四十肩、五十肩、肩関節周囲炎の症状とは
40歳代から50歳代の人に多く見られる、肩の痛みで正確には肩関節周囲炎といいます。
肩こりとは違って、肩が重いようなだるいような痛みから始まり、やがて肩を少し動かすだけでも痛むほどになります。
ひどい場合には、肩の筋肉がやせたり、軽く押しただけでも痛みがあったり、肩の周囲が硬くこわばってくることもあります。
四十肩、五十肩、肩関節周囲炎の7ツボ
治療のポイントとして、四十肩、五十肩は別名凍結肩というほど、肩の冷えを伴います。
したがって、指圧はマッサージの前には、首から肩にかけてタオルなどで温めることも大切です。普段から肩を冷やさないように注意しましょう。
ツボ療法では肩の前後の面に集中した、肩井(けんせい)肩髃(けんぐう)臑会(じゅえ)臂臑(かんじゅ)雲門(うんもん)天宗(てんそう)などの各ツボを、丁寧に指圧すると効果があります。痛みには温灸治療も大変効き目があります。
肩井は肩のコリや痛みによく効く特効ツボ
【位置】首の後ろの根元と肩先の中間のところに肩井のツボがあります。
【治療】施術者は患者さんの肩をつかむようにして、親指で強めにもみ押します。
患者さんが自分で指圧するときは、人さし指を使い、右手で左肩、左手で右肩を片方ずつ押すと良いでしょう。
肩の凝りと痛みによく効くツボですのでまずはここからほぐしたり、指圧したりするのがいいでしょう。
肩髃(けんぐう)は三角筋の痛みを取るツボ
【位置】肩の先端、腕を真横に動かすと、くぼみができるところが肩髃のツボです。
【治療】施術者は片手で患者さんのに手をしっかり支え、もう一方の手の親指でツボを指圧します。これによって、肩の三角筋の痛みがやわらぐでしょう。
胸の中心から鎖骨の下沿いに、このツボの位置へ向かってマッサージを繰り返すと、さらに効果的となります。
臑会は肩や腕の痛み腕が上がらない人のツボ
【位置】 肩の後ろの骨のくぼみから、指の幅3本分ほど下がったところが臑会のツボです。
【治療】 施術者は片手で患者さんの腕をしっかり押さえ、もう一方の親指でツボを指圧します。
肩の三角筋と上腕部の痛みによく効くので、腕が痛んで上がらない場合にもむように押すと症状が軽くなります。
臂臑は腕の痛みによく効くツボです
【位置】 肩から肘までの真ん中あたり、肩の三角筋の終わろうとするところが臂臑です。
【治療】 施術者は片手で患者さんの腕を支え、もう一方の手の親指でツボを指圧します。臂臑は腕の痛みによく効くツボですので是非活用してみて下さい。
この臂臑のツボの指圧と合わせて、前腕部を上から下までつかんでマッサージや揉んでいくとさらに効果的です。
雲門は肩の動きや腕の上げ下げが楽になる
【位置】肩の大きな関節の根元から、やや胸側に入った鎖骨の下のくぼみの中に雲門のツボがあります。
【治療】施術者は片手で患者さんの背中を支え、もう一方の手の指でツボを指圧します。腕の付け根の痛みを和らげ、肩の動きを良くするので、手の上げ下げが楽になります。
雲門のすぐ下の中府(ちゅうふ)のツボも合わせて指圧やマッサージすると、四十肩、五十肩の改善ケアになると思います。
天宗は腕や肩の痛みをとるツボ
【位置】肩甲骨の中心、真ん中あたりに天宗のツボがあります 。
【治療】施術者は、うつ伏せに寝かせた患者さんの肩甲骨に両手をつき、親指で左右のツボを同時に押します。わきの下をつかむように構えるのがコツです。
これによって、腕が上がらないほどの肩の痛みもやわらいでくれます。同じ肩甲骨上にある曲垣(きょくえん)や魄戸(はくこ)なども合わせてマッサージや指圧をすると良いでしょう。