
腸腰筋の3つの筋肉の一部、腸骨筋を詳しく解説していきます。
腸骨筋は骨盤の内側のブーツ面に存在する腰や姿勢、歩くことに関して重要な筋肉です。
腸腰筋の筋力低下や、委縮により思わぬ症状が現れます。
慢性的な腰痛や、姿勢の不安定による肩こり、背中の痛み、首のコリや頭痛なども引き起こします。

腸骨筋の機能解剖 作用や役割とは?

腸骨筋は股関節の屈曲と外旋の主要主動筋です。
この筋肉の起始は仙骨の内側に広がっており、筋繊維は大腿骨小転子で腰筋に交わり停止しています。
この筋肉の主な機能は「歩く」「走る」「跳ぶ」「投げる」などの動作での股関節の屈曲です。
荷重動作では腸骨筋は、骨盤を前で引き出す補助をしているが、起始が違うために脊柱における役割は腰筋と同じではありません。
筋力、柔軟性、腸骨筋のバランスの保持することは、良い姿勢を保ち下肢機能を保全するために重要なことです。

腸骨筋の起始と停止は?
起始:腸骨窩、仙骨翼
停止:大腿骨小転子
腸骨筋の作用とは?
・股関節の屈曲
・股関節の外旋
腸骨筋の触診方法とは?
肢位:仰臥位になってもらいます
1・患者さんの横の腹部に面して立ちます。
指先で腸骨稜を確認します。
両方の手を使って触診します。
2・指先を腰椎の腸骨稜の前面に向かって、下方、内側、深部に滑らせます。
【注意:この辺りは内臓が位置しています。これらの内臓の圧迫と、それに伴う痛みを避けるため、触診は必ず外から内の順番で腸の外側と後方をすくうように行うようにしましょう。
3・指先を腸骨筋の扇形の繊維に押し付けます。
4・筋肉の場所を確実に把握するために負荷を加えながら、患者さんに股関節を屈曲してもらいます。

腸骨筋のマッサージやほぐし方
ストリッピングとクロスファイバー・ストローク
①:患者さんに背臥位をとってもらいます。
施術者は患者さんの横、腰の位置に立ちます。四指を腸骨のすぐ内側に当てます。
しっかりと組織を押圧し、四肢を前後に動かしてを左右に回転させて、指先を筋肉の向こう側に滑らせます。
このプロセスは両手の拇指を重ねてマッサージでほぐすことも出来ます。


②:腸骨筋のマッサージやほぐす方法はまだあります。
患者さんに腹臥位になってもらって、四指を骨盤の下に挿入(骨盤のブーツ面を意識して、四指をあてがいます)して、マッサージ、ほぐすこともできます

腸骨筋の支配神経とは?
・大腿神経
・L2ーL4
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