イーバランス整体院の患者さんで、初めての出産のママさんの相談です。退院後1週間ぐらいして、左の手先に少ししびれがありました。
赤ちゃんを抱っこして授乳したので、しびれたのかと思いましたが、今でも軽いしびれがあります。たまに左手の全体が血が溜まったような感じで、重苦しくなります。
このまま生活に支障はないのですか?という相談がありました。今回は出産後の手や腕に異常がある場合のお話をしていきます。
産後の手や腕のシビレや痛みの原因
妊娠中や産褥期に、手足のしびれ、脱力感を感じるという訴えをよく耳にします。原因としてよくあるのは、「手根管症候群」と呼ばれる 症状です。
手首には骨と人体に囲まれた手根管という組織があり、ここに正中神経という神経が通っています。妊娠中むくみが出て 周囲の組織に腫張が起こると、正中神経が支配してる親指、人差し指、中指に指先のピリピリ感やしびれ感が起こり、指先だけでなく前腕や肩関節周囲に痺れや痛みを感じることがあります。
症状は夜間に広くなる傾向があります。
むくみは妊娠高血圧症候群に関連
むくみは、妊娠高血圧症候群に関係する症状の一つですが、産褥期に悪化することもあり、 妊娠中に高血圧や尿蛋白を指摘されていた場合は要注意です。
授乳期にはプロラクチンというホルモンが大量に分泌され、このホルモンは体内に水分を貯留する傾向があるため、授乳中むくみが出現することがあります。
治療法には、消炎鎮痛剤、湿布、塗り薬やビタミン剤の内服、温熱療法などがあり、授乳中のホルモンが原因なら、授乳を終えれば良くなることが期待できます。
ただしシビレれの原因は他にないわけではなく、症状が進みひどくなったり、授乳をやめても効果がない時は、整形外科や整体などを受けてみるのをおすすめします。
関節リウマチの原因の可能性も
関節リウマチ など自己免疫疾患が産褥期に発症することもないわけでなく、症状が進みひどくなる、だるいと言ったときは内科疾患を念頭におく必要があります。
産後の腱鞘炎の少なくはない
また 腱鞘炎は腕に過度の負担がかかっているとき、スポーツ以外でもパソコンを1日操作させる時など原因は たくさんあります。
そして赤ちゃんも3ヶ月にもなると6キロから7キロぐらいはありますので、赤ちゃんの動きに合わせて危険のないように支えるには相当の負担が腕にかかってきます。
予防にはできるだけ 腕を休ませてあげることですが、日常生活ではなかなかうまくいきません。
産後の腱鞘炎の予防方法
こんな時役立つのは、抱っこひもです。赤ちゃんを包み込むような形でお母さんの肩にかけるベルトがついてるものや、ウエストポーチの上に赤ちゃんを 腰かけさせるタイプのものなどが様々ですが、肩や腰に重さが分散して上肢の負担が軽減されます。
デパートなどで実際に手に取って使いやすそうなものを選びましょう。その際、できればパパも一緒に行ってもらい、共有で使えるものを選ぶか、パパ 専用にもう一つ奮発しましょう。
1人で歩けるようになるにはまだまだ時間がかかり、日一日と重くなります。休日などパパに積極的に抱っこしてもらえれば、赤ちゃんも喜び、ママは腱鞘炎、腰痛などの予防にもなります。
妊娠中や産後はよくつる
妊娠中や出産後には、手や足がつるような状態がよく見られます。足の場合、俗に「こむら返り」と呼ばれます。
これは局所的に起こる筋肉の痙攣で、特に心配はいりません。症状が強ければ、筋肉弛緩剤の内服を行うこともありますが、妊婦さんや授乳中の方にはおすすめできません。
手足がつる予防方法
対策としては、日常生活でバランスの取れた栄養を取るようにすることと、手足の屈伸運動や、できれば水泳などの全身運動でコンディションを整えるといった工夫が主体となります 。
お子さんがいらっしゃると、なかなか思い通りにはなりませんが、入浴の時ぐらい パートナーや他の人に頼んで、あなたはゆっくり疲れを癒すのも効果があります。なお、手首の関節に痛みがある場合には、育児の疲れから腱鞘炎を起こしてることがあります。
手足の関節に強い痛みがある時は、整形外科を受診することをおすすめします。