今回は肩甲骨と上腕骨に付いている大円筋について詳しく解説していきます。
大円筋の名前の由来は?
大円筋は小円筋よりも大きく丸みを帯びてることから、この名前が付いています。
大円筋の起始部・停止部
起始部:肩甲骨の下角と、、肩甲骨外側縁の下三分の一
停止部:上腕骨の小結節稜
大円筋の作用や機能
作用は肩関節の伸展、内転、内旋の内旋の作用を持ち、背中にある大きな筋肉の広背筋と同じ作用をしています。大円筋と広背筋は共働筋としてともに動いているのですね。
ヴィジュアル機能解剖学 南江堂
大円筋と広背筋は両方とも上腕骨の前方を通過し、小結節稜に停止しています。
大円筋と広背筋はともに連動して動いているとお話ししましたが、大円筋は広背筋の「小さな補助者」といわれています。大円筋は肩甲下筋と共働して肩関節を内旋させ、他の回旋腱板(ローテーターカフ)よりも強力に機能しています。
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小円筋は大円筋と大体似たような形をしていますが、作用としては同じではありません。なぜなら小円筋は上腕骨の後方に巻きつき、肩関節の外旋に作用するため、大円筋の拮抗筋となります。
腕が固定されている時、大円筋は広背筋と共に働き、よじ登るような動作では、体幹を腕の方に引き上げます。
腕が固定されていない時は、肩関節の内旋筋群や伸筋群と共に、水泳や投球動作、頭上で打つ動作などで、挙上した腕を前や下へ行くように動きます。
大円筋は肩関節の後面を通過し、起始は停止より後方にあります。つまり停止部が後方に引っぱられると、肩関節は伸展します。
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また、起始が停止より内側にあるため、上腕骨が体側へ引かれると、肩関節は内転します。
大円筋は体幹と上腕の間を斜めに追加するため、上腕骨を内後方に引っ張る事で上腕骨は内側に回転、すなわち肩関節が内旋します。
大円筋の大きな特徴は?
大円筋は上記でも紹介した通り、肩関節の伸展、内転、内旋の全ての機能において、広背筋を補助するため「広背筋の小さなヘルパー」と呼ばれています。
マッサージのための機能解剖学
また、肩関節の伸展は肩関節の関節が屈曲位にある状態から、上腕が体側にくるまでの間で、最も効果的に機能しています。
大円筋が硬い、弱いと(痛みやコリ)
大円筋が硬いとどうなる(短縮)
手背が正面を向いた姿勢になったり、肩関節の屈曲や外旋の機能が低下したりします。
大円筋が弱いとどうなる(伸長)
肩関節の内旋、伸展、内転機能が低下します 。
大円筋のその他の特徴
大円筋の作用
腕を内転および伸展させ、内旋させます。
大円筋の共働筋
肩関節の内転:
肩関節の伸展:
・広背筋
・棘下筋
・小円筋
・三角筋後部
・上腕三頭筋
・大胸筋(屈曲位から)
関節の内旋:
大円筋の拮抗筋
肩関節の外転:
・棘上筋
・三角筋中部
肩関節の屈曲:
・大胸筋
・三角筋前部
・烏口腕筋
・上腕二頭筋
肩関節の外旋:
・棘下筋
・小円筋
・三角筋後部
大円筋のその他の検査対象筋
大円筋の関連痛領域
三角筋中部と上腕背側の上
大円筋の神経支配
肩甲下神経(下部) C5からC6
大円筋の血管供給
肩甲回旋動脈
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