前回は肥満で起こる整形外科の症状として体重の増加によるものが多いです。
変形性腰痛症、変形性股関節症、変形性膝関節症などが代表的です。今回は体重が増えると腰痛、股関節痛、膝関節痛になりやすい理由を紹介します。

お腹の脂肪で腰のバランスが崩れる
内臓脂肪が増えるとお腹が大きくなります。お腹が大きくなり過ぎてお腹が前に出ると、骨盤は前傾し腰のカーブが反り腰になります。
重心は後ろ側になり背中、腰、お尻に負担がかかります。その中でも腰の筋肉に大きくストレスがかかり腰痛になります。

腰椎椎間板ヘルニア、変形性腰痛症にも
腰椎では椎間板に均等に重みがかからずに後方に重みがかかってしまいます。椎間板の後方が常に薄い状態になり腰椎椎間板ヘルニアや上下の腰椎がこすれあってになる変形性腰痛症、腰椎脊柱管狭窄症になる可能性があります。
腰が痛くなるだけでなくお尻や足がしびれる坐骨神経痛にもなります。
骨盤の前傾で股関節痛、変形性股関節症に
先ほどと同じようにお腹に脂肪がつきすぎると骨盤が歪み、骨盤のバランスが前傾します。それは股関節周りの筋肉や靭帯に非常に負担がかかり痛みがでます。
特にお年寄りの方は筋力も衰退し支える力が弱いため股関節痛が出やすくなります。長くその状態で生活していれば軟骨がすり減ったり、骨盤と大腿骨がこすれあって変形性股関節症になってしまいます。
ひどい時は人工関節の手術が必要になる事もあります。

体重が増えるだけでも膝関節に負担
お腹だけでなく膝から上に脂肪が多くつけば膝関節に負担がかかります。それは股関節周りよりも膝関節を支える筋肉の数も量も少ないので負担も大きいからです。股関節痛でお悩みの人よりも膝関節で悩んでいる人の方が多いでしょう。
自分の体重の2~3倍物負担が掛かっています。それだけ自分も膝関節痛や変形性膝関節症になる確率が高くなるので、生活習慣と筋力が衰退しないように気を付けましょう。

各関節に痛みがでないようにするには
お腹周りの脂肪が増える内臓脂肪だけでなく、皮下脂肪も増えれば体重は増えてしまいます。
腕、お尻、脚などに多く脂肪がつけば当然体重は増えてしまいます。
脂肪を増やさないためには
・高カロリーな食事をしない
・適度な有酸素運動
・ストレスを溜めない
・良質な睡眠



