ノイローゼ、神経症は不安感、虚脱感、イライラ、不眠、気分の落ち込みなどといった精神状態に加え、食欲不振、動悸、 息切れ、息苦しさ、体のふらつき、頭痛、頭重など、人によって多様な症状が見られます。
今回はこのノイローゼと、神経症に効果のあるツボを紹介していきます。
ノイローゼや神経症の原因
ノイローゼや神経症になりやすい体質の方もいますが、多くの場合は心の悩みや精神的ストレスなどが原因により、その症状が引き起こってしまいます。
ノイローゼや神経症のツボ治療のポイントとは
原因となる心の悩みは、その悩みがはっきりしていれば、これを取り除くことです。ツボ療法では、心の疲れを取り、体調を整えてノイローゼになりやすい体質の改善を図ります。
全身の緊張をほぐすためには、「肩井」、「心兪」、「厥陰兪(けついんゆ)」などの各ツボをよくもみ押します。胸の「膻中」や「鳩尾」、腹部の「中脘」や「大巨」は力の加減に注意して指圧します。
続いて手の「神門」、足の各ツボを繰り返してもみほぐすと、気持ちが落ち着いてきます。
肩のツボ「肩井」について
天井のツボをよくもみほぐすと、肩こりはもちろんのこと全身の緊張がやわらぎます。
【肩井の位置】
首の後ろの根元と、肩先の中間のところに肩井のツボがあります。
【肩井のツボ療法】
施術者は、患者さんの肩をつかむようにして親指で強めに押してもみほぐします。
全身の緊張をほぐす効果があるので、できるだけ念入りに行いましょう。
背中のツボと合わせて用いると、ノイローゼや神経症の改善により効果的です。
お腹のツボ「鳩尾」について
患者さんの呼吸に合わせた指圧で気持ちを落ち着かせるツボです。
また、眠れない時にも効果的なツボでもあるので、有効的に活用しましょう。
【鳩尾の位置】
みぞおちの上方、胸骨の方の少し下に鳩尾のツボがあります。
【鳩尾のツボ療法】
施術者は、仰向けに寝た患者さんのみぞおちの上方を、両手の親指で指圧します。
患者さんの呼吸に合わせて行うのがノイローゼや神経症に対する改善のコツです。
手のツボ「神門」について
ドキドキ、イライラする気分をしずめる効果のあるツボです。
【神門の位置】
手首の関節の手のひら側の小指寄りの端に神門のツボがあります。
【神門のツボ療法】
親指で強めの刺激を加えます。不安からくるドキドキ、イライラしたり、なんとなく落ち着かない気分になったりしたりした場合、それらを鎮める効果があります。
精神的負担がある場合の、胸苦しさも和らげてくれたり、ノイローゼや神経症にも効果のあるツボです。