避妊して2~4ケ月目ごろ、妊娠に伴う生理的な反応として起こる症状です。
個人差はありますが、気分がすぐれず吐き気、嘔吐、食欲不振などを訴えるケースがとても多いようです。
今回は妊娠初期のおこる「つわり」に効果のあるツボを紹介します。
妊娠に伴うつらいつわりの症状とは?
先ほど話をしたように、気持ちが落ち込んだり、気分がすぐれなかったり、吐き気や嘔吐、食欲不振以外にも、人によっては食べ物の好みが変化したと感じたり、それがつわりだとは全く感じない程、軽い事もあります。
つわりに効果のあるのツボ治療のポイント
健康的に妊娠が持続できるよう、全身の機能の調節をはかることを目的とします。背中の肝兪(かんゆ)胃兪(いゆ)脾兪(ひゆ)の指圧は、胃腸の機能を整えるので、嘔吐や食欲不振に効果があります。
のどの気舎(きしゃ)天鼎(てんてい)首の後ろの天柱(てんちゅう)などを指圧すると、このこみ上げる吐き気も静まります。
腹部の中脘とその周辺の各ツボも胃腸の機能を整えます。強い刺激を避け、優しく指圧するといいでしょう。足のツボも全身の調節をはかるので、よくもみ押して行きます。
後頭部のツボ「天柱」について
天柱のツボをよくもみほぐすと、妊娠初期によく見られるつらさと、気分の不快感をやわらげます。
【天柱の位置】首の後ろの髪の生え際にある、2本の太い筋肉の外側のくぼみに天柱のツボがあります。
【天柱のツボ療法】施術者は、座った患者さんの頭を後ろから両手で包み込むようにし、親指でこねるようにツボをよく押します。
天柱のツボをしっかりもみほぐすと、妊娠初期特有のだるさと、気分の不快感がやわらぎます。
こみ上げてくる吐き気には、首のの「天鼎」、のどの「気舎」の指圧を併用して押してあげるといいでしょう。
お腹のツボ「中脘」について
中脘のツボを、ごく軽いマッサージと併用して健康な食欲を取り戻すツボです。
【中脘の位置】腹部の中心線上で、みぞおちとおへその中間あたりに中脘のツボがあります。
【中脘のツボ療法】 消化機能を整えるのに大切なツボです。
施術者は仰向けに寝た患者さんの腹部に指先をそろえて、両手を重ねます。患者さんが息を吐くのに合わせて、軽く押さえます。
続けて腹部マッサージへと滑らかに移ります。消化機能を整え、健康な食欲を呼び戻すのに効果的です。
お腹のツボ「胃兪」について
胃兪は背中の緊張をほぐし、胃の痛みと重苦しさをやわらげるツボです。
【胃兪の位置】背中の中央からやや下で、背骨(第12胸椎)を挟んだ両側のあたりに胃兪のツボがあります。
【胃兪のツボ療法】施術者は、うつぶせに寝た患者さんの背中に両手の手のひらをつき、左右のツボを親指で同時にやや力を込めて押します。
これによって背中の緊張がほぐれ、胃の機能が整えられるので、つわりによる食欲不振が回復、改善に向かいます。