骨盤は少し歪んでいても問題ないと以前お話ししましたが、骨盤の大きな歪みは無視できません。前途のように骨盤は背骨、股関節と繋がっているためこれらの骨の状況を大きく受けることになります。昆亜紀は骨盤の歪みによる猫背やスタイルの崩れなどについてお話ししていきます。
骨盤の傾きとスタイルは密接な関係
日本人の女性に多いと言われている「反り腰」はその代表例です。
一見するとお尻がキュッと上がり、胸も上向いて見えるので正しい姿勢だと思いがちですが、骨盤の歪みの状態は前傾しているのです。骨盤が前傾している状態は、腹筋全体の筋肉とお尻太ももの筋肉が弱く 伸びている状態です。
逆に骨盤を前に引っ張ってくれる腸骨や腰の筋肉が強く緊張しています。筋肉のバランスが悪くなり前や横の太ももが張って太く見え、太ももの裏やお尻は太く大きくなります。そしてセルライトの原因にもなります。
骨盤が後に歪むと垂れ尻やバストも垂れます
一方、骨盤が後傾するとお尻の筋肉の使用率が悪くなり、お尻が垂れて太ももとの境界線がわかりづらくなってきます。また、胸筋が萎縮してれば女性はバストが垂れてしまいます。
腰痛はもちろんアゴが前に出て首から肩にかけて肩こりになってしまいます。あげくに、背中が曲がって腰に上半身の体重を乗せているため、内臓がつぶされて機能しなくなり、お腹はぽっこりしてしまいます。胃腸が弱って便秘になる原因にもなる可能性があります。
いずれも骨盤の動きを阻害してしまう悲しい結果になってしまうのです。
正しいバランスで日常を過ごす
あなたは正しい姿勢で立てていますか?人間の体を支えてるのは背骨といわれている脊柱です。脊柱は椎骨という円柱状の骨が26個積み重なって構成されていて、正常な脊柱を正面から見た場合はまっすぐです。
そして、横から見ると首から背中、腰にかけて緩やかに湾曲するS字型になっています。骨盤がその脊柱とさらに上の肩甲骨や頭蓋骨を支えるために、前後左右に動きバランスを取っています。
本来、骨盤の傾きを整えるには加わった骨盤矯正や猫背矯正でバランスを整えたり、筋肉のストレッチや弱くなった筋肉を鍛えるのが有効的ではありますが、姿勢を正すだけでも効果が大きいです。
正しい姿勢をチェック
壁を背中にして立ちましょう。この時、後頭部、肩甲骨、お尻、かかとを壁につけるようにします。腰の後ろにできた隙間に手のひらが1枚分がギリギリ入らないように程度に骨盤が立っているのが正しい姿勢です。それ以上手が入ってしまうと反り腰気味、腰をつけると肩甲骨がつかない場合は猫背気味です。
骨盤バランスも姿勢も大切です
骨盤は上半身と下半身をつないでいる部分なので、そこが正しい位置に保たれていたらおのずと上半身、下半身 も一緒に整えることができます。それには骨盤矯正と猫背・姿勢矯正が一番手っ取り早いです。
普段の予防としては、実際に正しい姿勢で立ってみると、ちょっと苦しいと感じる時があるかもしれません。それは体幹筋(インナーマッスル)が使われているからです。姿勢を保つには想像以上に筋肉が使われています。
最初はつらくても正しい姿勢を続けているうちに、体幹筋がついて楽に立てるようになります。正しく立てるようになれば自然と筋肉が使われるようになり、血流も代謝もアップします。そうすれば綺麗なスタイルも維持できるということですね。
綺麗になるため意識的に鏡でチェック
パンツスタイルの服装の時に鏡で自分の側面を見てみましょう。正しい姿勢で立てていると、パンツのサイドの縫い目やラインが綺麗に出ます。歪んでいたり、シワになっていたりするのは、立ち方のバランスに歪みがある結果です。
筋肉は怠け者なのです。もともと人間の体の構造は内へ内への筋肉が働く作りになっているのですが、そんな楽な姿勢を筋肉が覚えてしまうのです。だからこそ、日頃のチェックが大切です。
例えば、家事の合間、仕事中トイレに立った時などに鏡で自分を横から見て、姿勢をチェックする習慣をつけましょう。 先ほどの壁を使った姿勢チェックもおすすめです。
良くなった時の姿勢や体のバランスをこまめに確認していくと 気が つけばいつでも美しい立ち姿勢でいることができるようになります。こまめなチェックをぜひ習慣にしてみてください。
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