部(上腕二頭筋の下部)は前腕部の内側にある尺骨。前腕を内側にひねることで、末端の付着部が遠ざかり、さらにストレッチされます。※手のひらを上に向けます。
⑤上腕二頭筋のストレッチ(柱を使って)
◆上腕二頭筋のストレッチの方法⑤
①腕を伸ばしたまま柱やポールに指先をかけ、肘を曲げる働きのある上腕二頭筋を伸ばします。
上腕二頭筋は前腕を外側にひねる回外作用もあるため、前腕を回内しながら伸ばしていくと上手にスレッチできます。
②上腕二頭筋を内側にひねります。
①の 状態から上腕二頭筋を上向きにしたまま後で手のひらだけを下向きにして、前腕を内側にひねって(回内させて)上腕二頭筋を伸ばしていきます。
⑥上腕二頭筋が硬い人のストレッチ方法
この上腕二頭筋のストレッチは上腕二頭筋が硬い人向けのストレッチです。柱を使わずに伸ばしす。
◆上腕二頭筋のストレッチの方法⑥
①上腕二頭筋と手のひらを上向きで両腕と手のひらを上向きにします。
②上腕二頭筋を 上向きのまま、手のひらを下向きにします。
①の状態から上腕二頭筋を上向きにしたまま、手のひらを下向きにして前腕を回内させると、上腕二頭筋が硬い人のストレッチになります。
ポイント:
上腕二頭筋と手のひらを逆方向にひねる意識でストレッチしましょう。
NGストレッチ:
手のひらと一緒に上腕二頭筋まで下に向いてしまう。手のひらを下向きにする時に、上腕二頭筋も一緒に下向きになると、上腕二頭筋が伸びなくなるのでストレッチできませんので注意しましょう。
上腕二頭筋の触診方法
上腕二頭筋は上腕の前面の表層にあるためと簡単に触診やマッサージをすることができます。背臥位を取らせれば上腕の前面ですぐに触診できます。二頭筋の起始部においては、上腕二頭筋た束の構造は平行状で、筋繊維の走行は上腕骨に対して主に平行です。
●長頭:肩甲骨の関節上結節に付着します。肩峰を超える部分は触診する事は不可能です。
●短頭:腋窩を越え、烏口突起に付着しています。上腕二頭筋停止部の付着部は識別不可能です。
肢位:患者さんは仰臥位で、腕は体側に置き、前腕は回外してもらいます。
1・施術者は、上腕前面の中央に位置する筋腹を確認します。
2・肩と肘の中間にある筋腹を挟み込むようにつつみます。
3・患者さんの肘関節屈曲と回外に対して負荷をかけながら、適切な位置を確認します。
上腕二頭筋のマッサージやほぐし方
上腕二頭筋のマッサージや整体の仕方は、揉捏法と軽擦方が上腕二頭筋にとってふさわしい方法です。
上腕二頭筋のストリッピング
・患者さんは背臥位を取ります。
・施術者は患者さんの横の腰の位置に立ちます。
・指関節を肘の筋肉上に当てます。
・しっかりと組織を押圧し、指関節を筋肉に沿って上腕骨頭近くまで滑らせます。
硬くなる、弱くなるで起こる症状は?
上腕二頭筋が硬くなると(短縮)
肘関節が屈曲した状態になってしまいます。また、肘関節の伸展と前腕の回内、そして肩関節の伸展の動く範囲の機能が低下します。
上腕二頭筋が弱くなると(伸長)
肘関節の屈曲機能が低下し、可動域が狭くなります。
上腕二頭筋のその他の詳細
共働筋
◆肘関節の屈曲:
・上腕筋
・腕橈骨筋
◆肩関節の屈曲:
・烏口腕筋
・三角筋前面
・大胸筋
前腕の回外:
・回外筋
拮抗筋
◆肩関節の伸展:
・広背筋
・大円筋
・棘下筋
・小円筋
・三角筋後部
・大胸筋
・上腕三頭筋
関連痛領域
・筋肉そのものの領域から肘の内側、三角筋中部、および棘上筋の近位の領域にかけて
他の検査対象筋
・上腕筋
・回外筋
・腕橈骨筋
・三角筋中部
・回旋筋腱板筋(ローテーターカフ)
神経支配
・神経支配:筋皮神経 C5-C6
血管供給
・血管:上腕動脈、腋窩動脈