今回は多くの方が聞いたことがある百会という色々な症状に効果があるツボを紹介します。
百会というツボの由来
「百」という名がつくのは「多種」、「多様」、「多くの」、「いっぱいの」という意味から由来します。
ですから、からだの各々の経絡が一カ所に集まり「合流」する場所が、頭のてっぺんにある万能ツボの百会です。
百会はどこの位置にある?
百会は頭のてっぺんの中央のやや前にあるツボです。
左右両耳を前に折り曲げてみましょう。その耳のてっぺんから頭のてっぺんに向かって結んだラインと、鼻のてっぺんと後頭部のくぼみを結んだラインが交わる場所を確認すると少し凹んで柔らかい場所が百会の位置です。
指先でやや強めに指圧すると軽い痛みが感じられます。
百会と頭蓋骨の関係性は?
百会は頭蓋骨の頭頂の横に走る縫合の冠状縫合(かんじょうほうごう)と縦に走る縫合の矢状縫合(しじょうほうごう)のTの字の真ん中あたりにあります。
百会はどんなツボ?
百会のツボは幅広い身体の改善が見込まれていて、百個の多くの症状に効果があるツボが名の由来にもなっています。
百会のツボの効果とは?
さまざまな効果に効果があり、お灸や鍼治療、指圧などに多く使われるツボです。その効果とは?
・肩こりや首のコリ
・首の痛みや寝違え
・頭痛や頭重
・めまいやの耳鳴りやのぼせ
・目の疲れや鼻炎による鼻づまり
・慢性的な疲れや倦怠感
・ストレスやイライラ
・高血圧症や低血圧症
・二日酔いや乗り物酔い
・湿疹や蕁麻疹(じんましん)
・抜け毛や円形脱毛症
・他の人にいいづらい痔や、脱肛、直腸脱といった全身の不調の改善に非常に効果があります。
自律神経にも効果がある百会
百会は自律神経の交感神経と副交感神経のバランスを整え交感神経を優位にします。ですので、心のバランスが不安定な方や内臓の不調でお悩みにも効果が見込めます。
・ヒステリーや自律神経失調症
・ノイローゼや躁うつ病
・胃下垂、便秘や下痢
百会での改善のコツ
頭のてっぺんから体の中心へ垂直に、肛門や土踏まずへ指圧を向けるように、じっくり押すのが身体の不調改善のコツです。
原因不明の症状も含め、病気が原因で起こる頭のぼんやりした感じがすっきりしてきます。
健康の維持に大切な百会・長強・湧泉
頭のてっぺんにある「百会・ひやくえ」お尻の尾骨の先端にある「長強・ちょうきょう」足の裏の真ん中の「湧泉・ゆうせん」…。この3つのツボはお年寄りの健康づくりにはとても大切です。
「百会」は人間の生きるエネルギーの「気」が集まるといわれています。
また、強く長生きするというツボの名がが当てはめられた「長強」…。
そして、エネルギーの「気」が湧き出る泉と名前がついている「湧泉」…。
東洋医学では気の流れの活性化が健康作りにはとても大切であると考えられていますが、この3つのツボは、人間のエネルギーの「気」の流れを良くするためのツボです。
各々のツボをこまめに指圧したり揉んだりしてもあまり痛みが無ければ気の流れがいい健康な証拠です。ですので、頭のてっぺんからお尻の先、足の先まではエネルギーや気の流れが体の隅々までにいき渡っているのか健康を確認することができます。
反対にこの3つのツボのどれかに激痛が走るようでしたら、エネルギーの気の流れが滞っている可能性を知ることができるのです。