授乳の基本

今回は授乳・母乳について詳しく話していきます。初めは泣いたら飲ませるのがいいでしょう。初めの頃は赤ちゃんもまだ慣れていなくうまく飲めないことはありますがだんだん上手になっていきます。

母乳育児は赤ちゃんにもママにもいいことがたくさんあります

母乳は赤ちゃんにとって必要な免疫物質や栄養がまんべんなく含まれる上、すぐに粉ミルクを準備しなくても赤ちゃんが求めたらすぐに与えられます。

また、肌と肌とが触れ合うスキンシップの機会を自然にたくさん持ってるのも母乳育児の良さです。

さらにママにとってもおっぱいを触れるとホルモンの働きで子宮が萎縮し、産後の体の回復が促されるという利点があります。

一回の授乳の目安は両方のおっぱいを飲ませて計10分~30分程度を目安にすると良いでしょう。
数時間おきの授乳は大変ですが、母乳は赤ちゃんに吸われると出るようになるのでどんどん飲ませてあげましょう。

ミルクのあげ方

授乳はどんなタイミングで飲ませるのが良いのでしょうか?

赤ちゃんの授乳が軌道に乗るまで、泣く度におっぱいをあげた方がいいでしょう。
生まれたばかりの赤ちゃんへの授乳は『おっぱいが欲しいサインが見られたら』飲ませるのが基本です。

最初は母乳の出が十分でなかったり、赤ちゃんがうまく吸えないこともあり、母乳だけで足りるのか不安になるかもしれません。
特に0カ月~2ヶ月頃は授乳間隔が1時間置きなどということもよくありますが、母乳を続けたいならとにかく根気よく泣いたら何度も吸わせてあげましょう。

やがて赤ちゃんも飲むのが上手になり、母乳の出も良くなってくるはずです。3カ月~4ヶ月頃になると、その子なりの授乳ペースが出来てきて授乳間隔も開いてきます。

授乳する時は抱き方や体制も大切だと思います。それによって赤ちゃんの吸い方が違ったり、母乳の出に影響するからです。
まずは赤ちゃんもママもリラックスできる抱き方や、体制を見つけることが一番だと思います。

時々抱き方を変えると、いつもとは違う乳腺が刺激されておっぱいの分泌が良くなったり、乳房のトラブルが予防できることもあります。

授乳時にあると便利な物

赤ちゃんがおっぱいを飲みたい時の4つのサインとは?

・なんとなくもともとしておっぱいが欲しそう

・抱っこするとおっぱいを探す

・赤ちゃんが指しゃぶりをする

・口をパクパクする

※その時もなく前に飲ませるのが理想的です。その子なりの『お腹が空いた!』のサインを見つけて敏感に対応していきましょう。

赤ちゃんに母乳の飲ませ方の基本は

1、声をかけて抱っこ

最初は赤ちゃんが泣いたら母乳の合図です。視線を合わせて声をかけながら抱っこしてあげましょう。

2、乳輪までくわえさせる

下顎が乳房に触れるような角度で乳首だけでなく、乳輪が隠れるぐらい深く咥えさせます。

3、反対側も飲ませましょう

最初のうちに出る母乳は電解質が多く含まれ後の方に出てくる母乳には死亡文が多く含まれるので左右両方とも最後まで飲ませるのが理想的です。

母乳の飲ませ方の基本

4、抱っこをしてゲップを出させましょう

母乳やミルクを飲むことに慣れないうちは赤ちゃんは授乳の時に空気も一緒に飲み込んでしまいます。

その空気を出させるのがネックです。空気を飲み込んだままだと赤ちゃんは心地よく寝付けなかったり、母乳やミルクを吐いてしまうことがあるからです。

赤ちゃんの口がより高い位置に来るように泣くと、ゲップが出やすくなります。
そんな時は抱き方を変えてみるといいかもしれません。それでも出ない時は無理をせずにそのまま横向きに寝かせて様子を見て構いません。

母乳を飲み終えたら母乳と一緒に飲み込んだ空気を赤ちゃんから出します。縦抱きにしてママの方に赤ちゃんの顔を乗せて背中をさすったりポンポンします。

ゲップのさせかた

授乳中の抱き方の工夫あれこれとは?

乳房や乳首の形により赤ちゃんが舐めやすい姿勢があります。色々なポーズを試して、ママも楽な姿勢を探してみて一番いい状態を探してみましょう。

ただし、当院の産後の骨盤矯正を受けに来ているママさん達にもよくお話しするのが、あぐらをかいての授乳や正座を横に崩した横座りでの授乳は、産後の骨盤バランスがさらに悪化する形になりますので、椅子に座って授乳クッションをももに置き授乳するのが基本となります。

授乳中の抱き方の工夫

横抱きでの授乳の仕方

一番一般的で赤ちゃんが大きくなってからでも出来る抱き方です。乳首に対して体ごと正面を向くようにするのがコツです。

縦抱きでの授乳の仕方

胸が小さめの人や乳首が短めの人でも飲ませやすい抱き方です。授乳クッションの上に赤ちゃんを座らせ、首と背中を支えて授乳します。

ラグビー抱きでの授乳の仕方

首の家を手で調節しやすく大きな胸やへん平の乳頭の人でも。赤ちゃんの脇の下に抱えます。 

添い乳での授乳の仕方

赤ちゃんとママが向き合って横たわり、体を密着させて授乳させます。顔の正面から乳首がくわえられるよう、高さの調節をするのがいいでしょう。

知っておきたい搾乳の仕方とは?

赤ちゃんがうまく授乳をしない時や、母乳の出が良すぎる時などは飲ませる前に少し搾乳すると、赤ちゃんが飲みやすくなります。
また赤ちゃんに直接飲ませられない時なども搾乳します。手で絞る他に市販の搾乳機を使っても良いでしょう。

1、手を綺麗に洗います。乳房や乳頭を消毒したり拭く必要はありません。

2、乳頭から約2㎝ 外側に親指と人差し指をあてて、肋骨に向かって軽く押してその場所から乳頭の中心に向かって親指の腹と人差し指の腹が乳頭の真下で合うように搾乳します。

3、同じ場所を10回程度色搾乳したら指の位置を変えていろんな方向から絞りましょう。

※乳頭をひねったり引っ張ったりしごいたりしてはいけません。その箇所の組織を痛めてしまうことがありますのでやめましょう。 

母乳に対するトラブルやお悩み Q & A

Q:母乳が出ていない気がします…
A:吸ってもらうことが一番の解決策です!

母乳は赤ちゃんに吸われることでよく出るようになるのでどんどん飲ませてあげましょう。
開通していない乳管も吸ってもらううちに開通することが多々あります。

またママがリラックスしたのは母乳がよく出るので、出来る限り体を休めて授乳に備えましょう。そして栄養や水分も十分にとりましょう。
※出産後のダイエットのために食べないダイエットは決してしないようにしましょう。

Q:ミルクを足すと飲むのはどうしてなのでしょうか?
A:必要以上に飲んでしまう時期なのかもしれません。

生後1ヶ月頃の赤ちゃんはおっぱいを反射的に吸ってしまうため、必要以上に飲んでしまいがちです。
1日50gから60g以上増えていたら、飲み過ぎなのでミルクをやめて母乳だけにしてみましょう。

Q:母乳が足りているかどうやってわかるのでしょうか?
A:授乳やおしっこの回数、体重増加をチェックしてみてみましょう。

母乳が足りているか不安になったら、下記を参考にしてみましょう。
授乳、おしっこやうんちの回数、赤ちゃんの様子体重の増え具合をチェックしてみましょう。

気がかりな項目があったら、ミルクを出す前にまず、母乳外来なので相談をしてみるといいかもしれません。

母乳の量、ミルクの出し方をチェックしてみましょう!

1・1日に8回以上おっぱいを飲んでいる

2・1日におしっこが6回~8回、うんちが3~8回出ている

3・元気があって肌にハリがあり血色が良い

4・台風が一週間で140gから210g増えている

Q:乳首の形が悪くて、吸いにくそうですがどうしたらいいでしょうか?
A:張りが少ないうちに、なるべく吸わせたほうがいいでしょう。

扁平や陥没乳頭だと、赤ちゃんがうまく吸えないことがあります。でも生まれて間もない頃の方がおっぱいの張りが少なく皮膚が伸びのやすいので、月齢が低いうちになるべく吸わせるようにします。
少し楽にするとくらい安くなることがあります。

Q:乳首が切れた時はどうすればいいのでしょうか?
A:吸わせ方を再確認しましょう。

乳首を奥までしっかりと咥えていれば切れにくいので、くわえ方が浅くないか見直してみましょう。切れて痛んでも深く咥えさせたり、少し確認してから飲ませると痛みが和らぎます。
馬油(バーユ)やラノリンといった効果のあるクリームを塗ってケアするのもいいでしょう。

Q:おっぱいが張って乳房が痛みます…
A:赤ちゃんになるべく合わせるのが最善策です。

母乳の分泌が良すぎて胸がパンパンに張って痛む時は、赤ちゃんになるべく何度も吸ってもらうのが一番です。
でもパンパンだと、赤ちゃんがくわえにくいですし、母乳の出が良すぎて赤ちゃんがむせることもありますので、そんな時は授乳前に少し搾乳してから飲ませると良いでしょう。搾乳の仕方は上記を参考にしてみましょう。

Q:うつ乳・乳腺炎になってしまったらどうすればいいの?
A:普通にはなるべく吸わせた方がいいでしょう。乳腺炎や産婦人科で受診をお勧めします。

母乳が出きらず、しこりが残るのがうつ乳と言います。何度も飲ませたりいつもと違う方向から乳首をくわえさせて溜まった母乳を赤ちゃんに吸ってもらえます。
乳腺炎は炎症を起こしているので発熱することもあります。

Q:授乳後1時間ほどで泣くのは母乳が足りていないからでしょうか?
A:授乳の姿勢や乳首の捉え方を見直してみましょう。

赤ちゃんが上手に母乳を飲めていないのかもしれません。抱き方や姿勢、くわえさせ方が合っているか見直してみるのが良いかと思います。

授乳に慣れるまで授乳間隔が空かないことも多いですが、母乳が足りているかは、体重の増え方などで確認をしてみるのが良いでしょう。

Q:おっぱいが張らないのは母乳の出が悪いからでしょうか?
A:軌道に乗れば、おっぱいが張らなくても母乳が出るようになります。

最初はパンパンになっていたおっぱいも、9日目頃から張りを感じにくくなることが多いものです。
さらに授乳が軌道に乗ってくると普段は張っていなくても、赤ちゃんに吸われる刺激で、張るようになってきますので気長に授乳をしていきましょう。

Q:左右の母乳の出方が違う時はどうしたらいいのでしょうか?
A:母乳の出が少ない方の授乳回数を増やしてみましょう。

ほとんどのママさんは左右のおっぱいの出かたや張りに差があるものです。片方の乳腺が詰まったりすることもよくあります。
授乳中はまず出が悪い方のおっぱいから吸わせましょう。赤ちゃんが吸ってくれることで出が良くなっていくはずです。

Q:赤ちゃんがおっぱいの片方だけ吸って、ウトウトしてしまいます。もう片方を飲ませるにはどうすればいいでしょうか?
A:授乳は片方だけでOKです。 次回は飲まなかった方からまた授乳してみましょう。

片方だけ飲んで眠ってしまったらそのままでかまいません。次の授乳では飲ませなかった方のおっぱいから飲ませます。ただ、飲ませないと張って痛い時は張らない程度に軽く絞っておきましょう。

Q:おっぱいをあげるベースがわかりません…
A:赤ちゃんが欲しそうな時に授乳が一番の理想です。

泣く前にそうだなと思ったら授乳するのが良いでしょう。生後1ヶ月頃までは授乳間隔が1~2時間しかあかないこともよくあります。

逆にこの時期よく眠って授乳回数が少ない時は起こしてでも1日8回以上は飲ませるほうがいいと思います。
※0から2ヶ月頃の授乳回数は1日に8回以上を目標にするのが理想的です。

Q:赤ちゃんが泣くたびに授乳していたら体重がどんどん増加してしまいました
A:空腹以外で いないか様子を見て判断していきましょう。

母乳育児だと2から3ヶ月頃までは体重がどんどん増えていきます。ただ赤ちゃんは甘えたい、不安など空腹以外の理由で泣くことも多々あるのでよく観察していきましょう。
泣いても飲ませず抱っこで落ち着くか様子を見てみてください。

Q:3時間以上寝ている時は起こして飲ませるべきでしょうか?
A:おっぱいが張って辛いようなら起こしてもいいでしょう。

1日8回以上飲めているなら基本は起こさなくてOKです。ただママのおっぱいが張って辛い時は起こして飲ませてもいいと思います。授乳間隔が開くたび、おっぱいが辛いなら母乳外来などで相談してみましょう。

Q:夜中の授乳がなくなりません!
A:なくす必要はないので楽に授乳する工夫を!

おっぱいは夜中に飲ませる方が出が良くなる傾向にあります。ほしがる時は飲ませてあげてるのがいいでしょう。

ママは大変だと思いますが、添い乳をして飲ませるなど、できるだけ楽に授乳できる工夫を見てみましょう。

Q:乳房にしこりができて熱を持っています
A:しこりを軽くしながら授乳をしてみましょう。

しこりのある乳房から授乳し、しこりを軽く押しながら飲ませてみましょう。
授乳後もしこりが残っている場合は搾乳をしてみるのが良いでしょう。
それでもしこりが取れない場合は抱き方や飲ませ方を工夫してみましょう。

Q:乳腺炎の原因と対処法は?
A:赤ちゃんにしっかり飲んでもらうことが一番です!

乳腺炎とは乳首の傷口から細菌が入ったり、乳腺に母乳が溜まって、しこりになるなどが原因で、乳腺が炎症を起こしてしまった状態をいいます。

正しい抱き方、乳首のくわえさせ方で授乳し、乳首に傷を作らないように、しこりができないようにしっかり飲んでもらうことが大切です。

おっぱいのトラブルがあった時はママさん一人で抱え込まないで

いつ起こるかわからないおっぱいのトラブルやお悩み…

近くて行きやすい相談先を探しておきましょう!

助産院
助産師さんがが開業し地域の病院や産院と提携している分娩施設です。産後のママさんの体やおっぱいの部屋を集め育児の相談にも乗ってくれます。

母乳外来
医療機関に設けられている助産師さんによる専門外来です。母乳で育てたいママたちを卒乳までサポートしてくれます。
おっぱいのトラブル予防のための生活指導はもちろんトラブルが起きた時のケアも受けられます。

フリーの助産師さん
助産師さんの中には助産院を開業せずフリーで活動してる人もいます。
個人で開設しているホームページ 経由や純正の窓口で紹介してもらうなどで申し込んで自宅へ来てもらいます。おっぱいのケアの他、育児全般についても相談できます。

行政の窓口
自治体が開設している妊娠・出産・育児に関する相談窓口です。保健センターの保健師さんや助産師さんが無料で相談に乗ってくれるのでとてもありがたいです。
また地域の母乳相談に乗ってくれる施設やフリーの助産師さんを紹介してくれることもあります。

母乳相談室
助産師さんなどが開いている専門の相談室です。有料ですがおっぱいをケアしてもらえたり、おっぱいに関するあらゆる相談に乗ってもらいます。