
「最近、足が上がりにくい」「長時間歩くと腰が痛くなる」……そんなお悩みはありませんか?
その原因はもしかしたら「骨盤と股関節のコンビネーション」にあるかもしれません。
骨盤と股関節は私たちの体の「土台」と「大黒柱」のような関係です。
この2つの連携がスムーズであれば、歩く・走る・座るといった動作が軽やかになるのですが、バランスが崩れると腰痛や股関節痛や膝痛などの原因にもなってしまいます。

今回は私たちの体の要であるこの2つのパーツが、どのように協力し合っているのかをわかりやすく解説していきます。
骨盤は「受け皿」股関節は「回転軸」
まずはそれぞれの役割をイメージしてみましょう。
骨盤は体の中心にある大きな骨の器であり「受け皿」となる存在で上半身の重さを支え、内臓を保護する「土台」の役割を果たします。
股関節は骨盤のくぼみに太ももの骨(大腿骨)の先端がすっぽりとはまった関節で前後左右に自在に動く「回転軸」となります。

なぜ「セット」で考える必要があるのか?
股関節は単独で動いているわけではありません。
足を引き上げるときに実は骨盤も一緒にわずかに傾くことで、スムーズな動きをサポートしています。
そのため骨盤が歪んでいたり固まっていると股関節は本来の動きができなくなり、その負担が「膝」や「腰」に逃げてしまいます。
たとえば骨盤が前傾していると反り腰になり、股関節の前面が詰まりやすくなることにより股関節の可動が悪くなってしまいます。
逆に骨盤が後傾すると背骨は猫背になり、お尻の筋肉が固まり歩幅が狭くなりつまずきやすくなります。
骨盤が正しく整っていると股関節は柔軟に連動して足も軽く、可動域も広い状態になっていくんです。
骨盤と股関節の関係が悪くなると?
骨盤と股関節は密接に連携していて、どちらかのバランスが崩れるとさまざまな症状を引き起こします。
骨盤と股関節の連携がうまくいかなくなると、以下のようなトラブルが起きやすくなります。
① 股関節の痛みや可動域制限

・骨盤が歪むと股関節にかかる負担が偏り、痛みが生じたり、動きが悪くなります。
・特に歩行や座る動作、階段の昇り降り、靴下を履くなどの日常生活動作が困難になることがあります。
・また、股関節の硬さを腰が代償して動くことで、腰への負担がかかり腰痛のリスクも高まってしまいます。
②下半身が太りやすく

・骨盤が歪んでで股関節の動きが硬くなると、股関節の血管やリンパの通り道が圧迫されてしまいます。
・そのため下半身の老廃物や水分が回収されにくくなり足がパンパンにむくんでしまい、放置すると冷えを招いたり脂肪が燃えにくくなります。
「セルライト」もつきやすくなってしまうため下半身太りになりやすくなってしまいます。
③骨盤と股関節の関係が悪くなると?

股関節の前側の筋肉(腸腰筋)が硬くなると、骨盤を前に引っ張ってしまいます。
それによりお尻が突き出てみえる反り腰や重心が前にズレるため、バランスを取ろうとしてお腹を前に突き出した姿勢になりぽっこりお腹にみえてしまいます。
また、股関節の後ろ側や太もも裏(ハムストリングス)が硬くなると骨盤を後ろに引き下げてしまい、背中が丸くみえる猫背になったります。
膝が軽く曲がった「老け見え姿勢」にもなりお尻の筋肉が使われなくなるため、お尻が平らになり垂れ尻に見えてきてしまいます。
今日からできる!セルフケア
骨盤と股関節の関係をスムーズにするためには「ほぐす・動かす・安定させる」の3ステップが大切になってきます。
ステップ1:硬くなった筋肉を「ほぐす」
骨盤と股関節がスムーズに動くためには、まず骨盤と股関節の硬くなった筋肉をリセットする必要があります
①お尻ほぐし(テニスボールや拳を使用)
骨盤と股関節をスムーズに動かすにはお尻の筋肉の柔軟性がとても大切です

【やり方】
仰向けになりお尻のあたりにテニスボール(または握りこぶし)を置き自重で30秒ほどジワーッと圧をかけてほぐしていきましょう。
※痛みがある場合は、無理に動かさず静止するだけでOKです
②腸腰筋(付け根)ストレッチ
腸腰筋は骨盤と股関節をつなぐ筋肉のたむ硬くなっている場合ほぐす必要があります。
座りっぱなしで縮んだ、骨盤と脚をつなぐ「腸腰筋」を伸ばしていきましょう。

【やり方】
立位の状態から前後に足を開き、後ろ側の足を片膝立ちにして付け根(鼠径部)を前に押し出すようにスライドさせて伸ばします。
その時、腰を反らして伸ばすのではなく、骨盤を少し後ろに倒す(おへそを上に引き上げる)イメージで行うと深部まで伸びていきます。
ステップ2:連動性を高める「動かす」
骨盤を自分の意志で動かせるようにし股関節との連動を取り戻すことも大切です
①骨盤の前後傾に動かす

【やり方】
椅子に浅く座り、息を吐きながら背中を丸め、骨盤を後ろに倒します
次に息を吸いながら骨盤を前に倒し、胸を張ります
その時、肩の動きではなく「骨盤」が転がる感覚を意識して動かしていって下さい
②骨盤を捻るように動かす

【やり方】
仰向けで両膝を立て、足幅を肩幅より広く開きます
そのまま両膝を左右にパタンパタンと交互に倒していきます
股関節の「ひねり」と、それに伴う骨盤の自然な浮き上がりを感じながら動かしていって下さい
ステップ3:正しい位置で「安定させる」
最後は骨盤と股関節を正しい位置で支える筋肉にスイッチを入れていきます
①クラムシェル(中殿筋の強化)
中殿筋強化で歩行時の骨盤のグラつきを抑え、股関節を正しい位置に固定してくれます

【やり方】
横向きに寝て、両膝を軽く曲げ、かかとを揃えます
かかとをくっつけたまま、上の膝をゆっくりと貝のように開きます
骨盤が後ろに倒れないように注意しながら、お尻の横を使っている意識で15回2セットを左右行っていって下さい
②ヒップブリッジ(骨盤全体の安定)

【やり方】
仰向けに寝て膝を立て、足は腰幅に開きます
おへそを背骨に引き込むようにしてお腹に力を入れ、ゆっくりとお尻を持ち上げます
膝から肩までが一直線になる場所で1〜2秒キープし、ゆっくり下ろして10〜15回繰り返して行っていって下さい
骨盤と股関節の関係をスムーズに
骨盤と股関節の関係をスムーズにするために「ほぐす・動かす・安定させる」の3ステップのセルフケアをご紹介しました
『続けてできるか不安…』という方は「ほぐす・動かす・安定させる」の各自一つずつでも大丈夫なので、無理なく続けていただく事が大切です。
骨盤と股関節は、二人三脚で動く重要なパートナーです
日頃からストレッチを取り入れ、この2つの関係を良好に保つことが、いつまでも若々しく動ける体を作る秘訣です。

「最近、体が硬いな」と思ったら、まずは骨盤を意識することから始めてみませんか?
骨盤の土台を整えて、一生歩ける体に近づけていきましょう。
お身体にお悩みのある方は専門院の当院までご相談下さい。

