皆さん、一度ゆっくり深呼吸をしてみましょう。そのとき、肩や胸ばかりが動いていませんか?
肩や胸に力が入りすぎていると、横隔膜を使った自然な呼吸がしにくくなることがあります。そこで意識したいのが、お腹の深い筋肉とも関係している『横隔膜呼吸』です。
今回は、横隔膜呼吸の仕組みやお腹の筋肉との関係、呼吸を実践するためのポイントを分かりやすくご紹介します。
横隔膜呼吸は横隔膜を使って行う呼吸法

横隔膜呼吸とは、息を吸うときに横隔膜が下がり、胸やお腹が自然に膨らみ、息を吐くときには横隔膜が上がって、お腹が元の状態に戻る呼吸法です。
一般的には『腹式呼吸』とも呼ばれています。
横隔膜を動かすことで、呼吸に関わる筋肉が働き、お腹の深い筋肉とも協力しながら体幹を支えています。また、息を吐くときにはお腹が自然にへこむため、お腹の筋肉の動きを意識しやすくなります。
この横隔膜呼吸で中心的な役割を果たしているのが、その名前のとおり「横隔膜」という筋肉なのです。
横隔膜の位置と呼吸に合わせた動き
横隔膜は、肺の下に位置し、肋骨の内側にドーム状に広がっている薄い筋肉です。
その厚さは場所や呼吸の状態によって異なりますが、数ミリ程度の部分もあり呼吸に合わせて形を変えながら働いています。
息を吸うと横隔膜が収縮して下がり、胸の中の空間が広がることで肺に空気が入ります。反対に、息を吐くと横隔膜が緩んで上がり、肺から自然に空気が出ていきます。
さらに、横隔膜の動きに合わせて、肋骨の間にある「内肋間筋」、「外肋間筋」やお腹の「腹筋群」、骨盤の底を支える「骨盤底筋群」なども協調して働いています。
横隔膜呼吸とお腹の筋肉、ストレスとの関係

横隔膜呼吸で特に注目したいのが、お腹を内側からコルセットのように支える「腹横筋」や、ウエストの横側にある「腹斜筋」などの筋肉です。
これらの筋肉は、姿勢を安定させたり、お腹に力を入れたりするときに大切な役割を果たしています。
息を吐くと横隔膜が上がり、腹筋群も呼吸に合わせて働きます。特に意識してゆっくり息を吐くことで、お腹の深い筋肉の動きを感じやすくなります。
ただし、呼吸だけで腹筋運動と同じように筋力が高まったり、お腹の脂肪が減ったりするわけではありません。
また、横隔膜を意識してゆっくり呼吸することは、自律神経の働きにも関係しています。穏やかな呼吸を続けることで、リラックスに関わる副交感神経の働きが高まり、ストレスや緊張をやわらげる助けになることがあります。
このように、横隔膜呼吸は体の筋肉だけでなく、心を落ち着かせるうえでも役立つ呼吸法です。
私たちは毎日、無意識のうちに何万回もの呼吸を繰り返しています。だからこそ、普段から横隔膜を意識した自然な呼吸を身につけることは、お腹の筋肉や姿勢を意識する習慣づくりにもつながります。
お腹を引き締めたい方も、まずは毎日の呼吸を見直すことから始めてみましょう。
痩せる力をつける横隔膜呼吸方法
呼吸に合わせて横隔膜を動かし、お腹が自然に膨らんだりへこんだりする感覚を意識します。特に息を吐く時はお腹を全力でへこませて、立っていてもいいので何回でも行いましょう。

①正しい姿勢で息を吐く
・お腹をへこませながら5~10秒かけて鼻から息を吐く
正しい姿勢で立ち、スッと1秒で息を吸ったら、お腹をへこませながら鼻から ゆっくりと5~10秒かけて息を吐きましょう。
②更に息を吐き切る
・お腹に力を入れてさらに強く吐く
吐いたところで、お腹にさらに ギュッと力を入れて1秒で息を吐ききる。
③ 自然に鼻から吸う
・自然に鼻から空気が入ってくる
意識して吸わずに鼻から自然に空気が入ってくるのに任せます。
①に戻り4~5セット行いましょう。
寝ながらの横隔膜呼吸方法
横隔膜呼吸で呼吸をしてもお腹を上手に動かせない人は、寝転んで練習をしてみましょう。お腹の動かし方がわかると、より深い呼吸になり筋肉が目覚めてお腹がへこんできます。
①ペットボトルをのせて確認する方法

仰向けになり両膝を立てます。おへそあたりに500mlのペットボトル飲料を乗せる。
息を吐くとお腹がペタンコ
ペットボトルの重みを感じながらお腹をへこませて、鼻(難しければ口)からゆっくり長く息を吐きます。
息を吸うとお腹はぽっこり
お腹を 膨らませながら息を吸う。ペットボトルの重みに意識を集中しながら、呼吸をするのがコツ。
②手で触って確認する方法
仰向けになり両膝を立てる。片手を鎖骨の下、反対の手をへその下に当てる。
息を吐くと胸が下がりお腹がへこむ

鼻または 口から息を吐くと胸が下がりお腹がへこむ。
胸とお腹が同時に動くようにゆっくり息を吐いて。
息を吸うと胸とお腹が同時に膨らむ
息を吸うと胸とお腹が同時に膨らみますが、これが難しい人はペットボトルでお腹の動かし方を練習しましょう。
「息止め」で吸いすぎを防いで代謝UP
以前、『ダイエットと二酸化炭素の関係』をお話ししました。
口呼吸をしているからといって、必ず酸素を吸いすぎたり、臓器に酸素を届けられなくなったりするわけではありません。ただし、体が必要とする以上に速く深い呼吸を繰り返すと、二酸化炭素を吐き出しすぎて、めまいや手足のしびれなどが起こることがあります。
二酸化炭素は、呼吸の調節や、血液から組織へ酸素を渡す仕組みに関わっています。大切なのは、酸素をたくさん取り込もうと頑張ることではなく、体の状態に合った穏やかな呼吸をすることです。
息止めで代謝が上がり、痩せやすくなる?
「息止め」は、一時的に呼吸を止める方法です。息を止めている間も体は酸素を使い、二酸化炭素を作り続けるため、体内の酸素と二酸化炭素の量は変化します。
しかし、二酸化炭素をためれば、それだけで細胞に酸素が届きやすくなり、内臓の働きや代謝が高まるとはいえません。また、10秒程度の息止めによって痩せやすい体質になるという効果も、十分に確立されていません。
呼吸は心身のセルフケアとして取り入れ、ダイエットでは食事や運動、睡眠などの習慣を見直すことが基本です。
苦しさを我慢せず、穏やかな呼吸を意識する
呼吸を整えるために、無理に息を止める必要はありません。まずは楽な姿勢で座り、肩や首の力を抜いて、鼻から無理なく息を吸い、自然に吐いてみましょう。
大きく吸い込んだり、長く吐き切ろうとしたりせず、心地よいペースを意識してください。鼻が詰まっているときは、鼻呼吸にこだわる必要もありません。
めまいや息苦しさが出たら練習を中止し、普段の呼吸に戻して休みましょう。息を長く止められることを目標にせず、楽に呼吸できる感覚を大切にしてください。
ウォーキング中は息を止めず、自然な呼吸で
日常生活に取り入れるなら、息を止めながら歩く方法ではなく、自然に呼吸を続けながら歩くことをおすすめします。
歩行中に無理な息止めをすると、めまいやふらつきが起きた際に転倒につながるおそれがあります。会話ができる程度の無理のない速さで歩き、息苦しくなったらペースを落とすか、立ち止まって休みましょう。
また、息止めに慣れて時間が延びても、それだけで少ない酸素で効率よく動ける体になったとは判断できません。短時間の息止めを、高地トレーニングと同じ効果が得られる方法として考えるのは避けましょう。
少ない酸素での代謝UP仕組み
息止めで二酸化炭素量を保つ
↓
体内の酸素量が減る
↓
二酸化炭素と酸素のバランスが整う
↓
細胞に効率よく酸素が届いて内臓の動きが活性化
↓
代謝がアップしダイエット
代謝を高めるためには、体内の酸素量と二酸化炭素量のバランスを整えることが不可欠です。吸いすぎていた酸素と吐きすぎていた二酸化炭素のバランスを、息を止めて整えると代謝がアップします。
息止め ウォーキングの方法
二酸化炭素を体に溜めて痩せやすい体質に…
鼻で息を吸った後、数秒息を止めた状態でウォーキングをします。
息を止めることで、血液中の酸素を細胞に送る二酸化炭素を体に溜め、内臓の動きを活性化します。

1スッと1秒で鼻から息を吸う
肩の力を抜いてリラックスして立ったらすっと1秒をかけて鼻から軽く息を吸う。
2 鼻をつまんで息を止める
片手の親指と人差し指で鼻をつまみ 息を止める。
3 息を止めたまま 10歩ほど 歩く

鼻をつまんで息を止めたまま、10歩ほど歩きましょう。途中で辛くなったら指を外してください 。
4息を長く吐いたら1分 鼻呼吸
指を外して息を鼻から5~6秒かけて長く吐いたら、1分間鼻呼吸をします。立ち止まっても歩いてもOKです。
まとめ|横隔膜呼吸の正しい方法と効果6つ
① 横隔膜呼吸は、横隔膜を使った腹式呼吸です。 息を吸うと横隔膜が下がり、吐くと上がることで自然な呼吸を支えています。
② 横隔膜はお腹の筋肉や姿勢にも関係しています。 腹横筋や腹斜筋、骨盤底筋群などと協調し、体幹の安定を助けています。
③ ゆっくりした横隔膜呼吸はストレスの軽減に役立ちます。 穏やかな呼吸は心身の緊張をやわらげ、リラックスにつながります。
④ 横隔膜呼吸は立っていても寝ながらでも練習できます。 お腹や胸に手を当て、自然に膨らんだりへこんだりする動きを意識しましょう。
⑤ 息を強く吐き切ったり、無理に止めたりする必要はありません。 酸素と二酸化炭素のバランスを保つためにも、苦しくならない自然な呼吸が大切です。
⑥ 横隔膜呼吸だけで痩せるわけではありません。 食事管理やウォーキングなどの適度な運動と組み合わせ、健康的なダイエットを目指しましょう。
骨盤矯正でもダイエットができます



