ダイエットと食物繊維の関係はとても深く、「痩せやすい身体づくり」「なかなか痩せない体重」に役立つとても大切な栄養素です。今回はダイエットと食物繊維、水溶性と不溶性についても詳しく紹介します。
ダイエットや腸にいい食物繊維

食物繊維は人の消化酵素では消化・吸収されない“炭水化物の一部”です。
「水溶性」と「不溶性」の2種類があり、それぞれ特徴が違う役割、働きをおこないます。食物繊維は腸まで届き腸内の環境をいい方に整えます。
日本人1日当たりの食物繊維の摂取量
日本人の18歳から64歳までの食物繊維の摂取量は
●男性:21g以上
●女性:18g以上
※ 高齢者も基本は同じ食物繊維の摂取量です。
しかし1日の食事量が減るため、意識して食物繊維を食べることが大切となります。

実際はどれくらい不足している?
本人の平均摂取量は約15g前後といわれていて、多くの人が 3〜6gほど食物繊維の摂取量が不足しているそうです。
食物繊維は水溶性と不溶性の2種類
食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があり、それぞれの特徴があり効果も違います。
どちらも体にとって健康を保つには大切ですので意識的に摂取しましょう。

水溶性食物繊維の特徴とは?
●水に溶けてゼリー状、とろみ、粘性になるタイプ
●粘性があるので調整する作用…吸収、代謝をコントロール
水溶性食物繊維の主な効果
①血糖値の上昇をゆるやかにする
・水溶性食物繊維は胃の中でゼリー状になり糖や脂質の吸収時間を抑えてくれる
・糖の吸収が緩やかになれば急激な血糖値の上昇を抑えてくる
②コレステロール・中性脂肪の改善
・水溶性食物繊維は腸内で胆汁さんやコレステロールを吸着し排泄すのを促進してくれる
・肝臓が新しく胆汁酸を作る時に血中コレステロールを利用するので数値が改善される
③善玉菌を増やしてくれる
・水溶性食物繊維は大腸で発酵し、善玉菌増加と整腸の効果がある
・短鎖脂肪酸(酪酸・酢酸・プロピオン酸)を作る
・水溶性食物繊維を摂取すると、便に水分を多く含むので便通がよくなる
・腸の蠕動運動を促進させ便秘の改善になりダイエットにつながる
不溶性食物繊維の特徴とは?
・文字の通り水に溶けないのが特徴
・不溶性食物繊維は胃や腸で消化されない
・腸内で水分を吸収して膨らむ
不溶性食物繊維の主な効果
①水分を吸収し膨らみ便通を促進
・大腸の中で水分を吸収することにより2倍から4倍に膨張
・水分を多く含んだ便は重く、柔らかくなる
②大腸の蠕動運動を活発にする
・腸壁を適度に刺激する効果がある
・膨らんだ便は腸の蠕動運動を活発にし便秘改善
・水溶性より発酵は少ないが腸内環境改善には〇
③有害物質のデトックス
・腸内のアンモニアや硫化水素の排出
・腸内のカドミウム、鉛などの排出
・発がん物質・老廃物を吸着し排出
・大腸がん予防にも作用するといわれている
食物繊維が多い食材は?
食品100gあたりの食物繊維量を紹介します。
ダイエットや便秘解消にお役立てください。

●コンニャク…約 79.9 g
●あらげきくらげ…約 79.5 g
●天草由来の寒天…約 79.0 g
●乾燥きくらげ…約57.4g
●えごのり(海藻)…約 53.3 g
●乾燥ひじき…約 51.8 g
●せん茶の茶葉…約46.5g
●乾燥唐辛子…約46.4g
●乾燥シイタケ…約41.0g
●乾燥青のり…約38.5g
●抹茶…約38.5g
食物繊維を増やすコツ

・主食は玄米、雑穀、全粒粉パンにする
・麺類はおそばがよい
・野菜は1日350gを目安に(両手3杯分)
・野菜は1品を増やす意識
キャベツの千切り、ほうれん草のおひたし
もずく酢、オクラ納豆
・海藻・きのこ・豆類を毎食に混ぜる 味噌汁や炒め物にプラス
・果物を毎日1〜2品(りんご・バナナ・キウイなど)
・食物繊維の多いおやつ
ナッツ類、ドライフルーツ
おからクッキー、高カカオのチョコ
食物繊維の摂取の注意点
上記の100gあたりのg数には要注意です。
コンニャクや乾燥食材、海藻などは100gあたりでは非常に多いが、食事で摂取する量は数g〜10gと、実際には非常に量が少ないのです。
普通の食事には…
・ゆで豆
・納豆
・穀類
・野菜
・キノコ
・ごぼう
・根菜類
・果物
を組み合わせることを意識しましょう。

効率的に食物繊維を摂るなら
食物繊維を効率的に摂取したいのなら
・主食に
玄米やオートミール、押し麦
・主菜や副菜に
ゴボウや豆類、海藻
・おやつで
寒天のゼリー、ドライフルーツ、干し野菜
を食事に取り入れるのが効率的です。
例えば「オートミール+ひじきの煮物+ごぼうサラダ+干し柿」を食事に取り入れると、自然にバランス良く摂取できます。

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