上腕三頭筋を鍛える前に解剖を知る
上腕三頭筋の筋力トレーニングやストレッチをする前に、この上腕三頭筋がどういう筋肉かを知ったうえで鍛えたほうが、より筋肉を意識できたり、筋トレの効果が現れるポイントやコツになります。
この上腕三頭筋の作用、起始・停止、機能的解剖を理解してから筋トレしまょう。
上腕三頭筋の3頭のうち2つは、肘関節のみをまたぐが、長頭は肘関節と肩関節の二関節をまたぎます。 この上腕三頭筋は、上腕二頭筋と上腕筋の拮抗筋です。
そのトリガーポイントは、首から指にかけての領域に痛みを起こします。上腕三頭筋は上腕二頭筋に対応した多関節筋です。上腕三頭筋と上腕二頭筋はともに、肩関節と前腕に作用し、互いに拮抗筋となっています。
この作用や機能解剖を理解したうえで筋トレやストレッチをおこなうと、より早く効果を実感でき、筋力トレーニングやストレッチも楽しく感じるでしょう。
上腕三頭筋は腕立て伏せで体幹を引き上げる際に腕を伸ばす際に使われます。その他、壁を押すような動作でも上腕三頭筋は機能を発揮します。
長頭は肩関節の大きな伸筋でもあります。肘関節の伸展では実際には、上腕三頭筋と肘筋が働き腕立て伏せでもこの二つの筋肉がとても良く作用します。
ディッピング、ベンチ・プレス、ダンベル・プレスそれにフレンチ・カールなどエクササイズで上腕三頭筋は筋力トレーニングできます。肩と肘の両方の関節を最大にさせることで上腕三頭筋がストレッチされます。
上腕三頭筋の筋トレ12種類
たくましく腕を鍛えたい方は必見です!ここでは上腕三頭筋を集中的にトレーニング方法のバリエーションを基本からハードな方法まで紹介していきます。 上腕三頭筋は上記でも解説したように肘関節の伸展に大きく働くる筋肉で、肩関節の動きにも連動します。
例えば水泳のクロールの動作時にメインとなるのは広背筋ですが、補助の役割を担う上腕三頭筋を鍛えることでストロークがスムーズになります。
①:壁ダイヤモンドプッシュアップ(イージー)
初心者でもできる上腕三頭筋に効く腕立て伏せを紹介していきます。壁を使って腕を鍛える壁ダイヤモンドプッシュアップのポイントは、両手でひし型を作るように揃えて壁につき、できるだけで幅を狭くすることで、より効率的に上腕三頭筋を鍛えることができます。狭ければ狭いほど上腕三頭筋を鍛えることができます。
1・ 壁の正面に立ち、軽く膝を曲げますまる良手押方を作るように揃えて壁に着きます。
2・ ヒジを外側に折りたたむようにして深く曲げたあと、ヒジを伸ばしながら1の姿勢に戻します。
POINT:背筋を伸ばしたまま行うことで、しっかり腕に負荷をかけられる。
②:ナロープッシュアップ(腕立て伏せ)
ナロープッシュアップとは通常の腕立て伏せよりも手の幅を狭くして行う、上腕三頭筋に効く腕立て伏せです。大胸筋よりも上腕三頭筋に集中的に負荷がかかって、より効率的に上腕三頭筋の筋力トレーニングになるでしょう。
1・こぶし一つ分くらいの広さで手を床につきます。
2・体が真っ直ぐになるような位置につま先をつきます。
3・脇を締めながら、上体をスムーズにおろします。
4・床をすれすれの位置で一瞬止めます。
5・上体をスムーズに起こし、上腕三頭筋の収縮を感じてください。
6・これを繰り返していきます。
POINT :
・ヒジが開かないように筋力トレーニングしてください。
・動作速度を一定に保ち、筋肉への意識(刺激)が抜けないようにします。
・姿勢の維持に注意して、お尻が上がりすぎたり、腰が反りすぎたりしないように意識しましょう。
・目線を正面に保ちましょう(下を向きがちになるので注意します)
・姿勢が崩れたら、そのセットは終了にします(姿勢が崩れたまま行っても目的とする部位には刺激が入りにくく、怪我にもつながります。)
③:ダイヤモンドプッシュアップ(ハード)
ナロープッシュアップよりもさらに手の幅を狭めて上腕三頭筋に効かせます。床で行うダイヤモンドプッシュアップを紹介します。
ポイントは、壁を使う時と同じように両手をひし型を作るように揃えて床につき、できるだけで幅を狭くすることが上腕三頭筋により効果的に効く筋力トレーニング(腕立て伏せ)となります。手の幅が狭ければ狭いほど、上腕三頭筋に負荷がかかります。
1・両手をひし形を作るように揃えて床につき、身体全体を直線にキープします。
2・ヒジ後方に折り畳むようにして深く曲げたあと、ヒジも伸ばしながら1の姿勢に戻します。
POINT:手の幅が狭くなればなるほど上腕三頭筋への負荷が大きくなり、筋力トレーニングにつながり鍛えられますが、無理して行うと怪我をする可能性がありますので、できない場合は、手幅を少し広めに取って鍛えましょう。
④:エルボーエクステンション
肘を支点に腕を鍛えます。椅子を使って上腕三頭筋の長頭を鍛えるエルボーエクステンションを紹介します。
しっかり腕に行かせるには、ヒジを支点に動作を行うことを意識して上腕三頭筋を鍛えましょう。 プッシュアップの動きになると、胸に効きやすくなるので、ヒジを意識して動くようにします。
1・ 体の前に置いた椅子に肩幅程度に開いて両手を置きます。足はヒザを 伸ばして、後ろにつきます。
2・肘の角度が90°になるくらいまで曲げたあと、ヒジを伸ばしながら1の姿勢に戻します。
※両膝をついて行うとトレーニング強度が低くなり、楽に上腕三頭筋を鍛えることができます。
⑤:プッシュアップ(椅子を使った腕立て伏せ)
椅子で下半身の高さを出し、上腕三頭筋への負荷を高め、体をゆっくり上げ下げして上腕三頭筋を筋力トレーニングしましょう。
1・椅子に足をかけ体を一直線にキープします。椅子に足(つま先)をかけた状態で、手幅を肩幅をより広く取り、体が一直線になるようにキープします。目線は前方ではなく下方に向けてください。
2・ 体を一直線にキープし、体をゆっくりおろします。肘の角度が90°をより深くなるまで体をゆっくり下ろして、そのままゆっくり持ち上げます。
⑥:リバースプッシュアップ(椅子を使った腕立て伏せ)
足を直線に伸ばしたまま、体幹を意識しながら上げ下げします。
1・後ろ向きで椅子に手をかけ体を一直線にキープします。 両手を椅子にかけて、かかとから胸まで一直線になるように意識し、その姿勢をキープしましょう。
ポイントとしては指先を前方に向けた状態で椅子に手をかけます。
2・足は一直線にキープし、深くゆっくり腰を落とします。肘の角度が90°程度になるまで腰をゆっくり落とし、そのままゆっくり持ち上げます。
⑦:ハンマー
1・片手にペットボトルを持ち腕を上げてヒジを曲げます。ヒジを曲げると、反対側の手で上腕を支えます。
2・腕をゆっくり上に伸ばします。 この時、ヒジが動かないように注意します。
反対側も同様に行いましょう。
POINT:
・反対側の手で両腕を持ち、トレーニングする腕を支えます。
・足のスタンスは肩幅に開きます。
・上腕三頭筋に効かせる意識で行いましょう。
・腕はまっすぐ真上に伸ばしましょう。
NG POINT:
・腕が広がっていると鍛える効果が激減されてしまいます。
・腕を斜めに伸ばすと、上腕三頭筋への鍛える効果が薄れます。・
・腕は頭上に上げて伸ばしましょう。
バリエーションとしては両手で行うと上腕三頭筋への負荷は軽くなりますが、両手を同時に鍛えることができます。
ヒジの位置を動かさないように注意して、上腕三頭筋の筋力トレーニングをしていきましょう。
⑧:ワンハンドベンチプレス(イージー)
1・ダンベルを持ち腕を頭上に上げヒジを曲げます。 片手にダンベルを持って椅子に座り頭で腕を頭上へ伸ばして肘を深く曲げます。ダンベルを持つ手の小指を上にむけて下さい。
2・ヒジを高い位置で固定したまま伸ばしていきます。 高い位置で固定したまま伸ばしてダンベルを持ち上げます。肘関節だけを動かして、ダンベルを持ち上げるのがポイントです。
⑨: ダブルハンドディップス(ハード)
可動域を広く取るディップスです。体の両側に置いた椅子に手を置いておこないます。上腕三頭筋がかなり鍛えられる筋力トレーニングです。また椅子と椅子の間に体を沈めることで可動域を広く取れるのがメリットでもあります。
このトレーニングでも上体をまっすぐに立てたまま体を鎮めるのを意識していきましょう。
1・ 体の両側に置いた椅子に入っておきます。椅子に置いた手の位置が体の少し後ろになるようにします。足はヒザを伸ばして前につきます。
2・上体を真っ直ぐ立てたまま肘を曲げて体を沈ませた後、ゆっくり1の姿勢に戻します。
肘を曲げる深さは、腕が床と平行になるくらいが目安です。
POINT:負荷が小さく感じる人は太ももにペットボトルなどの重りを乗せて行うとより負荷がかかります。
⑩: ワンハンドディップス(かなりハード)
片側ずつ上腕三頭筋を鍛えることができる筋力トレーニングです。 椅子を利用して片手で行う、ワンハンドディップスを紹介します。
上腕三頭筋に効果的に効かせるためには、上体をまっすぐに立てながら体を鎮めることが大事です。前傾しないように注意しながら行いましょう。
1・体の横に置いた椅子に片方の手を置きます。椅子に置いた手の位置が体の少し後ろになるようにします。足は、膝を伸ばして前につきます。
2・上体を真っ直ぐにたてたままヒジを曲げて体を沈ませた後、ゆっくり1の姿勢に戻します。ヒジを曲げる深さは、腕が床と水平になるくらいが目安です。
POINT:足を少し開くとバランスを取りやすくなります。
⑪:マニュアルレジスタンス・アームカール
二人で行う上腕三頭筋の筋力トレーニングです。パートナーのタオルを引く負荷で、アームカールを行うトレーニング方法です。
効率よく筋力トレーニングするには、手を下げる時も、上げる時もパートナーがしっかり常に負荷をかけ続けることが大切です。
曲げる時も、伸ばす時も常に負荷がかかっているので上腕三頭筋と上腕二頭筋も鍛えることができます。
1・両足を肩幅に開いて立ち、体の前でタオルの中央を手のひらを前に向けて握ります。パートナーはタオルの両端を持ちます。
2・肘を曲げながらタオルを引き上げた後、ヒジを伸ばしながら1の姿勢に戻します。パートナーは下方に常に負荷をかけ続けます。
POINT:腕をあげるときも、下げるときも、上腕三頭筋と上腕二頭筋に負荷がかかるようにパートナーは常に抵抗をかけ続けておきます。
⑫:マニュアルレジスタンス・エルボーエクステンション
マニュアルレジスタンス・エルボーエクステンションもマニュアルレジスタンス・アームカールと同じように、パートナーが常に負荷をかけることが大事です。
パートナーのタオルを引く負荷で、エルボーエクステンションを行うトレーニング方法です。効果を上げるには、手を下げてスタートの姿勢に戻す時も、パートナーがしっかり負荷をかけてもらいましょう。
1・足を前後に開いて立ち、頭の後ろでタオルの中央を両手で握ります。パートナーは、タオルの両端を持ちます。
2・ヒジを伸ばしながらタオルを引き上げた後、ヒジを曲げながら1の姿勢に戻します。パートナーは下方に常に負荷をかけ続けて上腕三頭筋の筋力トレーニングの効果につなげましょう。
上腕三頭筋のストレッチ方法7種類
上腕三頭筋のストレッチは肩と肘をを連動させて上腕三頭筋を伸ばすのが基本
①:上腕三頭筋のストレッチ(イージー)
1・両肘をあげて右手で左肘を持ちます。足を肩幅に開いて立ち、両肘をあげ、右手で左ヒジを持ちます。
2・右手で左を下に押してキープすることによって、上腕三頭筋のストレッチになります。右手で左肘を下向きに押して20秒間キープします。
左手がは背骨をはっていくようなイメージで下に押し、左の二の腕の裏側が伸びるのを感じましょう。反対側も同様に行います。
②:上腕三頭筋のタオルを使ったストレッチ
1・背中側でタオルを上下に持ちます。足を腰幅程度に開いて立ち、背中側でタオルを上下にまっすぐ持ち上げます。
2・タオルを上下に動かします。 上側のヒジをまっすぐ伸ばし、タオルを上に引き上げ、次に下側のヒジをまっすぐ伸ばしてタオルを下にさげます。この上げ下げを8回行います。
二の腕の裏側に効いているのを感じましょう。 上下の位置を入れ替えて同様に行います。
③:上腕三頭筋のストレッチ(基本)
ヒジを高く上げたまま深く曲げる動きで、ヒジ伸ばす働きになる上腕三頭筋を伸ばします。上腕三頭筋の長頭は、肘関節と肩関節をまたぐ二関節なので、腕を大きく振って肩関節からも伸ばしていきます。
1・両手を高く上げ、もう片方の手でヒジをつかみます。 肩腕の肘を曲げたまま頭上に高く上げ、もう片方の手で上からヒジをつかみます。この時、頭部を少し前方に倒すとヒジをつかみやすくなります。
2・つかんだ肘を引きながら、深く曲げていきます。伸ばす腕のヒジを横に引きながら、深く曲げて行きます。
肩から腕を振ってひじを高く上げた状態で、深く曲げることによって、上腕後面の上腕三頭筋が強くストレッチされます。
POINT:
・肩関節と肘関節を連動させて伸ばします。上腕三頭筋は二関節筋であるため、ひじ関節だけでなく、肩関節も連動させて両端から伸ばしていきます。
④:上腕三頭筋が硬い人のストレッチ
深く曲げた肘を後方に押し込みます。 上記等のストレッチ方法で、上腕三頭筋が硬いことにより肩関節の動きが狭い方はこの方法を実践してみてください。
深く曲げたヒジを、もう片方の手で後方へをして行きます。ストレッチ強度はやや弱くなるものの、硬い人でも上腕三頭筋のストレッチをすることができます。
POINT:
腕を頭上に伸ばしながら、ヒジを深く曲げて行きます。
上腕三頭筋が硬い人向けのポイントとしては、腕を頭上に伸ばし、ヒジを後方に押す状態を作ってから肘を曲げると、硬い人でも姿勢を作ることができます。
⑤:上腕三頭筋のストレッチバリエーション:A
壁に腕を押し付けて上腕三頭筋を強く伸ばします。壁を使うバリエーションを紹介します。肩腕の上腕部を壁に密着させ、そこに体重をかけながら、ヒジをまげて上腕後面を伸ばします。
もう片方の手で押すとヒジを深く曲げやすくなります。 壁に体重をかけることで、壁に上腕部を密着させた腕が付け根から振られます。
そこから肘を深く曲げることで、上腕後面のストレッチをしっかり感じられることができるでしょう。
⑥:上腕三頭筋のストレッチバリエーションB
その1で紹介した上腕三頭筋のストレッチよりも、さらに上腕三頭筋が伸びるストレッチ方法です。
1・肩腕の上腕の後面を壁に付けます。壁の前に横を向いて立ちます。そこからヒジを頭上まで振り上げて、上腕の後面を壁に付けます。
2・壁に体重をかけながらヒジを曲げます。壁に体重をかけて肩関節を伸ばしながら、ヒジをできるだけ深く曲げます。
その状態で脱力してゆっくり息を吐きながら上腕三頭筋をストレッチしていきましょう。
POINT:
ヒジを曲げた状態で壁に上腕後面を押し付けることにより、全身の体重が肩関節を伸ばして、二関節筋の上腕三頭筋を両端から伸ばすストレッチとなります。
NG POINT:
肩関節に体重をかけるだけでなく、肘関節も深く曲げないと二関節筋の上腕三頭筋を両端から伸ばすことができないので注意しましょう。
⑦:上腕三頭筋のストレッチのバリエーション:C
肘を高い位置で固定したまま肘を深く曲げます。その高さをキープしたまま、肘をゆっくり曲げてダンベルを下ろしていきます。
ヒジを深く曲げることによって肩関節と肘関節をまたぐ二関節筋である上腕三頭筋の長頭が大きくストレッチされます。
上腕三頭筋の大きな特徴
上腕三頭筋の長頭は肩関節の伸展としてだけでなく、肩関節の内転筋と扱われることもあります。
マッサージのための機能解剖学
また、肘関節の伸展としては上腕三頭筋内側頭が最も強力な筋肉です。
位置と起始部と停止部は?
位置はどこ?
上腕三頭筋は上腕後面の輪郭を形成しています。
起始部
肩甲骨の関節結節(長頭)・上腕骨の後面(内側頭、外側頭)・外側頭は橈骨神経溝の近位に、内側頭はその遠位に起始があります。
停止部(短頭・長頭)
尺骨の肘頭に上腕三頭筋は停止しています。
上腕三頭筋の作用
・肘関節の伸展・ 肩関節の伸展(長頭のみ)・肩関節の内転
上腕三頭筋が硬い、弱いと
硬くなると(短縮)
肘が語った状態になり、肘関節を曲げるための可動域が狭くなるでしょう。
弱くなると(伸長)
肘関節を伸展させる作用が弱くなります。
上腕三頭筋の触診方法
上腕の後面には上腕三頭筋しかないので、腹臥位にて上腕をマッサージベッドから外に出すか、あるいは頭上への乗せることで、簡単に触診とマッサージができます。
肢位:患者さんは伏臥位で、腕は体側で回内してもらいます。
1・肘頭突起を確認します。
2・上腕三頭筋の情報を筋腹に沿って、親指や他の指を使って肩の方へ触診します。
3・三つの筋肉が集まり、筋腹が馬蹄形になっているところを掴んで確認します。
4・ 内側頭、外側頭を上腕骨の付着部までたどり、三角筋の下を通り肩甲骨につながってるのを確認します。
5・患者さんの肩関節と肘関節の伸展に対して歌をかけながら、適切の位置を確認すると三頭筋の触診ができるでしょう。
マッサージやほぐし方は?
マッサージや整体の仕方は、筋腹には揉捏法や軽擦方が、そして停止部には強擦方が効果的です。
上腕三頭筋のストリッピング①
・患者さんは腹臥位を取ります。
・施術者は患者さんの横の腰の位置に立ちます。
・拇指・指関節、または四指を肘頭のすぐそばの筋肉の上に置きます。
・しっかりと組織を押圧し、指関節を筋肉に沿って上腕骨頭近くまで滑らせます。
上腕三頭筋のストリッピング②
・患者さんは背臥位を取ります。
・施術者は患者さんの頭方の位置に立ちます。
・患者さんの手を肩の上に置き、施術者の手掌の手根部を患者さんの肘頭近くに置きます。
・しっかりと組織を押圧し、手掌の手根部を上腕三頭筋に沿って、付着部の肩甲骨まで滑らせます。
上腕三頭筋のその他の詳細
共働筋
◆肘関節の伸展:
・肘筋
◆肩関節の伸展:
・広背筋
・大円筋
・棘下筋
・小円筋
・三角筋後部
・大胸筋
拮抗筋
◆肘関節の屈曲:
・上腕二頭筋
・上腕筋
・腕橈骨筋
肩関節の屈曲:
・烏口腕筋
・三角筋前部
・大胸筋
関連痛領域
・近位は上腕の背面から、肩の背面にかけて、遠位は手の背面、薬指及び小指までが関連痛領域です。そして肘の直上、前腕の掌側までも関連痛領域です。
その他の検査対象筋
・上腕の筋肉すべて
・前腕の筋肉すべて
・回旋筋腱板
・小円筋
・大円筋
上腕三頭筋の神経支配
・支配神経:橈骨神経 C5-T1
上腕三頭筋の血管供給
・血管:上腕深動脈