ダイエットをしても下腹だけやせないのは一体どうしてでしょうか?
他がやせていくのにお腹がぽっこりしていると、ぽっこり感がより目立ちます。
今回は下腹のぽっこりお腹についてお話ししていきます。
下腹ぽっこりの原因は内臓下垂
イメージ的には、肥満やメタボリックシンドロームの人が下腹が太ってポッコリ前に出ているという感じでしょう。脂肪は一つの場所にだけ偏って付くことがないので、下腹に脂肪がついてる人は、その他の部分の周辺にも脂肪がついています。
もしあなたの下腹のぽっこりの正体が脂肪ならお尻や太ももなど全体にまんべんなく 脂肪がついていて、下腹以外の場所も気になっているでしょう。きっとあなたはそうでないからこそ 、お腹周りがだけが気になっているのではないのでしょうか?
下腹ぽっこりで悩んでる人はたいてい手足が細い痩せ型です。皮下脂肪もどちらかというと少ない傾向もあります。ポッコリお腹以外はあまり脂肪がついていないため、ぽっこりした下腹だけが逆に目立ってしまい、余計に気になってしまっています。
特に若い女性は体型には敏感なので、「自分はダイエットをしなきゃ」と思い込んでポッコリお腹を凹ませるように努力をしている人も少なくないはずです。しかし、ポッコリお腹の原因が脂肪だけでないならいくらダイエットを頑張ったとしてもやせていきません。
それどころか、ますますやせずらい身体になる可能性があるのです。では、ぽっこりお腹の脂肪以外の正体は何なのでしょうか?それは本来あるべき場所からずっと「下がってしまった内臓」も原因の1つなのです。
一体なぜ内臓が下がる内臓下垂がおこってしまうのでしょうか?原因は色々とありますが、その場合はお腹周りの筋肉の衰えと骨盤が広がってしまう事が原因です。そのメカニズムについては次で詳しく紹介します。
ぽっこりお腹の正体とは何?
腹部に胃や腸や泌尿器などの内臓が存在しています。脳は頭蓋骨内に守られ、心臓や肺は胸郭(肋骨内部)に包まれて守られています。おなかにある内臓は骨によって守られていないのです。それにはわけがあるのです。
なぜなら蠕動運動(収縮しながら消化された物を運ぶ働き)が盛んな胃や腸などの消化器の蠕動運動を妨げないようにするためです。お腹周りは骨の代わりに皮下脂肪と腹直筋、内腹斜筋、外腹斜筋などが腹部の内臓を守っています。中でも筋肉は内臓が下垂しないように支える役割を担っていて、腹部と背中、骨盤の底(骨盤底筋)にあるインナーマッスルでガードルをはいているのと同様に前後左右から内臓を包み込み、連動して内臓を定位置に支えているのです。
下腹ポッコリは、このガードルの役目を果たす筋肉が衰退した事により、内臓を支えられなくなり、重力によって内臓下垂になって前にポッコリ出てしまった状態です。また、出産や生理で骨盤が広がったままの骨盤の歪みによって、さらに悪状況な内臓下垂になってしまいます。
食事によるダイエットでは、体脂肪は減らせても筋肉の強化はできないばかりか、ますます筋肉が落ちてしまうことさえあります。内臓を支える筋肉の力を取り戻すのと、広がった骨盤を引き締めて正常な状態にすることにより下腹のぽっこりは改善されます。
下腹ぽっこりを目立たなくし、体のラインを整えるために補正下着を着用しているという人もいるでしょう。実はそういうものを使うと、お腹周りの筋肉は内臓を包んで支えることをサボってしまい、お腹周りの筋肉が衰退してしまう可能性があります。一時的にポッコリお腹を隠して外見は綺麗に見せることはできるでしょうが、根本的な下腹ポッコリ改善にはなりません。むしろ、「補正下着を脱いだらより下腹がポッコリしてる」なんて状況になってしまうでしょう。
下腹ぽっこりを改善するためには内臓を支えるインナーマッスルの筋肉を根気よく筋トレするのと、骨盤をしっかり引き締める骨盤矯正が大切なのです。
加齢で脂肪のつく箇所が変化する
筋肉の衰退は下腹のポッコリを引き起こすだけでなく、女性の体のラインや健康に多くの影響を及ぼします。
体重は若いころと変化していないのに、「年々脂肪のつく箇所が変化する」という相談をよく聞きます。これも筋肉の衰退が原因です。女性は30歳半ばくらいで少しずつ筋肉量が減っていきます。基礎代謝も落ち脂肪がつきやすく落ちにくい環境になってしまいます。
意識して運動する習慣がある人は、 筋肉量をキープすることができますが、普段から運動の習慣がない人は、段々と筋肉量は減少していってしまいます。しかし、筋肉量が減ってしまっているのに体重に変化が無い、または増えたというのは脂肪が落ちた筋肉以上に付いてしまった事になります。しかも同じ1キロでも筋肉よりも脂肪の方が体積は大きいので見た目にもとても大きく変化します。
筋肉には体を引き締め、体型をきれいにキープさせるという機能も備わっているので、筋肉量が減ってしまうと脂肪を燃焼させる能力も衰退してしまいます。そうなってしまうと、多くついてしまった脂肪で体重は増えていき、そのせいで体型も崩れてしまいます。
昔と違うところに脂肪がついてしまっていると感じるのはそれが原因なのです。逆に言うと筋肉量さえキープできていれば理想や綺麗なスタイルをキープできるということです。ポッコリお腹のお悩みを抱えてる場合、運動習慣がない人という人がほとんどだと思います。
昨今の筋トレブームにのって先生とトレーニングをしているという人は ほぼいないでしょう。おそらくそれは基礎代謝に必要な筋肉量が不足しているからだと思われます。しかし、筋肉は動かさないと衰退しますが、運動さえすれば何歳になっても、筋肉量を増やすことができます。
毎日毎日ハードなトレーニングをする必要はありません。いたって簡単な運動から始めましょう。「運動なんて疲れる」と思うかもしれませんが、食事によるダイエットで食べたいものを我慢してストレスを溜め込むより少しだけ体を動かすのと、骨盤の広がりの歪みを矯正する方がよりダイエットには効果的なのです。