
妊娠中から出産後の養生の中でも大切なカギになるのは食事がとても重要になります。ごはん作りを通したサポートは、家族にとっての愛情表現にもなります。
手作りの温かいご飯は、妊娠中から出産後の女性の体の回復の大きな力になるでしょう。妊娠中から産後にぴったりなご飯とは?特に産後の女性に最適なレシピです。料理の初心者でも作れる「1汁1菜」の養生レシピです。
ポイントを参考にして、食生活でも養生を心がけましょう。今回はママに限らずパパでも簡単に作れる産前から産後の養生ご飯の作り方とそのポイントや便利な作り置きレシピ、基本の養生即席料理を解説していきます。
料理したての暖かいものを食べる
冷たい食材…生もの(刺身)などは避けましょう。真夏の 8月9月以外は生の果物・生のサラダを控えましょう。特に夏の野菜(きゅうり、なすなど)は体を冷やすので意識しましょう。
主食はできる限ご飯にする
炭水化物は代謝を促進するので、体力が落ちている時はお粥にして摂取しましょう。消化を促すために、隠し味には塩やしょうがをチョイスするのがいいでしょう。
副菜は産後1ヶ月間は野菜中心
野菜は意外に消化しにくいので、さっと湯通ししてから使いましょう。油炒めにする時はブラウンマスタードシード、にんにく、しょうがなどを使って、下味をつけてから炒めると消化が良くなります。
暖かい汁物を多く摂取する
消化力が落ちているので、味噌汁、野菜ポタージュスープなど温かいものを多く摂るように心がけます。かぼちゃ、人参、トウモロコシなどをミキサーにかけて摂取するのがおすすめです。
発酵調味料を上手に摂取する
消化、排泄力を回復させるために、醤油は上質なものを摂りましょう。漬物は乳酸菌が豊富なぬか漬けがおすすめです。
よく噛んで1度に食べ過ぎない
爆食いは禁物です。おやつの時間もとって、一度に食べ過ぎないようにコントロールしましょう。
出汁で肉や魚の栄養を補給
産後1ヶ月の間は昆布や鰹節、チキンストックなどで動物性の栄養を摂取して体に補います。
食べ合わせに気をつけましょう
せっかく消化を考えた食事にしても、その前後で冷たい飲み物や果物、生野菜をとって体を冷やさないようにしましょう。産後の果物、甘いお菓子は消化力を落とし、体が疲れやすくなります。
産後に便利な作り置きギーとは?
油ものを摂るとすぐに乳腺炎を起こすけれど、油抜きの食事では体力が維持できない方や、産後の方におすすめ食材です。ギーは消化に良い油となります。
●材料(2個分)
無塩バター 300g
●作り方
1・鍋に無塩バターをかたまりのまま入れて、中火にかけて溶かします。慣れないうちは、無塩バターの量は300g以上で作ると焦げが少なく失敗せずに作れます。
2・無塩バターが溶けたら、弱火にして加熱を続けます。プツプツ音がして水蒸気が上がってる間は水分が含まれている状態ですので焦らずに待ちましょう。
3・鍋の表面のあぶくの形が不揃いで大きい泡が出てる間は、まだまだようすを見ます。純粋な脂質とタンパク質が分離している過程です。
4・さらに加熱を加え続けると、細かい泡に変化してコーンのような香ばしい香りが漂います。泡をゆっくり静かに避けてみると、透明な黄金色の油に変化します。
5・4が確認できたらすぐに火を止め、あらかじめ準備しておいたクッキングペーパーをしいた網ですぐにこします。作り置きする器は耐熱性の容器にしましょう。

産後に便利な作り置き「みそ玉」
お湯を注ぐだけで汁物になるみそ玉は養生ご飯の強い味方です。調味料としても使えるので、料理のバリエーションが広がります。味噌おにぎりも美味しいです。
●材料(2個分)
味噌 100g(カップ1/2) 鰹節500g
●作り方
1・ラップの上で味噌に鰹節を均一に混ぜ込みます。
2・好みに合わせて適量にします。カップ一杯の水200ccに対して、味噌15gが1人前の目安です。みそ玉を小分けにしてラップします。

産後の養生ごはんの基本セット
妊娠中から産後の「養生ごはん」はまずはこれからです。ご飯、汁物、そして、おかずが 1品の養生基本セットです。消化と排泄のよいシンプルな「一汁一菜」です。妊娠中から出産までの「養生の基本の食事」となりますので、ぜひ参照して実践していきましょう。
おにぎり…おにぎりにするとごはんはおいしくなります。最初は具材を入れずに塩やごまのりなどの味付けで十分です。
味噌汁…味噌汁はあらかじめ先ほど紹介したみそ玉を作っておけば、具材を用意するだけで暖かい汁物を摂取することができます。
お漬物…お漬物のおかずは腸に優しい大根のお漬物から始めましょう。腸内フローラの発酵食材として市販のぬか床を準備すると、季節の野菜が摂りやすくなるので便利です。
養生おにぎりのポイント
にぎりたてのホカホカのおにぎりが消化にいいです。作り置きをする際はみそ玉の暖かい お味噌汁を添えてください。
ごま…疲労回復のためのビタミンB群、若返りのビタミンE、貧血に効果のある鉄分、強壮の亜鉛、骨に良いカルシウムなどが含まれるので意識して摂取していきましょう。
のり…グルタミン酸、アラニンなどのアミノ酸、抗酸化のビタミンAとビタミンC、抗老化のための亜鉛やカルシウムなどのミネラルが含まれます。
ごま塩…ごまと塩が合わされば、身体の新陳代謝を上げ、妊娠中や出産後の疲労を回復させる効果は抜群の食材です。

養生おにぎりの作り方(2個分)
・炊きたての暖かいごはん2膳分・ごま塩と塩は半々で用意しましょう
・手のひらに薄く伸ばしてつけるのりは食べやすい大きさにカットしておきます
■作り方
ご飯は熱い炊き たてのご飯を使うのがとても美味しいです。お茶碗を2個、ごま塩、海苔、水を入れたボールを準備しておきましょう。
お茶にしゃもじで軽くご飯をよそいます。もう片方のお茶碗で丸く蓋をします。4から5回を回すように上下に振ります。
手を水で濡らして丸くなったおにぎりの形を手際よく手のひらで握って整えます。
塩とゴマの順番でそれぞれ つけてのりをつけて包みます。出来たてのおにぎりはうすしおの方が美味しくいただけます。
養生即席みそ汁の作り方のポイント
即席みそ汁の作り方のポイントとしては、市販の出汁は天然無添加の昆布、カツオエキスの入ったものが妊娠中から産後のママさんの体には消化に良いです。具材は季節の野菜を使って乾物類を上手に使いましょう。
わかめ、根昆布、あおさのりなど…。もやし、春雨、豆腐も栄養価が高くてお手軽です。
味噌は発酵調味料なので、煮立たせないように調理していくのがポイントです。味噌汁が苦手な人は、根菜類のショウガを少し擦って入れると飲みやすく美味しくなり、身体も温まります。
養生即席ぬか漬けの作り方
即席ぬか漬けを作るポイントとしては、最近はすぐに使えるぬか床が市販されているので、とても便利です。発酵した漬物は腸をいたわり、便通を良くしてくれるので、妊娠中から出産後のママさんの腸内環境にはとてもおすすめです。
ママさんの体にいい野菜としては、根菜類のダイコンやニンジンがおすすめです。その季節の野菜を漬けてみましょう。産後のママさんの体には激辛の漬物は避けた方がいいです。この期間の漬物の避けるべき漬物はキムチは控えて刺激物は摂取しないようにしましょう。塩加減も薄味で整えて、身体にいいぬか漬けを作って摂取してください。
■養生即席ぬか漬けの材料
旬の野菜…春の季節のキャベツ、夏の季節のキュウリ、冬の根菜類のダイコンがおすすめです。ここでは キャベツ、ニンジンを使った即席ぬか漬けを紹介します。
ショウガをひとかけと塩を少々を用意します。味をみながら少しずつ足してください。ゆずや塩昆布、ごまはお好みで追加していきましょう。
■養生即席ぬか漬けの作り方
1・沸騰したお湯に塩をひとつまみ入れ、食べたい季節の野菜をさっと湯通しします。
2・キャベツは1.5cm のざく切りにしてニンジンは2mmの千切りにします。材料を全て袋に入れて、軽く揉みます。消化を良くするために、生姜の千切りも少し加えましょう。旨味を出すためにゆずや塩昆布、ごまを入れるとさらに美味しいです。
