手や指の関節近くに発生する豆粒大から親指の爪位の大きさになる軟部腫瘤のことです。20代から40代の女性に多く認められ、よく発症する部位としては手関節の背側で50から70%を占めます。
ガングリオンは出っ張ったゼリー状の内容物を吸引できれば、触断(触って分からなくなる事)が確定できます。
ガングリオンの誘引や原因とは?
・靭帯や滑液包懸賞のある部位に発症すると考えられていますが発症の原因は不明です。高齢者や手首をよく使う人が発症するとは限りません。
・2次的に起こることもあり、外傷や長時間にわたる関節部の伸展などが原因とされています。
・その他にも、骨や筋肉神経に発症するガングリオンもあります。
ガングリオンの症状・臨床所見とは?
・痛みを生じることもありますが、無症状であることが多い傾向です。発症部位により、肘の周囲であれば神経圧迫を生じる事があり、腕や手にシビレや痛みを発症させます。
また、腱鞘では腱鞘炎などを生じることがあります。この発症したガングリオンは、皮膚との癒着はありません。
ガングリオンの検査・診断・分類方法とは?
・穿刺でゼリー状の内容物を吸引できれば診断が確定できます。
・超音波で底エコー所見、MRIではT2強調像で高信号が認められる。
ガングリオンの治療方法とは?
・穿刺により内容物の除去を行います。再発することもあり、繰り返すようであれば外科的摘出を考慮することもあります。
・良性であることから経過観察で消滅する例があります。