腰を伸ばした時の腰の痛みのタイプと、腰を曲げた時の腰の痛みのタイプの違いは何でしょうか?今回は伸ばした時と曲げた時の腰痛の違いや原因や改善方法などを紹介します。

反らすと痛い?曲げると痛い?をチェック
動作 痛み
立って腰を反らす 痛い → 伸展時痛タイプ
床に手を付く 痛い → 屈曲時痛タイプ
座ると楽 伸展時痛が多い
立つと楽 屈曲時痛が多い
腰を反らした(伸展)時に痛む腰痛
まず伸展形の腰痛は椅子から立ち上がる動きや後ろ側にのけぞる動作など、体を伸ばす動作で痛みが出たり痛みが強くなるような腰痛のことをいいます。
脊椎には生理的弯曲があることはすでに説明しましたが、体を伸ばす動作では腰椎の前弯 (前に凸のカーブ)が増して腰椎に負担がかかりやすくなります。

反らした時の腰痛の種類
腰を反らすことで後方の組織に負担が集中して痛みが増幅
●椎間関節性腰痛
背骨同士の関節が圧迫・炎症
●腰部脊柱管狭窄症(初期)
反ることで神経の通り道が狭くなる
●分離症・すべり症
特に若年〜中年、スポーツ経験者に多い
●腰背部筋の過緊張
脊柱起立筋・多裂筋の硬さ

反らした時の腰痛の特徴
・仰向けで反ると痛い
・長く立つと痛みが増す
・長く歩くと大腿の表が張る
・前かがみで痛みが軽減
起こりやすい姿勢や動作
・腰が常に反れている
・立っている時に腰を反る
・ヒールを履くと反り腰に
・姿勢を意識して腰が反る
・姿勢を意識して胸を張る
伸展型腰痛の原因とは?
これは 腸腰筋や大腿筋膜張筋と呼ばれる股関節の前側の筋肉が、座ってる間に委縮してしまい伸びにくくなっているために起こります。
伸展型腰痛の改善方法
伸展型腰痛にならないために、日頃から腹筋に力を入れるのを意識して大股で歩いたり、股関節の前の筋肉のストレッチをすることによって改善できます。

伸展型の腰痛の予防方法
伸展型の腰痛を予防するには、体を伸ばす動作を行う時に腰のカーブ(前弯)が強くなりすぎたり、腰だけを反りすぎないようにしましょう。
元から骨盤バランスが悪く反り腰が強い場合は骨盤矯正の反り腰矯正で正しいバランスに整えることをお勧めします。

そして腹筋に力を入れるのを意識させるとともに、股関節をしっかりと伸ばすことが必要となります。
長時間椅子に座っていて立ち上がるときに、腰が伸びにくく無理に伸ばそうとすると腰が痛むという症状も一種の伸展型腰痛です。
伸展型の腰痛改善のポイント
・反り腰の改善
・腸腰筋・脊柱起立筋の緊張緩和
・体幹(腹圧)を使えるようにする

腰を曲げた(屈曲)時に痛む腰痛
屈曲型腰痛は物を拾う時腰を曲げる、立った状態で腰を曲げ床に指をつくなどのように体を曲げる動作で痛みが増幅するタイプの腰痛をいいます。
靴下を履く時体を曲げようとしても痛くて曲がらない…このような痛みは屈曲型腰痛の症状です。
屈曲型の腰痛の種類
前に曲げることで前方〜中央の筋肉が引き伸ばされます
●椎間板性腰痛
椎間板への圧力増加
●椎間板ヘルニア
前屈で神経が刺激される
●筋・筋膜性腰痛
腰・お尻・ハムストリングスの硬さ
●仙腸関節の不具合

曲げた時の腰痛の特徴
●前屈すると腰が痛い
●長く座ると腰痛が増す
●靴下を履く動作がつらい
●くしゃみや咳で腰に響く

起こりやすい姿勢や動作
●猫背で姿勢が悪い
●長時間のデスクワーク
●中腰の時間が長い
●重い物をよく持ち運ぶ
屈曲型腰痛の原因とは?
屈曲型腰痛はお尻の筋肉の大臀筋や中臀筋、股関節の後ろの筋肉が硬くて体を曲げようとしても 股関節がうまく機能しないために腰痛が増幅します。
屈曲型腰痛の改善方法
これに対しては大腿(太もも)の裏のハムストリングスや大臀筋を十分にストレッチし、筋肉を柔らかくすれば改善することができます。
その他、動いている時には痛くないものの、じっと座っていると腰が重い、痛くなってくるタイプの腰痛があります。
これには姿勢でのお尻への荷重が無意識のうちに左右 いずれかや腰椎をそらせすぎたり曲がっていたりして筋肉の疲労が蓄積することが考えられます。


いずれにしても伸展型または屈曲型などの動きとの関係を踏まえて理解をするとよろしいでしょう。
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