出産後、「腰まわりが重い」「骨盤が安定しない」「抱っこをすると腰がつらい」と感じるママは少なくありません。
こうした産後の体の変化には、骨盤だけでなく、腰から股関節につながる大腰筋も関係していることがあります。
妊娠中の姿勢の変化や、産後の授乳・抱っこなどによって大腰筋の使われ方も変わるためです。ここでは、志木市で産後の骨盤矯正を検討しているママに向けて、産後の体と大腰筋の関係を分かりやすくご紹介します。
- 大腰筋とは?どんな筋肉でどんな役割?
- 産後に大腰筋の負担が増える理由
- ① 妊娠中にお腹が大きくなった時、大腰筋はどうなっているの?
- ② 産後の腹筋低下と大腰筋との影響は?
- ③ 骨盤底筋と大腰筋は、どうして一緒に考えるの?
- ④ 産後の反り腰は、大腰筋が硬いせいなの?
- ⑤ 大腰筋と産後のぽっこりお腹
- ⑥ 大腰筋と産後の腰痛の関係とは?
- ⑦ 抱っこ姿勢は大腰筋に影響して腰痛に
- ⑧ 授乳姿勢も大腰筋と関係する
- ⑨ 産後に歩き方が変わるのは、大腰筋も関係しているの?
- ⑩ 大腰筋は「硬い」だけでなく「弱い」こともあるの?
- 大腰筋の状態を確認するときに見るポイント
- 産後はいつから体を動かしてもいいの?
- 帝王切開をすると大腰筋にも影響するの?
- 産後に骨盤が痛いのは、骨盤がズレているから?
- 大腰筋と産後の骨盤を一言で説明すると
- 特に注意したい症状
- 産後の骨盤矯正はしましたか?
大腰筋とは?どんな筋肉でどんな役割?

大腰筋は、腰の背骨から骨盤の前側を通り、太ももの骨の内側へとつながるインナーマッスルです。
腸骨筋と合わせて「腸腰筋」と呼ばれ、脚を持ち上げる動きを支えています。また、腰の背骨や股関節を安定させ、姿勢を保つうえでも産後のママには大切な役割を果しているのです。
つまり大腰筋は、
腰椎 → 骨盤の前 → 股関節 → 大腿骨
をつなぐように走っています。
そのため、妊娠や産後に腰・骨盤・股関節の使い方が変わると、大腰筋にも影響が出やすいと考えられます。
産後に大腰筋の負担が増える理由

「妊娠すると、どうして産後まで姿勢や歩き方に影響が残るんですか?」
妊娠中は、お腹が少しずつ大きくなるので、体の重心も前のほうへ変わっていきます。
そのため、転ばないように自然と歩幅を小さくしたり、ゆっくり歩いたり、足を少し広げて歩いたりすることがあります。
「妊娠中、歩き方が変わった気がする」と感じていた方も多いのではないでしょうか?
また、お腹が大きくなるにつれて、腰の反り方や骨盤、股関節の動かし方も変わることがあります。
もちろん、こうした変化には個人差があり、すべての方に同じように起こるわけではありません。
そして大切なのが、出産したからといって、妊娠中に身についた体の使い方がすぐ元に戻るとは限らないということです。
産後もしばらく
・「歩幅が小さいまま」
・「腰を反らせて立つクセが残っている」
・「股関節をうまく使えていない」
といった状態が続くことがあります。
実際に、2024年に複数の研究をまとめた報告でも、妊娠中に変化した歩き方や体の動かし方の一部が、産後もしばらく残る可能性が示されています。
ここで関係してくるのが大腰筋です。
大腰筋は腰から股関節につながり、立つ・歩く・脚を動かすといった動作を支えている筋肉です。
そのため、妊娠中から産後にかけて姿勢や歩き方、股関節の使い方が変化すると、大腰筋にも普段とは違った負担がかかることがあります。
つまり、
「産後だから突然、大腰筋が悪くなる」というより、妊娠中から続いている体の使い方の変化が、大腰筋の働きにも影響していることがある
と考えると分かりやすいでしょう。
だからこそ産後の体を整えるときは、大腰筋だけを見るのではなく、立ち方や歩き方、骨盤・股関節の動きまで一緒に確認することが大切です。
① 妊娠中にお腹が大きくなった時、大腰筋はどうなっているの?

「妊娠が進んでお腹が大きくなると、体がその変化に合わせてバランスをとろうとします。そのために、腰のあたりや骨盤、股関節の動きに影響が出ることがあります。
特に大腰筋(だいようきん)というお腹の奥にある筋肉は、股関節を曲げる役割をしています。この筋肉は普段からよく使われていますが、お腹が大きくなると、ずっと股関節が曲がったままの姿勢が続きやすくなるんです。
そのせいで『大腰筋が短くて硬くなっているみたいに感じる』ことがあります。ただし、これは筋肉が本当に縮んでしまっている場合もあれば、筋肉が緊張しているだけでうまく動いていなかったり、周りの筋肉とうまく連動できていなかったりする場合もあります。
なので、『硬く感じる』からと言って、必ずしも筋肉が縮んでいるとは限らない、ということを知っておいてくださいね。
② 産後の腹筋低下と大腰筋との影響は?

妊娠後期は、大きくなったお腹を支えるために、上半身や骨盤、脚の位置を調整しながらバランスを取るようになります。
その影響で、脚を後ろへ伸ばしにくくなったり、腰まわりの筋肉に負担がかかったりすることがあります。妊娠中は腹部が大きく引き伸ばされます。
特に腹横筋などの体幹筋は、妊娠前と同じように力を発揮しにくくなることがあります。
体幹が十分に安定しない状態で、
・赤ちゃんを抱く
・立ち上がる
・歩く
・階段を上る
・ベビーカーを押す
といった動きを繰り返すと、股関節屈筋や腰まわりの筋肉に頼る割合が増えることがあります。
その時に大腰筋は大きく活躍します。
そのため産後は単純に「大腰筋を伸ばせばよい」のではなく、腹筋・骨盤底筋・臀筋・大腰筋が協調して働ける状態を取り戻すことを産後は意識しましょう。
③ 骨盤底筋と大腰筋は、どうして一緒に考えるの?

「骨盤底筋と大腰筋って、まったく違う筋肉ですよね?」
その通りです。骨盤底筋と大腰筋は、それぞれ場所も役割も違います。
骨盤底筋は、骨盤の底にある筋肉で、膀胱や子宮などを下から支えたり、尿や便をコントロールしたりする働きがあります。
一方、大腰筋は腰の背骨から太ももの骨につながっていて、脚を持ち上げたり、立ったり歩いたりするときに体を支える働きがあります。
では、なぜ産後はこの2つを一緒に考えるのでしょうか?
それは、どちらも腰や骨盤を安定させながら体を動かすために必要な筋肉だからです。
私たちが立ったり歩いたりするときは、骨盤底筋や大腰筋だけでなく、お腹やお尻、股関節まわりの筋肉が協力して体を支えています。
産後は、妊娠や出産によってこれらの筋肉がうまく使いにくくなることがあります。
そのため、「大腰筋だけをほぐせば大丈夫」と考えるのではなく、骨盤底筋やお腹、お尻の筋肉も含めて、体全体のバランスを整えていくことが大切です。
体の回復に合わせながら、無理のない範囲で少しずつ動かしていきましょう。
④ 産後の反り腰は、大腰筋が硬いせいなの?
「産後から反り腰が気になるのですが、大腰筋が硬くなっているからですか?」

大腰筋が関係していることはありますが、大腰筋だけが原因とは限りません。
産後は、妊娠中に大きくなったお腹の影響や、出産後のお腹・お尻の筋肉の変化によって、体を支えるバランスが妊娠前とは変わっていることがあります。
さらに赤ちゃんを抱っこするときに、
・「腰を反らせて赤ちゃんを支える」
・「お腹を前に突き出すように立つ」
といった姿勢を毎日繰り返すことで、腰の反りが強く見えることもあります。
では、大腰筋は関係ないのでしょうか?
そうではありません。
大腰筋は腰から股関節につながっている筋肉なので、股関節の動きが悪くなったり、大腰筋まわりの緊張が強くなったりすると、腰や骨盤に負担がかかることがあります。
ただし、産後の反り腰を改善するためには、大腰筋だけを伸ばせばよいわけではありません。
お腹の筋肉がしっかり働いているか、お尻の筋肉を使えているか、股関節がスムーズに動いているか、抱っこの姿勢に偏りがないかなども一緒に確認することが大切です。
つまり産後の反り腰は、
「大腰筋が硬いから起こる」
というよりも、大腰筋を含めた腰・骨盤・お腹・お尻・股関節まわりのバランスが変化して起こることがあると考えると分かりやすいでしょう。
産後の反り腰が気になる場合は、大腰筋だけに注目せず、体全体の姿勢や筋肉の使い方を見直していくことが大切です。
⑤ 大腰筋と産後のぽっこりお腹

「産後のお腹がなかなかへこまないのですが、大腰筋も関係していますか?」
大腰筋だけが原因ではありませんが、お腹の見え方に関係することはあります。
産後は、お腹の筋肉やお尻の筋肉がうまく使いにくくなり、体を支えるバランスが崩れることがあります。そこに大腰筋や股関節まわりの筋肉の働きも加わることで、立っているときにお腹を前へ突き出すような姿勢になってしまうことがあります。
このような姿勢になると、実際に脂肪がそれほど増えていなくても、下腹部が前に出て、ぽっこりして見えることがあります。
では、大腰筋をほぐせばお腹はへこむのでしょうか?
大腰筋をほぐすだけで、お腹の脂肪が減ったり、腹直筋離開が改善したりするわけではありません。
産後のぽっこりお腹を考えるときは、大腰筋だけでなく、お腹の筋肉・骨盤底筋・お尻の筋肉・股関節の動き・普段の姿勢なども一緒に確認することが大切です。
つまり、「大腰筋をほぐせば痩せる」というよりも、体を支える筋肉がバランスよく働きやすい状態に整えていくことが、産後のお腹まわりを考えるうえで大切になります。
ポッコリお腹のチェック方法
| チェックしたい部分 | 影響 |
|---|---|
| 腹横筋 | お腹・体幹の安定 |
| 骨盤底筋 | 骨盤底から体幹を支える |
| 大腰筋・腸腰筋 | 股関節を曲げる・腰椎の安定 |
| 大臀筋 | 股関節を伸ばす・骨盤の安定 |
| 中臀筋 | 片脚立ち・歩く時の骨盤の安定 |
| 横隔膜 | 呼吸・腹圧を調整する |
| 腹直筋 | お腹の前面を支える |
上記のように全体をチエックする必要があります。
⑥ 大腰筋と産後の腰痛の関係とは?

「出産してから腰が痛くなったんですが、大腰筋が原因なんですか?」
こう聞かれることがあります。
大腰筋は腰の骨から股関節につながっている筋肉なので、産後の腰痛に関係することはあります。
特に産後は、赤ちゃんを抱っこしたり、授乳をしたり、床から何度も立ち上がったりと、腰や股関節に負担がかかる動作が増えます。
また
・「いつも右側で抱っこしている」
・「立つときに片方の足ばかり使っている」
というように、同じ側ばかり使っていると、体の左右で筋肉の使い方に差が出てくることもあります。
そうすると、大腰筋を含めた腰や股関節まわりの筋肉が疲れやすくなり、腰が張ったり、重たく感じたり、動き始めに痛みを感じたりすることがあります。
ただし、ここで大切なのは、
「腰が痛いから大腰筋が悪い」とすぐに決めつけないことです。
産後の腰痛は、大腰筋だけではなく、お腹の筋肉や骨盤底筋、股関節まわりの筋肉、姿勢の変化なども関係していることがあります。
さらに、赤ちゃんのお世話で前かがみになる時間が増えたり、睡眠不足や疲れが続いたりすることも、腰のつらさにつながります。
ですので、「大腰筋をほぐせば全部よくなる」というよりも、「腰だけではなく、骨盤や股関節、姿勢、普段の体の使い方も一緒に見ていきましょう」という考え方が重要になります。
産後の腰痛は、体の一部分だけに原因があるとは限りません。
どこに負担がかかっているのか、どの筋肉がうまく使えていないのかを確認しながら、体全体のバランスを整えていくことが、腰への負担を減らすことにつながります。
⑦ 抱っこ姿勢は大腰筋に影響して腰痛に

「産後になってから、片方の腰ばかりつらくなるんです」そんな方は、普段の抱っこの仕方が関係していることがあります。
赤ちゃんを抱っこするときって、どうしても自分が抱きやすい側がありますよね?
たとえば、
・「いつも右側で抱っこしている」
・「片方の骨盤に体重をかけて立っている」
・「赤ちゃんを支えるために腰を反らしている」
という姿勢を毎日のように繰り返していると、左右で体の使い方に差が出やすくなります。
すると、大腰筋だけではなく、お尻の筋肉や脇腹、腰まわりの筋肉にも片寄った負担がかかることがあります。
・「右の腰だけ張る」
・「左脚で立つと不安定」
・「片方のお尻だけ疲れやすい」
といった状態も、こうした抱っこ姿勢のクセが影響している可能性があります。
そのため産後の体を整えるときは、「大腰筋が硬いから、とりあえず左右とも同じように伸ばしましょう」
というだけでは十分でないことがあります。
それよりも、
・「どちら側で抱っこすることが多いですか?」
・「立っているとき、片方の脚に体重を乗せていませんか?」
・「片脚で立ったときに左右で安定感が違いませんか?」
といった普段の体の使い方まで確認することが大切です。
産後の体は、抱っこの積み重ねによって左右差が出やすい時期です。
大腰筋だけを見るのではなく、抱っこの姿勢や立ち方、お尻やお腹の筋肉の使い方まで一緒に見ていくことが、体への負担を減らす大切な事になります。
⑧ 授乳姿勢も大腰筋と関係する

「抱っこだけじゃなくて、授乳の姿勢も腰に関係するんですか?」
はい、実はかなり関係があります。
授乳中って、思っている以上に長い時間座っていますよね?
その間は股関節を曲げた姿勢が続くので、腰から脚の付け根につながっている大腰筋や腸腰筋は、縮んだ状態になりやすくなります。
さらに、
・「赤ちゃんをのぞき込んで猫背になる」
・「骨盤を後ろに倒して座る」
・「片側に体を傾ける」
・「いつも同じ方向に脚を組む」
といった姿勢が重なると、腰や骨盤まわりにも負担がかかりやすくなります。
そして授乳が終わったあとには、今度は抱っこです。抱っこでは赤ちゃんを支えようとして、無意識に腰を反らして立つことがあります。
つまり産後は、授乳では股関節を曲げた姿勢が続き、抱っこでは腰を反らして支えるという、違った負担を一日の中で何度も繰り返していることがあるんです。
そうすると、
・「腰から脚の付け根あたりが重たい」
・「立ち上がると股関節の前がつっぱる」
・「脚を後ろに伸ばしにくい」
と感じることがあります。
このように、産後の腰や股関節の違和感を見るときは、抱っこの仕方だけでなく、授乳中にどんな座り方をしているかも一緒に確認することを意識しましょう。
クッションの高さを調整したり、背もたれを使ったり、左右どちらかに偏りすぎないようにするだけでも、体への負担を減らしやすくなります。
⑨ 産後に歩き方が変わるのは、大腰筋も関係しているの?

「出産してから歩幅が小さくなった気がする」「歩くと腰や股関節が疲れやすい」と感じる方もいます。
そのような歩き方の変化には、大腰筋も関係していることがあります。
大腰筋・腸腰筋は、脚を前へ持ち上げたり、歩くときに後ろへ伸びた脚を前へ運んだりするときに働く筋肉です。
妊娠中は、お腹が大きくなることで体の重心が変わるため、歩幅を小さくしたり、ゆっくり歩いたりするようになることがあります。出産後も、こうした歩き方がすぐに妊娠前へ戻るとは限りません。
では、大腰筋を鍛えれば歩き方は元に戻るのでしょうか?大腰筋だけを鍛えればよいわけではありません。
歩くときは、大腰筋だけでなく、お尻の筋肉(大臀筋・中臀筋)、お腹の筋肉、骨盤底筋などが一緒に働いて、骨盤や上半身を安定させています。
そのため産後の歩き方を整えるには、大腰筋だけに注目するのではなく、お腹・お尻・骨盤まわりの筋肉がバランスよく働ける状態にしていくことが大切です。
「歩きにくいから大腰筋が悪い」と決めつけず、姿勢や股関節の動き、左右のバランスまで含めて確認していきましょう。
⑩ 大腰筋は「硬い」だけでなく「弱い」こともあるの?

「腰や股関節の前が張っているので、大腰筋が硬くなっているんですよね?」
そう考える方は多いですが、張っているからといって、その筋肉がしっかり働けているとは限りません。
大腰筋は、うまく力を発揮できていないときでも、体を支えようとして必要以上に緊張してしまうことがあります。
つまり、「硬い=強い」ではなく、「張っているけれど、実はうまく使えていない」という状態もあるのです。
では、張っている大腰筋は、とにかく伸ばせばよいのでしょうか?必ずしもそうではありません。
大腰筋が十分に働けていない状態で強く伸ばし続けても、根本的な改善につながらないことがあります。
そのため、大腰筋の張りが気になる場合は、硬さだけを見るのではなく、股関節がしっかり動いているか、お腹やお尻の筋肉と一緒に使えているかまで確認することが重要です。
大腰筋は「ほぐす・伸ばす」だけではなく、必要に応じて正しく使えるようにしていくことも意識していきましょう。
大腰筋の状態を確認するときに見るポイント
整体やセルフチェックでは、大腰筋だけを直接判定するのは簡単ではありません。
そのため、股関節の伸展可動域、左右の片脚立ち、歩幅、仰向けで脚を持ち上げる動作、腰を反らさず股関節を動かせるか、臀筋を使えているかなどを総合的に見ると分かりやすくなります。
特に「股関節を後ろへ伸ばしたときに腰ばかり反る」という方では、股関節伸展の不足や臀筋・体幹との協調性を確認する価値があります。
産後の大腰筋は、ただ伸ばせばいいの?
「大腰筋が硬いなら、ストレッチをたくさんすればいいですか?」
実は、産後の大腰筋ケアは伸ばすだけでは十分とは限りません。
大切なのは、硬くなっている部分をやさしく緩めたあとに、股関節を動かし、さらにお腹やお尻の筋肉と一緒に体を支えられるようにしていくことです。
例えば、まずは深い呼吸や無理のない股関節ストレッチから始めます。その後、ヒップリフトやデッドバグなどでお腹やお尻の筋肉を使い、少しずつスクワットやウォーキングといった日常の動きへつなげていきます。
産後の体は、大腰筋だけで動いているわけではありません。
お腹・骨盤底筋・お尻・股関節まわりの筋肉がそれぞれ協力することで、立つ・歩く・抱っこするといった動作が安定しやすくなります。
そのため、産後の大腰筋ケアでは「硬いところを伸ばす」だけで終わらせず、体全体を少しずつ動かしながら、正しく使える状態へ戻していくことが大切です。
産後におすすめの大腰筋周辺エクササイズ
おすすめは次の5種類です。
| 運動 | 目的 |
|---|---|
| 360度呼吸 | 横隔膜・腹横筋・骨盤底筋の連動 |
| 腸腰筋ストレッチ | 股関節前面の柔軟性 |
| ヒップリフト | 大臀筋・骨盤安定 |
| デッドバグ | 腹横筋・股関節の協調 |
| 椅子スクワット | 日常動作での骨盤・股関節安定 |
「大腰筋を伸ばす運動」と「臀筋・腹筋を働かせる運動」をセットにすると、産後ケアの記事としても非常に説明しやすいです。
産後はいつから体を動かしてもいいの?

「産後はできるだけ安静にしたほうがいいのでしょうか?」
出産後の運動を始める時期は、出産方法や体の回復状態によって変わります。
正常な経腟分娩で大きな問題がなく、体調も安定している場合は、まずは深呼吸や短い距離の歩行など、体に負担の少ない動きから少しずつ始めていきます。
産後すぐに大腰筋を強く伸ばしたり、無理な筋力トレーニングを行ったりする必要はありません。
最初は、
・ゆっくりとした深呼吸
・無理のない範囲での歩行
・軽い骨盤底筋運動
・体調に合わせたやさしい体幹運動
などから始め、体の回復に合わせて少しずつ運動量を増やしていくことが大切です。
帝王切開の場合や、出産時に合併症があった場合は、回復のペースも一人ひとり異なります。
自己判断で運動量を増やさず、医師に確認しながら進めていきましょう。
帝王切開をすると大腰筋にも影響するの?
「帝王切開をすると、大腰筋も傷ついてしまうのでしょうか?」
帝王切開で、大腰筋そのものを直接切るわけではありません。
ただし、手術後はお腹の傷や痛みをかばうために、無意識に体の使い方が変わることがあります。
例えば、
・「お腹を守るように少し前かがみになる」
・「腰を丸めて歩く」
・「股関節を少し曲げた姿勢で過ごす」
といった姿勢になりやすくなります。
このような姿勢が続くと、大腰筋を含む股関節まわりの筋肉も、妊娠前とは違った使われ方をすることがあります。
そのため帝王切開後は、「大腰筋が硬そうだから強く伸ばそう」と考えるよりも、まずは傷の回復を優先することが大切です。
体調を確認しながら、呼吸や歩行などから少しずつ始め、徐々にお腹や骨盤、股関節まわりの筋肉を使えるようにしていきましょう。
産後に骨盤が痛いのは、骨盤がズレているから?
「産後に骨盤まわりが痛いのですが、出産で骨盤がズレてしまったのでしょうか?」
このように心配される方は少なくありません。
しかし、骨盤が痛いからといって、必ずしも骨そのものが大きくズレているとは限りません。
産後の骨盤まわりの痛みには、妊娠・出産による体の変化だけでなく、お腹やお尻などの筋肉の働き、股関節の動き、姿勢、歩き方、抱っこの仕方など、さまざまな要素が関係しています。
そのため、骨盤の位置だけを確認するのではなく、
・「骨盤を支えている筋肉がしっかり働いているか」
・「股関節がスムーズに動いているか」
・「左右どちらかに負担が偏っていないか」
なども一緒に確認することが重要です。
産後の骨盤ケアでは、「骨盤を元の位置へ戻す」ということだけに注目せず、お腹・お尻・大腰筋・骨盤底筋などがバランスよく働き、体を支えやすい状態にしていくことを意識していきましょう。
大腰筋と産後の骨盤を一言で説明すると
大腰筋は腰から股関節へつながる、骨盤まわりの動きにとても重要な筋肉です。
妊娠中に姿勢や歩き方が変化し、産後も抱っこや授乳が続くことで、大腰筋を含む股関節まわりの筋肉に負担がかかることがあります。
そのため産後の骨盤ケアでは、骨盤だけでなく、大腰筋・腹筋・骨盤底筋・お尻の筋肉を一緒に整えていくことが大切です。
特に注意したい症状
産後の腰・骨盤・股関節の違和感の多くは筋骨格系の問題ですが、次のような場合は整体やセルフケアだけで判断せず、医療機関での評価が必要です。
- ・強い痛みが続く、急激に悪化する
- ・脚に強いしびれや筋力低下がある
- ・排尿・排便が急にうまくできなくなった
- ・発熱を伴う
- ・股関節に体重をかけられない
- ・産後の出血が急に増える
- ・骨盤内の強い圧迫感や臓器が下垂
産後の骨盤矯正はしましたか?


