内転筋群はどんな筋肉?その作用は?
内転筋群は内ももの内側にある筋肉です。役割としては主に足を内側に振る動作や、後方に振る動作で働きます。歩行時に足を後方に振る動作、野球やサッカーなどで踏み込んだ足を内側に締めるなどの動作で重要です。
内転筋群は大内転筋・小内転筋・長内転筋・短内転筋・薄筋・恥骨筋の6つの筋肉から構成されています。
内ももの内転筋群を伸ばすストレッチのメリットは?
柔軟性が高まると、足を横に伸ばしたり高く上げたりする股関節の動作がスムーズになります。一般的に立って行うストレッチが多いようですが、座った方がしっかり脱力できて、効果的と思われます。
理想の太もものポイントは?
1:前ももが張っていない
2:もも裏ががたるんでいない
3:内ももが引き締まっている
ヒールの高い靴を履いていたり、膝を曲げて歩く癖があると、内ももばかり使われて発達しラインが崩れる原因になります。
また、内ももや裏ももの筋肉は使われず衰えがちです。理想の太ももはバランスよく筋肉がついて、たるみなく引き締まっていることが理想になります。
内転筋群が衰えるとO脚やX脚になりやすい
太ももの内側にある筋肉は内転筋群と呼ばれます。この筋肉が衰えていると、足が外側に開きO脚やX 脚になりやすくなります。内転筋を鍛えると、内ももが引き締まり左右の太ももの間に隙間ができやすくなり美脚にもなります。
ハムストリングスを鍛えてたるみを予防とダイエット
普段、歩く時に前ももばかに使われて、逆に衰えやすいのがもも裏のハムストリングスです。ハムストリングスは・大腿二頭筋・半膜様筋・半腱様筋の3つから構成されています。
このハムストリングスの筋肉が衰えていると、たるみの原因にもなります。しっかり鍛えると太ももが引き締まります。
内ももの内転筋群を伸ばすストレッチ集15種類
①上体を前に倒し内転筋を伸ばすストレッチ
横に足を出して上体を倒すことで効果的に内転筋群が伸びストレッチになります。
1:左膝を床に付け右足を真横に伸ばします 。右手は腰に当て、左手は後頭部に当てます。
2: 上体を右に倒して20秒キープします。右の内ももが伸びるのを感じましょう。反対側も同様に行います。
POINT:足は正面に向けたまま意識しましょう。
②スクワットみたいに内転筋を伸ばすストレッチ
【ワンレッグスクワット】
縮んだ内転筋を伸ばしながら、曲げたままの足の前も引き締めます。
1: 両足を大きく開いて立ち、左手は後頭部に、右手は腰に当てます。
2: 左膝を曲げながら、上体を右側に倒します。右の内ももが伸びるのを感じましょう。これを8回ストレッチします。反対側も同様に行います。
③足を横に開く内転筋を伸ばすストレッチ
足を横に開いて股関節及び、内転筋をストレッチする方法です。
カエルのように足を大きく開けるようになります。怪我予防の観点から見れば、関節内転筋の柔軟性はあらゆるスポーツでも、日常生活でも必要なものです。
技術面からみれば、ピッチングの動作のように軸足に体重をのせながら前足を大きくステップすることで、体重移動をスムーズにさせることができます。
1:ヒザと足先を外側に開き、四つん這いになります。両腕は肘から先を床にべったりとつけましょう。膝と足首は90°に曲げます。
2:ゆっくりとお尻を落としていきます。尻に体重かけて、出来る範囲で下に落としていきましょう。 その時、体重をかけてゆっくりお尻を落とし、内ももが伸びているのを感じることを意識しましょう。
OK POINT:ヒザを直角に曲げることでストレッチ効果が高まります
NG POINT:ヒザが伸びているとお尻を落としても股関節が伸びません
④立ってひねる内転筋を伸ばすストレッチ
開脚をして肩を前に入れ股関節と内ももの内転筋群体幹をストレッチします。カニのように足を横に開いて重心を下げます。
股関節の内転筋がストレッチされるので、開脚ができるようになり、同時に身体をひねることでことで広背筋も伸びてストレッチされるので、腰を回す動作がスムーズになります。全身を動かす多くの競技でおこなってほしいストレッチです。
また、女性には美脚ダイエット効果と、ウエストのくびれダイエットにも効果がありますので、ぜひお試しください。
1:両足を大きく開き、ヒザを曲げて重心を下げます。
2:お尻を落としながら交互に肩を入れます。肩を入れることで股関節から背中がストレッチされます。
※ 背筋を伸ばして股関節から背中が伸びてストレッチされるのを感じましょう。
OK POINT:広背筋まで効果的にストレッチを効かせるためには、背筋を伸ばしてストレッチする必要があります。
NG POINT:腰が曲がっているのはNGです。この姿勢では股関節は多少ストレッチされますが、広背筋へのストレッチ効果は薄くなってしまいます。
⑤シコを踏むように内転筋を伸ばすストレッチ
股を割る動きで内ももの内転筋群の後ろ側を伸ばします。 相撲で行うシコのように、太ももを内側に振る動きである股関節の内転筋群の後ろ側をストレッチする方法です。
ガニ股で上体を沈めるだけの簡単な動きで、内ももの後ろ側の内転筋を伸ばすことができる大内転筋のストレッチです。
1:背筋を伸ばし足を肩幅より開いて立ち、つま先を外側に開きましょう。膝を軽く曲げ両手はヒザにおいてリラックスします。
2: 上体の前傾を抑えながら状態を瓶に詰めていきます。背筋を伸ばしたまま上体をの前傾を抑えながら、ガニ股で状態を深くしずめます。ワイドスクワットとは異なり、下半身を脱力してしずめていきましょう。
⑥骨盤を倒して内転筋を伸ばすストレッチ
骨盤から上体を側方に倒し、内転筋群を伸ばすストレッチ方法です。
骨盤から上体を側方に倒し太ももを外側にする動きで、太ももを内側に動かす作用のある股関節の内転筋群を伸ばすストレッチ方法です。
1:立った状態で足を大きく開き背筋を伸ばします。足を肩幅以上に大きく開いて立ち、背筋を伸ばします。つま先は開かず、前方に向けましょう。両手は腰に当てます。
2:片足の膝を曲げながら骨盤ごと上体を側方で倒します。もう片方の膝を伸ばしたまま、骨盤ごと上体を斜めに傾けます。手の力で足の付け根を斜めに押すと、より強くストレッチされ伸びる感覚が増します。
⑦あぐらをかいて内転筋のストレッチ
足を外にひねった状態で内転筋群を伸ばします。座った状態で内転筋を伸ばすストレッチ方法です。
ストレッチする姿勢が作りやすいのでぜひお試しください。
1: 座った状態で足裏を合わせ足先を掴みます。 足先を下から両手で掴みましょう。そこから背筋を伸ばします。
2: 手で足先を引き寄せながら、上体を前傾させます。そのまま背筋を伸ばして手で足先を引き寄せると共に上体を前傾して、内転筋を伸ばすストレッチをしましょう。
POINT:骨盤を傾けて股関節を外転しましょう。骨盤ごと上体を側方に傾けることで、太ももが外側に振られて、内転筋群がストレッチされます。
⑧太ももを外に開き内旋筋を伸ばすストレッチ
太ももを外側に開いて関節の内旋筋群を伸ばしましょう。脚を付け根から外側にひねる動きで、足を内側にひねる働きのある股関節の内旋筋群を伸ばすストレッチ方法です。
股関節の内旋の柔軟性は、左右差が出る場合も多いので、しっかりストレッチして柔軟性を高めましょう。
1:座って足を組み、上側の足を持ちます。座った状態で片足を伸ばし、もう片方の脚を上から組んで膝を曲げましょう。上側の足の外くるぶし辺りを下から持って固定し、もう片方の手を膝の内側にあてます。
2: 手で膝を上から押して、足の付け根から外側にひねります。①の状態から上側の足の膝を上から押して、足の付け根から外側にひねります。上側の足を固定しておくのがポイントです。
⑨椅子を使って内転筋のストレッチ
足先を椅子に乗せて内旋筋群を伸ばします。椅子を使って伸ばす方法は、座って行うより伸ばすストレッツの強度は弱くなるものの、立ったまま手軽にできるのが特徴です。
1:ひねる足の足先を椅子の座面に乗せます。片手で椅子をつかんで立ち、ひねる側の足の足先を座面に乗せましょう。もう片方の手はひねる足の膝にあてます。
2:手で膝を押して、足を外側にひねります。①の状態からひねる足の裏を上から押して、足の付け根から外側にひねって行きます。
⑩椅子に座って内転筋のストレッチ
骨盤股関節を安定させることができる内転筋群のストレッチ方法です。 内転筋群は開いた股を閉じる方向に働きます。このストレッチで股関節が軽く動きやすくなるでしょう。
1:椅子に浅く腰掛けます。
2:股を開き膝は曲げて内転筋を緩めます。腰を曲げずに、骨盤を前に倒しましょう。この時、手を骨盤にあてて、腰をロックすると骨盤の前傾を確認することができます。
⑪膝関節痛の改善内転筋のストレッチ
体を前に倒し、ひねる時は背中を丸めないようにして、内ももが伸びていることを感じながら行いましょう。
片方ずつおこないますので、身体の硬い方でも腰に負担のかからない状態で効果的にストレッチできます。ハムストリングスの半膜様筋、半腱様筋のストレッチにもなっています。膝の痛みの予防にもなりますので、ぜひお試しください。
1:左足の膝関節痛改善のための内転筋のストレッチ方法です。右膝を曲げ、内腿につけます。
2: 右側の方に体を傾けひねります。反対側も同様に行います。
⑫O脚改善の内転筋のストレッチ
足の開きが良くなりO脚を改善するためのストレッチ方法になります。台でなくても、座布団や本などを重ねて使ってもOKです。
内転筋は足を閉じるのが主な働きですから、足を開くことでストレッチすることができます。このストレッチは腰を曲げないでおこなってください。
身体の硬い方が、一般的な床に座って開脚前屈のストレッチをすると、目的の内転筋がストレッチされず、腰に負担がかかってしまいやすいので注意しましょう。
1:両足を広めに開き、低めの台に座ります。そして、膝は少し曲げるのを意識しましょう。
2:腰を曲げないように注意して(お腹を前に出しながら)体を前に倒します。 ももの内側にストレッチ感が感じられれば、内転筋群がストレッチされています。
自分に合った台の高さや、足の開きや、膝の曲げ方を探って、O脚を改善していきましょう。
⑬壁を使って仰向けで内転筋のストレッチ
内転筋が硬い人が簡単に行えるストレッチ方法です。膝を伸ばして行うと炎のハムストリングスのストレッチにもなります。
ひざ関節痛の予防にも効果があるストレッチ方法です。
1: 壁の近くで仰向けに寝て、足を開きます。
2:その時、必ずしもお尻を壁につけなくても良いです。足を少しだけ開きます。
3:足をもう少し広げてみましょう。また、左右対称にやる必要はありませんので、左右の開く角度や膝を曲げる角度が異なっても大丈夫です。
4:力を抜いて重力に任せます。かかとはつけたままで大丈夫です。
⑭股関節の開きや動きを良くするストレッチ
股関節の内側を柔らかくし、開きや動きをスムーズにする内転筋のストレッチ方法です。
体重を上手く使うと、内勤内転筋がしっかりとほぐせます。腰を曲げずにできるので、腰を痛める心配がありません。
1:左足のストレッチ方法です。両手と右膝を床につけ、左足を横に伸ばします。お尻は床から浮かせましょう。
2:お尻を下げていきましょう。左足の内ももに伸びてるストレッチの感覚があればOKです。反対側も同じように伸ばしてストレッチしましょう。
⑮お尻と骨盤の重みで内転筋をストレッチ
伸ばした足を真横に開く動き(股関節外転)で内転筋群を伸ばすストレッチ方法です。四つん這いでストレッチすることにより、安定した状態で脱力できます。
お尻と骨盤の重みがダイレクトに足を開く負荷となるため、内転筋群を伸ばすストレッチの感覚がつかみやすいです。
1:四つん這いになり、片足を真横に開いてまっすぐ伸ばします。伸ばした足はつま先を前方に向けます。
2:状態を鎮めてお関節に体重を乗せます。開いた足を伸ばしたまま、両腕のヒジ先をついて上体を沈め、関節に体重を乗せます。その状態で脱力してゆっくり息を吐きましょう。
※自重のベクトルは、上体を沈めて股関節に体重を乗せることで、お尻と骨盤の重みがダイレクトに太ももを真横に開いて、内転筋を伸ばす負荷となります。