骨盤の歪みが気になったり、腰痛や肩こりの原因が骨盤のアンバランスだと思い、骨盤矯正を受けに整体や整骨院、美容サロンへ通った人は少なくないと思います。今回は骨盤の歪みに関してお話していきます。
骨盤はどうしても歪んでしまう
ここで確認しておきたいのが、骨盤はいくつもの骨によって形成されていることです。これをいつも同じ状態に保つということは果たして可能なのでしょうか?
骨盤矯正を一区切りしてもそれをずっと維持していくのはなかなか難しいです。骨盤は日常の癖によりゆっくり 歪んでいってしまうのです。左右の高さが違っていたり、ねじれてたり、前後に倒れてたり、広がっていたり…。
日常の癖も一緒に改善しながら骨盤の正しい位置をキープすれば長持ちもしますが、その癖を直さないと通常よりも速いペースでバランスが崩れて歪んでしまうのです。
骨盤は筋肉の衰えでも歪む
体の筋肉が衰えてくると骨盤バランスが崩れ、歪んでしまいます。運動不足やもちろん老化も一つの原因です。骨盤の周りを囲む腹直筋、脊柱起立筋、臀部の筋肉群、内転筋など…。
そして、上半身をつなぐ唯一の筋肉の大腰筋が衰えてくると骨盤の歪みだけでなく、骨盤が絶えず 広がり気味になり、前後左右 一定の方向にねじれが生じてしまいます。
それが進むと、腰や背中が曲がって歩行がしにくくなり、股関節が動きづらくなります。動くべき時に骨盤が動かなくなってしまうのです。
癖以外にも内臓の位置にも問題が
骨盤が歪んでしまうもう一つの原因としては、内臓の位置です。骨盤の中には様々な内臓が 存在しています。
その役割や大きさもそれぞれです。その状態によっては、内臓そのものが大きくなったり小さくなったりもします。内臓は左右に2つあるとは限らず、大きさや重さは左右均等ではないのです。全てが内臓のせいではありませんが、内臓の位置が違うから 骨盤は歪んでいってしまうのです。
また肝臓の負担が大きい場合や、胃腸が活発に動いてるなど、内臓の働きによっても骨盤の位置は変わってきます。肝臓の大きさは人によって3倍も違うのです。皆が同じような骨盤を保つのは難しい話ですね。腰痛や膝が痛むなどの支障が出てない限り、多少左右差はそこまで気にしなくても大丈夫です。
肝臓の体質によっても骨盤は歪みます
実は 骨盤の歪みは体質にもかかわります。 甘いものが好きな人、夜にお肉などの消化の悪いものでも平気で食べられる人は、右の骨盤にねじれが生じやすい傾向にあります。それは 、肝臓が丈夫で大きいということです。
肝臓の位置は右の骨盤の上にあり、連動しています。肝臓は人によっては3倍の大きさの差がでるというお話は先ほどしましたが、さらに肝臓はお腹の表面に近いところにあるため、肝臓が大きいと重さで前&下に下がり、だから骨盤も右前下がりにねじれるのです。
骨盤が右に下がると、左肩が上がってしまうから、左の肩こりや首こり、腰痛がセットになって症状が出る人が多くなります。その上 右腰が下がると左腰が縮み上がります。ちょうど 左の腎臓あたりが縮むので、腎臓の働きが悪くなりやすくなり、むくみも起きやすくなるのです。逆に大食いの人は胃の膨張のせいで、背中よりから左脇にかけて重くなり、左肩下がりになる傾向にあります。同様に体がねじれて歪んでしまうのです。