最初に、産後の体を知るために体の名称を紹介します。ストレッチというのは、場所をイメージしながら行った方がより効果を期待できます。詳しい名称を全て覚える必要がありませんが、大まかな場所を覚えて、場所を意識しながらストレッチを行うようにしてください。
出産後は骨盤底筋群と腹筋が弱い
出産後、からだの筋肉で意識的に元に戻さなくてはいけない筋肉は二つあります。それは「骨盤底筋群と腹筋」です。出産時赤ちゃんがこの世に生を受けるために産道を通るために膣が大きく広がります。そしてこの膣は骨盤底筋群を貫通しているのです。
赤ちゃんがの身体(特に頭)が膣を広げるのですから、骨盤底筋群も負担がかかり損傷してしまいます。その結果骨盤底筋群の筋線維が緩んでしまします。経膣出産だけではありません。程度には違いはありますが、帝王切開でも骨盤底筋群は緩んでしまうのです。
骨盤底筋群は骨盤下口にあって、骨盤内の小腸や大腸、生殖器が下垂しないようにハンモックのような状態で内臓を支えています。普段から負担のかかりやすい場所なのですが、妊娠して後期の臨月にもなるとおなかの中は普段よりも7~8kgも重くなります。その重さに耐えてるものですから、帝王切開でも負担が少なくないことがわかりいただけると思います。
次は腹筋についてです。だいたい、妊娠後期になるとウエストの腹囲は妊娠前に比べて平均40cmほど太くなります。この時、腹筋(特に腹直筋)が大きく引き伸ばされて緩んでいると考えられていますが、それは大きな間違いです。
実際は白線(腹直筋の中心を縦に走る線)が左右に引き伸ばされた状態になっています。産後の腹筋の弱さは、腹筋自体の筋肉が弱くなっているのではなく、腹直筋の中心の白線の作用が弱くなっているのが原因なのです。
ですから、骨盤底筋群と腹筋は損傷してることで弱くなっているのですから、出産後すぐいきなり腹筋運動をするのは逆効果になってしまいます。十分気をつけてください。
骨盤底筋群の弱さが体型を悪くする
出産したかどうかは骨盤を観察すると大体は見当がつきます。それというのも、出産後きちんとた骨盤ケアをしておかない方が少なくないからです。 出産後のママさんにはいくつかの特徴的な体型がありますのでそれを紹介していきます。
1・骨盤下口が広がりお尻の形が台形状になっている。
2・骨盤の奥行が広がる。
3・腰のそりが大きくなる。
4・太ももの外側が張っている。
こういった特徴があります。実は出産後のママさんの体型というのは、骨盤底筋群が弱くなってことで起こる体型なのです。特に台形のお尻は骨盤底筋群の弱さを顕著に表したものですから、自分のお尻の形がそういった場合は、この骨盤底筋群の改善に時間をかけるようにしてください。
出産後は腹直筋が弱くなっています
腹筋のゆるみについてもう少し詳しく紹介していきたいと思います。体にはいくつかの法則みたいのがあります。例えばリンパの流れ方にも法則がありますし、血行の改善に関しても同様に法則があります。
ウエストが急に急激に太くなる時も、どういった変化が起こるかという法則が存在します。たんに体重が増えて脂肪がたくさんついたことで、ウエストが太くなる場合は、筋肉の上に脂肪がついて太くなっていきます。
ところが妊婦で太くなる場合は、皮下脂肪が急激に増えるのではなく、筋肉の下に赤ちゃんを収めることで太くなります。 この時、筋肉の幅が広がったり長さが長くなるのではなく、白線が左右に引き伸ばされることで、ウエストの急激な太さに対応しているのです。
これは 筋肉自体が本当に緩んでしまうと、出産後の体の回復が大幅に遅れてしまうからで、少しでも出産の負担を軽減するために勝ち得た進化の一つと言えます。ですから出産後の腹筋の緩み解消は筋肉に対して行うものではないのです。
腹筋が弱くなると骨盤骨格が歪む
腹筋の弱体化=産後に白線の伸びてしまう事により特に腹筋の中の腹直筋という筋肉が上手に作用されなくなってしまいます。腹直筋の役割としては骨盤と肋骨まで走るも重要なな筋肉で、恥骨を引き上げるのと肋骨を引き上げる作用があります。
この腹直筋が弱って上手に機能しないと恥骨の位置は下がってしまいます。そのことにより骨盤底筋群が本来の作用より弱まってしまいます。また、肋骨全体も下がってしまうことにより、内臓下垂になってしまったり、女性にとってはバストが下がってしまうような原因にもなってしまうのです。
腹直筋の衰退は骨盤と肋骨全体だけに影響を及ぼすものではありません。それは坐骨間が広がってしまうことにより、股関節は内側に捻じれてしまうので余計にお尻が大きくなってしまいます。それがひざ下のねじれの原因にもなり、出産後O脚になってしまう原因にもなります。
産後は骨盤と骨格がゆがんでしまうので、産後のママさんのO脚は若い人のO脚とは違って、高齢者の患者さんに近い特徴があります。また詳しく紹介しますが、産後の見直しをしないと体型のおばちゃん化は加速度的に進行してしまうのです。
腹筋が産後の背中の痛みの原因に
産後の骨盤矯正をかけるママさんに話を聞くと、腰や背中の痛みを訴えることが少なくありません。とはいえ、症状の出方には個人差があり、重いくらいで住んでるママさんもいれば、朝一だけ痛いというママさんもいます。
多く抱っこした日だけ痛い、慢性的にずっといたい、動く瞬間激痛が走る、しびれるなど…ママさんによって症状の出方は違いますまるなぜなら骨盤の歪み方骨格の歪み方、ママさんの筋肉量や柔軟性、赤ちゃんの重さなども関わってくるからです。
ママさんの話を聞くと、その症状に対してストレッチをしたりしていますが、それは一時的の改善しか見込めません。なぜなら、その原因は腹筋の足りなさ弱さによるものが多いからです。 背筋だけが緊張しても当然上半身をうまく支えることができません。
また、腹筋が弱くなると骨盤が前傾状態になってしまい、骨盤の前弯が増幅されて反り腰になってしまいます。この反り腰は腰痛を引き起こしやすくなります。腹筋の弱体化は骨格や骨盤を歪ませて体型を崩すだけでなく、痛み等の症状の原因にもなっていたのです。
産後のダイエットに限らず、出産後の腰痛や背中の痛み坐骨神経痛などでお困りでしたら、出産後の様々な症状を幅広くサポートし改善する、イーバランス整体院にお気軽にご相談下さい。