首の上部から肩甲骨のてっぺんにある肩甲挙筋は?
先日、肩こりになりやすい筋肉で僧帽筋についてお話ししましたが、今回は肩甲挙筋についてお話ししていきます。
肩甲挙筋はその僧帽筋より更に深層部にあります。
頸椎の上部から始まり、肩甲骨のてっぺんに停止しています。
主にショルダー・シュラッグ(肩をすくめる動作)では肩甲挙筋が僧帽筋と一緒に動きます。
逆に小胸筋によって肩甲骨が固定された場合は、左右の肩甲挙筋が同時に働けば首が伸展(頭が後ろに傾く)し、左右どちらか一方の肩甲挙筋が働けば首は左右に側屈(首を傾かせる)します。
肩こりの原因は肩甲挙筋…その作用は?
肩甲挙筋は肩甲骨と肩をナチュラルな状態にリラックスしたり、逆に緊張させて肩を引き上げる作用があります。
僧帽筋と同じでデスクワーク中には無意識に肩を少しだけ軽くすくめる姿勢になりますよね。肩甲骨に腕がくっついていてキーボードやマウスを操作する際にはこのショルダー・シュラッグ(肩をすくめる動作)が作用します。
また、リュックサックを両肩にかけていたり、肩掛けバックや手さげバックを持っている際にも、これらのバックが落ちない様に肩甲挙筋と僧帽筋が頑張っています。
そして、皆さんが日々使用しているスマホ…このスマホを手に持つ姿勢にも大きく作用します。スマホを見る際には目線をなるべく下で見るのではなく、スマホの目線を胸の前くらいにして見るのがいいと思います。
また、肘はケーブルやデスクに乗せて見るのが肩甲挙筋と僧帽筋に負担が少ないマホの見方と言ってもいいでしょう。
小さい筋肉ですが生活の中の肩甲骨と腕の動きにとても密接して作用しています。小さい筋肉なのに負担をかけているので使い方を雑にすると慢性的なコリや激しい痛みなどにもなります。
日々の多くの時間の肩甲挙筋や僧帽筋の頑張りや筋肉の負担のストレスにより慢性的な肩こりにつながりますので、肩甲挙筋と僧帽筋に負担をかけない様に意識を心がけましょう。
肩甲挙筋の効率的なストレッチとは?
椅子に深く座り伸ばしたい首(肩甲挙筋、僧帽筋上部)の同じ側の4本の指(親指以外の指)で椅子の座面の横をつかみます。
伸ばしたい首の反対側の手で伸ばしたい方の側頭部のやや後ろ側にあてがいます。
その腕の方に頭を引き寄せると首(肩甲挙筋と僧帽筋上部)が伸びます。
その状態で20秒から30秒キープし、今度は反対側をストレッチします。
更に肩甲挙筋ををストレッチする際には、首をストレッチしたい反対側の約45度に回旋させる事により、もっとも効くストレッチが出来るでしょう…
特にお風呂上りの寝る前にこのストレッチをするとより効果的です。
肩甲挙筋の起始部と停止部
肩甲挙筋の起始部
起始部:第1頸椎からだい4頸椎の横突起
肩甲挙筋の停止部
停止部:肩甲骨上角と肩甲骨内側緑上部
肩甲挙筋の機能、作用
機能:肩甲骨の挙上
肩甲挙筋の触診方法
触診:肩甲挙筋は僧帽筋緒上部に深層部にあり覆われているので触診は出来ません
肩甲挙筋の神経支配
神経支配:肩甲背神経(C3.C4.C5)