皮下脂肪は女性、内臓脂肪は男性が付きやすい原因や理由とは?

前回は「サルコペニア|内臓脂肪が筋肉を減らす理由」を紹介しましたが、今回は「女性は皮下脂肪」がつきやすく「男性は内臓脂肪」がつきやすいのはどうしてでしょうか?ホルモンやストレスなどの関係性について紹介します。

男女で脂肪のつき方の差

女性につきやすい皮下脂肪の役割

皮下脂肪」と聞くと「太ってしまう悪者」というイメージがありますが、人間の身体には不可欠な重要な役割を担っています。

適度な皮下脂肪は生命維持や身体の機能を正しく機能するため必要な脂肪なのです。

①体温を維持し外部の温度から守る

皮下脂肪はトンを維持するために断熱材のような役割を持っています。皮下脂肪は熱を伝えにくい性質があり、特に寒さから体温を奪われないように役立ちます。

体温を保持する

②外からの衝撃から体を守る

外からの衝撃に弱い内臓を守る作用があります。その他、筋肉や骨も守っています。

③エネルギーを貯蔵する

過剰摂取したエネルギーを皮下脂肪として蓄え、エネルギーが足りなくなった時にはエネルギーとして再利用します。

④ホルモンや免疫への影響

皮下脂肪細胞(脂肪細胞)は食欲を抑制するレプチンやインスリンの感受性を高めるアディポカインというホルモンを分泌します。

代謝や食欲、血糖の制御の作用があります。また脂肪細胞は免疫細胞と親密な関係があり炎症や感染症にも関与しています。

女性が皮下脂肪がつきやすい理由

女性が皮下脂肪がつきやすく内臓脂肪がつきにくい理由は、女性特有のホルモンの影響です。女性は妊娠と出産をするため女性ホルモンのエストロゲンが放出されます。

生理、妊娠や出産、骨や血管を健康に保つ作用があります。女性が若くいられるために大きな影響をもたらします。

女性は皮下脂肪がつく

①エストロゲンの作用や役割

エストロゲン」は皮下脂肪を厚くして女性らしいふっくらとした体をつくる作用があります。そして内臓脂肪をつきにくくする作用もあるのです。

内臓脂肪が少ないということは生活習慣病のリスクが少ないということですね。

②妊娠と出産に備える

女性ホルモンのエストロゲンは排卵の生理前に多く分泌されます。それは妊娠と出産に備え、子宮の内膜を厚くしてより良い環境を保ちます。

排卵後にエストロゲンの放出は少なくなり、着床しなければ生理がきます。

妊娠と出産に備える皮下脂肪

③骨粗しょう症の予防にも役立つ

エストロゲンは骨の健康に大きく影響する破骨細胞の働きを抑える作用があり、「骨粗鬆症の予防」にもなります。

④血管や循環器を健康に保つ

血管を柔らかくし動脈硬化の予防作用があります。また、悪玉コレステロール(LDL)を減らし、善玉(HDL)を増やす役割があります。

⑤脳への作用で集中力や心の安定

神経伝達物質(セロトニンなど)を調整して集中力を促進させ、記憶力を向上させます。また、不安定な気持ちを安定させる作用があります。

逆にエストロゲンが減少する閉経時の更年期にはイライラや顔のほてり、心の不安定や不眠にもつながります。

脳への作用で集中力や心の安定

閉経後には内臓脂肪がつきやすくなる

女性は内臓脂肪がつきにくいと紹介しましたが、ずっとというわけではありません。「閉経後にはエストロゲンの放出量は減少」し、内臓脂肪がつきやすくなります

そのことにより子宮や卵巣のの周辺に内臓脂肪がつきやすい体質になります。

エストロゲンの年代別分泌量

男性につきやすい内臓脂肪の役割とは?

「内臓脂肪」も体に「太ってしまう悪い影響」だけでなく皮下脂肪と同じように身体を守るための大切な役割があります。

男性は内臓脂肪がつきやすい

①内臓脂肪は体温の維持に役立つ

過剰に摂取したエネルギーは内臓脂肪になりますが、体温を維持する際に内臓脂肪を代謝の一部として利用して体温を保持しています。

②内臓の外部から守り保護している

肋骨の無い部分の肝臓や腎臓、大腸小腸、子宮などを外からの衝撃から守るクッションの役割を持っています。

内臓脂肪は内臓を保護

③エネルギーを貯蔵する

過剰に摂取したカロリーは内臓脂肪や皮下脂肪になりますが、身体に栄養が足りない時には脂肪をエネルギーとして再利用します。

④内臓脂肪はホルモン物質を分泌

この事に関しては意外に思えるかもしれませんが、内臓脂肪はホルモンを分泌しています。食欲を抑えるレプチンやインスリンの感受性を良くするアディポネクチンというホルモンを放出します。

しかし必要以上に内臓脂肪を蓄えてしまうと悪玉物質(TNF-α、IL-6など)も分泌されてしまいます。そのことにより生活習慣病や身体の炎症の原因になります。内臓脂肪の蓄え過ぎには注意しましょう。

男性が内臓脂肪がつきやすい理由

男性の太っている外見としてはお腹がポッコリしているイメージが強いと思います。男性は女性に比べ内臓脂肪がつきやすいのです。

①男性ホルモン(テストステロン)の影響

男性ホルモンの(テストステロン)は筋肉を付きやすくする作用があります。その一方で皮下脂肪が付きにくく内臓脂肪を蓄える体内環境になります。

年齢を重ねていくとテストステロンは徐々に減少し、更にお腹周りに脂肪がつきやすくなります。

テストステロンの年代別分泌量

②男性と女性で脂肪の付き方が違う

以前お話ししましたが性別により「リンゴ型体型と洋ナシ型体型」になりやすい体質があります。

男性はお腹に脂肪がつくリンゴ型体型になりやすく、女性は下半身に脂肪が付きやすい洋ナシ体型になりやすいです。

③ストレスが内臓脂肪に影響

ストレスが溜まると内臓脂肪がつきやすくなるのを知っていましたか?それはストレスを感じるとコルチゾールというホルモンが分泌され、内臓脂肪がつきやすい環境になります。

男性はこのコルチゾールが分泌されると食欲が増してしまうため、内層脂肪がつきやすくなります。

④男性はアルコールや高カロリーを好む

男性は女性よりお酒を多く飲む傾向があります。アルコールの摂取量が多いと脂肪の分解を妨げる作用があり、内臓周辺に脂肪が溜まりやすくなります。

脂っこい食事を多く摂取する傾向があります。脂肪を分解しづらくするアルコールの後に〆のラーメンを食べたならばお腹に内臓脂肪が付いてしまうのは当然ですよね。

ビールとラーメン

まとめ

皮下脂肪は女性、内臓脂肪は男性が付きやすい理由のまとめ

皮下脂肪がつきやすい女性

・エストロゲンの分泌によるもの
・妊娠と出産依備える
・体温を保持するため
・外部の衝撃から守る
・エネルギーの貯蓄
・閉経後は内臓脂肪がつきやすい

内臓脂肪がつきやすい男性

・男性ホルモンのテストステロンの影響
・男性はリンゴ体型になりやすい
・ストレスは内臓脂肪に
・アルコールや高カロリーを好む

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イーバランス整体院院長

『資格:整体師』
整体師歴26年
〈略歴〉
1998年3月 ナショナル整体学院卒業
1988年4月 天祖鍼灸整骨院勤務
2000年6月 オアシス整体院勤務
2010年1月 ラクシア整体院勤務
2013年6月 イーバランス整体院開院
現在に至る
志木駅東口イーバランス整体院は骨盤矯正や骨格矯正で腰痛や肩こりを改善します。特に産後の骨盤矯正は好評です。

『皆様の症状を親身に考え心を込めて整体や骨盤矯正を致します』お気軽にご相談下さい。

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