姿勢と肥満は非常に深い関係があります。体型をよくして、今後も太りにくい体質を作るなら、姿勢を改善することがベストなのです。
ところが残念なことにほとんどの女性は「やせたい」と思った時、食事を減らす方向に走りがちです。
糖質オフは健康寿命を縮める可能性がある
痩せたいと思った時に、近年気になるのは「糖質オフ」によるダイエットの流行です。糖尿病にかかっているなど、明らかに糖質制限が必要な人以外は、行うべきではありません。
糖質を栄養源として必要とするのは、脳と神経系です。とりわけ、脳は非常に多くのエネルギーを消費するので、すぐに糖不足になります。
糖を外から補給できないとなると、体内で作るしかありません。そこで人体はどうするかと言うと、まずは脂肪を分解します。
これが「糖質制限は即効性がある」とされてるわけですが、ここで分解されるのは脂肪だけではありません。
不適切なダイエット法でやせると、筋肉と骨も破壊され、新しい組織が作られる量が減り、「筋肉は弱く、骨はもろく」なります。
糖質制限の危険なポイントとは
「炭水化物を抜いたら、揚げ物を食べてもOK」という、うたい文句があります。
中高年の方々が主食を少なく脂肪を多く摂る食生活を続けると、血がドロドロになり生活習慣病になってしまうでしょう。
ここは「即効性」よりも、長いスパンで考えた「体作り」の観点が必要です。健康な筋肉と骨を作って、良い姿勢をキープする土台にすることを意識しましょう。
それが美容面においても健康面においても賢い方法なのです。
子供の世代の骨にも要注意
現代、若い母親と赤ちゃんの骨に危険信号が灯っています。ダイエットについてもう一つの注意点をお話しましょう。 近年、若い女性の「突発性骨折」の件数が増えているそうです。
大きなケガなどによって、一箇所が折れるのではなく、わずかな衝撃で同時に複数箇所つぶれるこのトラブル…骨がもろくなることが原因で起こります。
特に起こりやすいのが、出産後です
授乳でカルシウムが急激に不足することが、直接の引き金となります。しかし、真の原因はさらに過去になります。それは「長年のダイエット」と言えるでしょう。
しっかり栄養を摂るべき成長期に、ダイエットしていたために十分な骨密度を保てていないのです。こうした母親が授乳などを行うものなら、骨が折れるのも当然です。
ちなみに、「子供は母乳で育てなくてはいけない」、「母乳で育てないと免疫力がつかない」といった「母乳信仰」も考えものです。
お母さんの栄養状態が悪ければ、むしろ子供にとっては母乳が病気を招きかねないからです。
実際栄養不足の母乳を与えたために、カルシウムやビタミンD不足の子供が出てきているそうです。この2つの栄養が不足した結果、「くる病」になることも出てきて、低身長や肋骨の突出、ひざ関節や手関節の変形等が起こる病気です。
これならば、粉ミルクの方がよほど安全と言えるでしょう。そして何よりも、母親がきちんとバランスの良い栄養を摂取することが不可欠です。
娘さんやお孫さんのいる方は、是非過剰なダイエットの弊害を、次の世代に伝えてください。