心理的、精神的要因が強く関係している体の症状を心身症と言います。
今回はその心身症に効果のあるツボを紹介していきます。自律神経の交感神経と交感神経のバランスを整えて、
自律神経のアンバランスは心身症の元
心の悩みや不安感精神的疲労ストレスなどが原因となって身体の異常を引き起こす事を「心身症」と呼びます。
腹痛や食欲不振、下痢、便秘、頭痛、頭重、息苦しさ、動悸、脱毛など、症状の現れ方は人により実に様々です。
心身症のツボ治療のポイントとは
心身症のツボ療法では、各症状を和らげると共に、心身を丈夫にするように努めます。
循環器系の症状の緩和には、背中の「心兪」、胸の「壇中」、みぞおちの「巨闕」、頭の「百会」手の「神門」を中心にしたツボ治療をおこないます。
また、呼吸器系の症状には、背中の「脾兪」、胸の上の「中府」、手の「孔最」を中心にしたツボ治療をおこないます。
また、食欲不振や下痢、便秘がある場合には「胃兪」、腹部の「中脘」、足の「足の三里」などの各ツボを中心にツボ治療します。
背中のツボ「肺兪」について
呼吸器系の症状を和らげ、息切れ、胸苦しさに効果的なツボです。
【肺兪の位置】肩甲骨の内側で、背骨(第3胸椎)を挟んだ両側の辺りに肺兪のツボがあります。
【肺兪のツボ療法】施術者はうつ伏せに寝た患者さんの背中に両手の手のひらをつき、左右のツボを同時にやや力を込めて押します。
これは、心身の緊張をほぐし、呼吸器系の機能を整えます。心身症のうち、息切れや呼吸困難、胸苦しさがある場合に用いると効果的です。
背中のツボ「心兪」について
循環器系の症状に良く効き、動悸と胸の痛みを鎮めるツボです。
【心兪の位置】肩甲骨の内側で背骨(第5胸椎)を挟んだ両側の辺りに、心兪のツボがあります。
【心兪のツボ療法】施術者はうつ伏せに寝た患者さんの背中に、両手の手のひらをつき、左右のツボを同時にやや力を込めて押します。
循環器系の機能を整えるのに有効的なツボで、心身症のうちでは、動悸や胸が締め付けられるような場合に用いると、とても効果のあるツボです。
お腹のツボ「中脘」について
消化機能を整えて、食欲不振に効果をあらわすのに効果的なツボです。
【中脘の位置】腹部の中心線上でみぞおちとおへその中間あたりに中脘のツボがあります。
【中脘のツボ療法】消化機能を整えるのに大切なツボです。施術者は仰向けに寝た患者さんの腹部に指先を揃えて、両手を重ねます。患者さんが息を吐くのに合わせて、軽く押さえます。
続けて腹部のマッサージへとなめらかに移ります。心身症のうちでは、食欲不振や胃腸の症状がある場合に用いると、とても効果があらわれます。