肩こり首のこり背中のこりりか治らない方は肩甲骨の動きに原因があると言えるでしょう。
年齢を重ねるごとに肩関節の動きが悪くなり周りの筋肉に負担がかかります。
慢性的な症状を抱えてる方こそ、肩甲骨の動きをを整えて肩こりや背中の痛みの改善をしましょう。
肩甲骨調整で姿勢が良くなる
肩をきちんと動かすには、まっすぐ背筋を伸ばして立つことが欠かせないということを理解しましょう。そして、背筋を伸ばして姿勢をよく立つには、肩周りのみならず、腹筋の力も必要だということをよく理解していきましょう。
肩甲骨のストレッチを通じて、姿勢の調整、筋力のアップ…。そして骨に刺激を与える動きによる骨の強化が同時にできます。これらの運動と生活習慣によって、20年後30年後もピンと背筋を伸ばした健康な体でいられるでしょう。
肩甲骨には6つの動きがあります
1・挙上
2・下制
3・上方回旋
4・下方回旋
5・内転
6・外転です
それらの動きの詳細は、腕を回す、上げ下げするなどです。それらの動きをスムーズにできますか?
両肩にある大きな骨肩甲骨は腕を動かすときの要です。肩をすくめる「挙上」と、逆に今下に下げる時の「下制」、バンザイをする際の「上方回旋」、その腕を下げる時の「下方回旋」そして、肩甲骨をギュッっと引き寄せるには「内転」、腕を前に出して肩甲骨どうしを遠ざけるには「外転」といいます。
このように、肩甲骨の動きは非常に多彩で、しかも自由です。ここまで自由に動くのには理由があります。
肩甲骨が他の骨と接しているのは一点だけです。鎖骨の両端の「肩鎖関節」だけでつながっていて、あとは筋肉で支えられている骨だからです。
言い換えると肩甲骨がスムーズに動くかどうかは「肩甲骨周りの筋肉が柔軟かどうか」にかかっているということなのです。さて、あなたの筋肉はしなやかに伸び縮みするでしょうか?
肩甲骨が「外転」していませんか?
左右の肩甲骨間の幅は、背骨から指4本文が理想です。バンザイしようとすると「腕が上がりきらない」、背中側に手を回そうとすると「肩が突っ張って痛い」という人はいわゆる肩こり首こりの状態です。
肩や首や背中の筋肉がこわばっている、つまり、肩甲骨が外転した状態のまま、固まってしまっているのです。レントゲンを撮ってみると、それがはっきり分かります。
肩甲骨は本来、背中にあるものです。正面から見ると、肋骨の奥に透けて見えるのが正常な位置です。対して、肩甲骨外転状態のまま固まっている人の場合、前にせり出してきているのがわかります。
猫背になるクセがあると肩や腕が前に出た状態になります。すると肩甲骨もお前に引っ張られ、肩甲骨どうしは遠ざかり、常に外転した状態になります。
この、肩甲骨外転の状態になってるかどうか、すぐにわかる方法があります。ご家族や友人に協力してもらって、左右肩甲骨間に手を当ててもらいましょう。
正常な幅は「背骨から指4本分」です。それ以上離れていれば肩甲骨が外転している証拠です。この肩甲骨外転の状態は首や肩まわりの筋肉にアンバランスな力をかけてしまいます。
肩甲骨の位置がゆがむと筋肉に負担が…
筋肉の「伸びすぎ」と「縮めすぎ」がどんどん蓄積すると厄介に…!肩甲骨は鎖骨の両端と繋がっていて、後は全て筋肉に支えられてるということは先ほど述べた通りです。
17種類もの筋肉が肩甲骨と繋がっていて、腕や背中、首の動きをコントロールしています。
しかし、肩甲骨が継続的に外転していると、それらの筋肉は正常に動くことが出来ません。背中側の筋肉は「いつも伸びっぱなし」、胸側の筋肉は「いつも縮まりっぱなし」になるのです。
肩甲骨に付着している筋肉は?
背中側、胸側の主な筋肉には次のようなものがあります。背中から首までを広く覆う「僧帽筋」と左右の肩甲骨と背骨を結ぶ「菱形筋」は腕や肩の上げ下げや、肩甲骨同士を引き寄せる時に使われます。
外転によって伸ばされ続け、張り詰めた状態ばかりが続くことによって、この動きは低下していきます。対して、胸側には「小胸筋」があります。
これは肋骨をグッと引き上げるサスペンダーのような筋肉の役割をしています。肩甲骨と肋骨の間に挟まっている「前鋸筋」も、肋骨を引き上げるときや腕を前に出す時に使います。これらは逆に、収縮状態が続いて、伸びる力を失って行きます。
ローテーターカフと言われる回旋腱板の筋肉、棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の動きの悪さにより肩甲骨周りのコリや痛みにつながります。
また、さらに症状がひどくなると胸郭出口症候群や四十肩・五十肩や腕のシビレにもなります。
肩甲骨による肩こり首こりはこうして起こる
放置しておくと「負のスパイラルに」になります…。「引っ張りぱなし」も(縮みっぱなし」も筋肉にとっては良い状態とは言えません。
筋肉は、伸びたり縮んだりして常に動いてこそ、柔軟性を保つことができるからです。アンバランスな力がかかったまま動かさない筋肉は、次第に硬くこわばっていきます。
これがいわゆる肩こり首こりの状態、重苦しさやだるさ、ときには強い痛みを覚えることもあるでしょう。この状態は放っておくとますます悪化します。なぜなら、筋肉のこわばりは血流の低下につながるからです。
ガチガチの筋肉が血管を圧迫することで、血流が低下すると酸素が供給されづらくなります。血中の酸素が不足すると、「乳酸」などの疲労物質が作られます。乳酸は本来エネルギー源となる物質ですが、酸素不足が恒常的に続くと筋肉内に蓄積され、さらに筋肉を硬く収縮させるのです。
つまり、筋肉がこわばる→血流が低下する→疲労物質が作られる→さらに筋肉がこわばる、という悪循環が起こるのです。