
妊娠したということだけで、普段とは違って 眠くなったり、急に頭が働かなくなって仕事が苦痛になったりするのは多くの方が体験されている症状です。
しかし、その症状自体はお腹の赤ちゃんにしっかり栄養を回して丈夫に育てるための大切なこと のようです。でも、現実は妊娠してからも今までのペースを落とすことなく働き、産休に入ってやっと出産と向き合える気持ちになれる方が多いようです。
今回は妊娠してからこれだけはするべき出産までの4箇条を紹介します。
出産に備えて体調を整える
せっかく赤ちゃんが元気に生まれても、ママがぐったりしていては、赤ちゃんも悲しくなって泣いてばかりいるかもしれません。赤ちゃんのためにも、ママの体調は整えておきましょう。
それには下記の「出産に向けての養生4か条」をしっかり実践していきましょう。
養生①1日のリズムをつくる
体調を整える上で重要なのが、1日の生活リズムを整えることです。そして、そのリズムの要が早めの就寝時間と排便の習慣です。
疲れが抜けない人は就寝時間帯と排便の状態を見直しましょう。それが整うように睡眠をとり食事をし便通の対策を立てていくと、ようやく出産する体が出来上がってきます。

妊娠してからの睡眠について
太陽とお月様、そして睡眠の関係を意識しましょう。太陽が出ている時間帯は起きて活動する時間帯です。そして、お月様が出始めたら仕事をやめ、照明を落とし早めに夕ご飯を食べて頭と体を休めることを意識して生活します。
それだけでも睡眠リズムは整うはずです。それでも眠れない場合は 昼寝のしすぎ かもしれません。
起床:お日様が出たら起床の合図
朝の太陽が差し込む6時間前後に起床し、二度寝をしないように午前中は体を動かしましょう。夜中に起こりやすい陣痛に備えて、9時から11時には就寝して体力を蓄えておきましょう。
昼寝:リズムを崩すので昼寝は避けましょうまる 基本的には昼寝はおすすめできません。正しい 体力が消耗していたり前駆陣痛が強い時の睡眠不足は例外です まる夜に陣痛がつくことがありますから 昼間でもぐっすり休みましょう。
安眠: 運動と入浴のタイミングが大切です。運動不足や寝る前の入浴が意外に寝付けない原因かもしれません。心当たりがあれば、日中に運動して夕飯前に入浴してみましょう。 夕食後の眠気に素直に従うこともとても大切です。
1日のリズムをつくる食事
栄養補給は代謝の良い時間帯に効率よく摂りましょう。出産が近づいてくると、赤ちゃんが下がってくるため、胃の圧迫が取れ、今までよりも食欲が出てきます。朝昼夜の3食は抜かずに食べましょう。
特に日中の正午ごろは新陳代謝のいい時間帯ですから、消化がいいように工夫して、栄養のあるものをしっかりと摂りましょう。逆に朝夕は昼より軽くした方が 消化には負担がかからないでしょう。
POINT:
・食べる時間は規則正しくする。
・チーズ、ヨーグルトの摂取は控える(産後のおっぱいのコンディションが悪くなることがあります)。
・牛乳をどうしても飲みたい人は、同量のお水で薄め、生姜、ターメリック、カルダモンなどのスパイスを加え、一度沸騰させてから単独で飲むといいでしょう。
・炒め物の油はギーや栄養価の高い天然油脂がおすすめです。
・食後15分はすぐに席を立たずにゆっくり座って、お茶か白湯を飲みましょう。
・消化を促す スパイス(生姜、シソ、ホワイトペッパーなど)などは2~3種類使用する。
・火を通したものを食べ、生冷食は控えましょう。
・必ず旬のものを食べるように心がけましょう。
・消化しにくいお肉は生姜クローブ、ローズマリーなどのハーブを使って、下地を利用して柔らかくしてから調理しましょう。

1日のリズムをつくる便通
朝と夕方に白湯を飲むと排泄が促されます。便通が悪くなると、体内に毒素が溜まっていると内臓も弱まり、体が疲れやすくなります。特に、出産している時期の快便はとても大切です。
暑い夏の時期は、多少の塩やレモンを入れた常温の水でも大丈夫ですが、体が疲れを感じてる時ほど消化器は疲れています。特に朝と夕方の白湯は十分に飲むことをお勧めします。寝起きに白湯を飲むとお腹が温まり、眠っている体が目覚めて快便につながります。
白湯の作り方:
やかんに水を入れて強火にかけます。水が沸騰したら蓋を取り、湯気が出るようにしましょう。大きな泡がブクブクと立つ程度の火加減で10分から15分間沸かしたら、火を止めて保温ポットに入れておきましょう。100から80°cぐらいの厚めの白湯を飲みながらほっと一息しましょう。
白湯の飲むタイミング:
朝と夕方にゆっくり白湯をすすりながら飲む習慣をつけると、消化力が高まり体力が維持されます。この白湯を飲む習慣を続けていると体内の環境が変わり、真夏の暑い時でも冷たいものをそんなに欲しくなくなってきます。
猫舌の方はほんの少しの量を舌で転がすようにして、舌になじませながら飲み込んでみてください。しっかり白湯が摂れている人は出産間近になってくると、ホルモンの作用も加わってか肌が白く弾力性が出てきて綺麗になってきます。白湯の効果は素晴らしいものがあるので、ぜひ実践して習慣にしていってください。

養生②妊娠中は体を冷やさない服装で
季節を問わず女性は肌の露出は控えましょう。クーラーを使う時期こそ素肌の露出は避けて 、体を冷やさないように心がけましょう。太陽に素肌を出していると、日焼けにより意外に体力は消耗してしまいます。
特に首の後回り、二の腕、腰回りやふくらはぎから足首にかけては季節を問わず冷やさず、締め付けない服装を心がけましょう。
体を締め付けるとリンパの流れが悪くなってしまい、体が冷えてしまう原因になりかねません。特に股上が浅いスキニーやスリムなパンツは、交感神経を高めてしまうので避けるようにしましょう。
妊娠中に体を冷やさないポイント:
・夏場でもノースリープは避けましょう。
・首に直接 風が当たらないように、襟付きの洋服かショールを巻きましょう。
・乳腺の発育を妨げ、呼吸が浅くなるので ブラジャーはしない方がおすすめです。
・さらしや腹帯、腹巻は着用はお腹を温める効果があります。意識してお腹を冷やさないようにしましょう。
・肌に直接つける肌着や靴下、さらしや腹帯垂などは天然素材100%のものにしましょう。
・短めのスカートは足元から冷えるので、ゆったりとしたズボンを履きましょう。
・下半身を冷やさないために足首上まで隠れる長めの靴下を履くのを心がけましょう。
・腰回りで冷えているところは、使い捨てカイロ なので温めておきましょう。
・ゆったりしたパンツでウエストはゴムのウエストか紐付きのウエストで締め付けないようにしましょう。
・かかとからふくらはぎまでを覆う格好をしましょう。レッグウォーマーなどを着用して、足元は冷やさないようにしましょう。

養生③パパさんとの関係を深める
パパさんとの出産に関する意識の温度差を埋める機会を作りましょう。赤ちゃんの存在を直接感じられないパパさんの言動は、時に妊娠中のママさんにとってはイライラしてしまったり、ストレスになってしまうこともあります。
そこで、ママさん から積極的にパパさんに自分とお腹の赤ちゃんとの存在の意識を分かち合う機会を作っていただきたいと思います。
パパさんとのコミュニケーションのポイント:
・パパさんが気持ちよく協力してもらえる気持ちの伝え方をしましょう。感謝の気持ちの『ありがとう』は笑顔とともにいうように心がけましょう。
・大切な気持ちを伝える時は必ず座ってはなし、イライラしていて余計なことを言いそうになったときは、白湯を用意して言葉遣いがきつくならないように愛情を込めて、パパさんに接してください。
・やって欲しいことと、やって欲しくないことをきちんと伝えましょう。 ママさんの気持ちを全部察してもらおうと思うのはママさんのわがままです。具体的にやって欲しい事と、やって欲しくないことはしっかりと伝えて、一緒にパパさんと無事に出産を迎えること改善の方法を検討しましょう。
・ 一緒に無事に出産を迎えるために呼吸法を取り入れて、体調管理の意識を合わせましょう。スキンシップを通して心を落ち着かせて呼吸することで、パパさんとママさんで赤ちゃんの存在をしっかりと感じることができます。

ママさんに安心感の呼吸法とは
ママさんが安心するための呼吸法はバッグハグがおすすめです。ママさんの背中にパパさんが胸を密着させ、パパさんの体に身を預けるようにしましょう。パパさんはママさんをしっかり後ろから抱きかかえるようにすると、ママさんは 安心感を得られることができます。
パパさんはママさんに背中とお尻、モモを密着させ、お互いの手をお腹の赤ちゃんのところに添えましょう。ママさんの呼吸に合わせるように、パパさんはそっと包み込みこんで赤ちゃんの存在を2人して実感して安産に備えましょう。

夫婦で意識を合わせる仙骨合わせ
呼吸を合わせて、意識を通じ合わせる仙骨合わせを紹介します。背中と仙骨をしっかり合わせると、女性は安らぎを感じます。ママさんの呼吸に合わせることで、お互いに一体感が得られます。パパさんはママさんより呼吸が早くならないように意識して行いましょう。
①ママさんの自然な呼吸にパパさんが合わせるようにします
② 呼吸のリズムがあってきたら、次にパパさんが深く呼吸をしましょう。
③ママさんはパパさんの背中を感じながら、お互いに呼吸を合わせます。

養生④出産に向け体を整える
出産で変化する体と心の状態を楽しみましょう。妊娠後期になると急にお腹が出っ張ってきたり。初乳の分泌も始まる頃でしょう。
体のバランスの変化から感じられるママさんの心の動きにも十分 好奇心を持って眺められるようになれると、パパさんは楽しいかもしれません。そして、充実した出産体験を迎えられるように、日々のママさんのセルフケアで心や体のバランスを整えましょう。
キュリアリングセサミオイル
※クリアリング セサミオイルを作っている時の加熱中は鍋から絶対に離れないようにしてください。
① ボールに白ごまを入れ、鍋に火をかけ湯煎します。
②調理用温度計でごま油が80から90度になったら 火を止めましょう。
③火から鍋 おろし、セサミオイルが冷めたら、煮沸消毒した遮光ビンに入れて保存してください。

セサミオイルでの入浴方法
入浴時の効果的な安産のためのケア方法を紹介します。妊娠時の疲れを取り、睡眠の質をアップさせ、運動不足を解消してくれる万能の安産トリートメントです。肌に弾力を与えるため、妊娠線とお腹と脇の下の色素沈着防止にもなるので、ぜひリラックスタイムや入浴時に実践してみてください。
用意するもの:セサミオイル
セサミオイルケア方法:
①セサミオイルを首回り 脇の下 下半身を中心に入浴前に肌にすり込むようにマッサージしましょう。
・首回り… 体が疲れたらまず首の血行を促しましょう。首の筋肉が緩むと、全身もポカポカして筋肉も緩みます。
・脇の下…リンパの詰まりを改善する作用があります。産後の乳腺炎の予防方法になります。
・足の付け根…骨盤内の血液やリンパの流れをよくすれば、産後の会陰のお悩みもなくなります。
②セサミオイルがついたまま湯船に浸かりましょう。オイルであらかじめ肌が潤っていると、乾いた肌が水に触れるときの違和感がなく、入浴した時の心地よさがさらにアップすると思います。
お湯の中で薄いタオルを使って(海面スポンジでも効果的)オイルを優しく肌にすり込み、気になる部分を優しくさすっていきましょう。マッサージのやり方などは気にせず、気持ちいいと思う分を積極的にさすって心地よさを楽しみましょう。
セサミオイルの入浴のPOINT:
・後頭部までお湯に浸かるとリラックスがさらに実感できるでしょう。
・お湯の中でタオルでマッサージすると肌も潤います。
・首の付け根から耳裏までたっぷりとお湯 を含んだタオルで湯浴すると、全身の血行がよくなり温まります。

デトックス効果のあるハーブ
出産前後の女性は体の管を通すことが大切です。薬に頼らず、身近な食材でデトックスしてスッキリしましょう。
ショウガは食欲増進と体を温める
辛味のスパイスのうちで、胃や腸などの「消化器官に辛味の刺激を及ばさない唯一の香辛料」です。
消化力を高め、体を温める効果があります。食欲がないとき、体が冷えがちな ときに、すりおろしたり絞り汁を隠し味として摂取するのがいいでしょう。また、ショウガ茶などもおすすめです。
ネギ・ゆず・しそでデトックス
昔から薬味として使われているネギ、柚子、しそはデトックス効果も期待できます。また、味のアクセントにもなるので、余分な塩分や辛味を抑えることができます。
シナモンは血液循環を良くする
体を温める働きが強いので、大量に摂取しなくてもいいです。血液循環が良くなり、肌の色が美しく、血色が良くなります。シナモンティーや焼きリンゴ、アップルパイなどにおすすめです。
出産したら産後の骨盤矯正を
