最近のダイエットは、ハードに運動量が高いものが体にいいとされる傾向にあります。徹底した食事制限と、筋力トレーニングによって劇的に痩せるという手法も、ここ数年で人気を博しています。
おそらく、この傾向は今後しばらく続くと思いますが、特別な産後のダイエットに限っていえば、ハードな運動の高いエクササイズよりも、低いエクササイズをおこなった方が良いのです。
産後にハードな運動は危険
出産の際は、産道を確保するために骨盤周りの関節をゆるめて、骨盤を開きやすくします。その時に筋肉も同時に緩むのです。その緩んだ骨盤や筋肉に過大な負荷をかけてしまうと、どうなるのでしょうか?
筋肉痛になるくらいならマシな方で、場合によっては激しい炎症がおきてしまい強い痛みに変化して動けなくなることもあります。もう1つ大事なことがあります。産後に集中的にケアしなければいけない筋肉は、骨盤底筋のようなインナーマッスル です。
しかし、運動強度を上げていくとインナーマッスルをほとんど使わずに、アウターマッスルがメインの運動になってしまい、せっかく時間をかけて産後の運動をしても意味のないものになってしまいます。
産後は骨盤を整えてから運動
イーバランス整体院に産後の骨盤矯正を受けに頂いているママさんに聞いた話ですが、出産して数週経って近くのジムに行き、産後のエアロビクスに参加したそうです。わりとハードなエアロビクスで、途中から腰や背中、股関節、膝も痛くなり、翌日からしばらく歩けなくなったそうです。産後の体の回復は思った以上にゆっくりだと知らずに、骨格や筋肉のキャパを超える激しい運動をしてしまったので、体に負担をかける結果になったのですね。
今では、当院の産後の骨盤矯正や筋肉のケアをして痛みはなくなっていますし順調に体重も落ちてきていますが、産後はハードなエクササイズやトレーニングよりも、わりと緩やかな運動やストレッチ程度にした方がよろしいかと思います。
産後のママの体はデリケート
出産するとママさんの体の骨格は歪み、筋肉は弛緩し、皮膚もたるんでいる状態ですから、レベルの高いハードなエクササイズやトレーニングをすると、骨格や骨盤、筋肉の状態が悪くなる可能性もあるのだと分かってもらえましたか?
最近は「短期間で劇的な効果を生む」雰囲気が強くなっていますから、少し物足りない程度のものをじっくり行うというエクササイズでは、物足りなく三日坊主で終わる方もいるかもしれません。
面倒だと思われるからかもしれませんが、出産後のあなたを改善するだけでなく、10年後のあなたが、尿漏れや恥骨痛などを予防できるのです。それは産後の今だけにできることなのです。ですから 腰を据えて取り組んで欲しいと思います。
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