一度できてしまったら完全に消すことは難しい妊娠線…。
この妊娠線は妊婦さんの約半数に出来ると言われています。その妊娠線のできる原因や予防や改善方法を解説していきます。
妊娠線はいつからできるの?
個人差はありますが、お腹が大きくなり始める6~7ヶ月目あたりから出始め、なかにはずっと妊娠線が出来なかったのに、臨月の10か月に入ってから突如出現するようなケースもあります。
「私は平気かな」と思っていても、妊娠線に油断は禁物なのです。妊娠は急激にお腹が大きくなって、皮膚が伸ばされるためおこります。
妊娠線はお腹以外にもできます
妊娠線といえばお腹というイメージですが、皮膚が柔らかい部分はどこにでもできる可能性があります。胸や太もも、お尻なども出やすい場所で、人によってはふくらはぎや脇の下にできることがあります。
大きくなったお腹の隠れた部分の下腹部やお尻、太ももは自分で見つけにくい場所なので、出産を終えるまで気づかないこともあります。
妊娠線は筋肉をほぐして予防する
妊娠線を防ぐには、皮膚と筋肉の柔軟性と弾力性を高めることが大切です。柔らかくハリののある肌は、ゴムのように伸び縮みするので、急激な引張にも耐えることができるのです。
そのためには、マッサージで皮膚と筋肉を深部からほぐして、柔らかく反応しやすい状態を作っておきましょう。なるべく早いうちからケアを始めるのがベストです。
それと同時に、食生活を見直すのも効果的です。妊婦さんの太りすぎは百害あって一理なしです…。急激に妊娠線ができやすくなるだけでなく、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病のリスクも出てきます。
出産が長引く原因にもなりますので、高カロリーの食品は控え、バランスの良い食事を心がけましょう。また、皮膚の弾力はコラーゲンやエラスチンというたんぱく質によって作られます。食生活の見直しと同時に、これらを多く含んだ食物を摂取するのもいいでしょう。
妊娠線対策のマッサージ
妊娠線が出やすいお腹は初期の頃からケアしたい部分です。お腹の筋肉を深い部分からしっかりほぐしておきます。
ただし、妊娠後期になってお腹が張っている場合は、オイルなどをつけてやさしくなでる程度にとどめておきましょう。今回は下記のような各部の妊娠線予防マッサージを紹介していきます。
妊娠線対策①お腹周り編
1:お腹のピックアップ
クッションの上に座り、右足は曲げ、左足は飛ばします。左半分のお腹の肉を、足の付け根から胸の下まで三つぐらいに分けて指でつまみます。手の場所を変えながら、お腹の左側全体を深くつまみます。
2:脇腹のマッサージ
①で刺激した部分を、外側から内側へ、上から下に向けて両手でさすります。(脇腹からおへその下辺りまで両手でさすり下します)足を入れ替えて、反対側も同様に①・②を行います。
妊娠線対策②バスト周り編
1: バスト上部のピックアップ
左脇の下に手を差し込み、右手をその内側に置きます。脇の下から乳房にかけての筋肉を、底から持ち上げるようにして数回つかみます。
2:谷間のピックアップ
乳房が脇に流れやすい妊娠~授乳期は、谷間部分の筋肉を刺激しておくことが大切です。右手で乳房を支え、右手で鎖骨の中心をつまみます。足を入れ替えて、同様に①②を行います。
妊娠線対策③ヒップ編
・ヒップのピックアップ
左足を少し後ろへ引き、安定感のある姿勢で立ちます。腰から足の付け根までの3カ所を、親指と四指でグッと引っ張りあげます。
四指で腰の骨を触るイメージをしてみましょう。反対側も同様に行います。
安産の秘訣は体を柔らかくする事
「ゆるんだ体」というのは副交感神経がリラックスした状態のことをいいます。
反対に交感神経が働いている状態は、仕事中など、いわばオンのモードの時です。仕事をしているとどうしても切り替えを忘れがちになります。
それだけでなく、疲れを取るための休みですら、ただ怠けている、さぼっているとネガティブに感じてしまう人もいます。緊張させた後の体は緩めやすく、ゆるめた後は力を入れやすくなります。
出産の時も最大限に緩めれば、最大限にいきむことができます。これが安産の秘訣となるでしょう。妊娠中も仕事に取り組み、産休を取ることはこの直前という女性も多いのですが仕事やストレスでオンモードばかりになっていたら、せっかくの出産も黄色信号になってしまいます。
1日の中でしっかりリラックスできる時間を作り、体を緩めましょう。体を温めると、体も緩みやすいので、シャワーでなく湯船に浸かる入浴をするのがおすすめです。冷えやすい足先を温めるフットバス(お湯を張った洗面器に足首まで浸かる)をリラックスタイムに行うのも良いでしょう。