
女性にとって大切な インナーマッスルを紹介します。それが「骨盤底筋群」と呼ばれる筋肉です。骨盤の一番底にあって、ハンモックのように内蔵(生殖器、大腸、小腸、泌尿器)などを支えています。
今回は骨盤底筋 についてお話ししていきます。
元気な骨盤底筋は女性の幸せ
骨盤底筋は内臓が重力に負けて、骨盤の中にドーンと落ち込んでしまう内臓下垂ななることを防いでいて、骨盤内にある子宮や卵巣などの内臓に負担をかけずに、うまく機能できるように守ってくれています。
生理不順や不妊で悩んでいる人の骨盤底筋は、きちんと機能してないことがほとんどといわれるほど重要なインナーマッスルなのです。
骨盤と骨盤底筋の筋力と柔軟性
骨盤は骨盤底筋の収縮と連動して動いています。その連動が悪くなり骨盤底筋の収縮性を失うと、骨盤の動きも悪くなり血行不良になってしまいます。
これは毎月の生理によりたくさん出血している女性にとって大問題です。そして、冷え性や生理不順を招くほか、子宮筋腫や子宮内膜症などの原因にもなります。骨盤や子宮を気持ちよく機能させるために、骨盤底筋の筋力と柔軟性はとても大切なのです。
骨盤底筋はダイエットや妊娠にも影響
骨盤底筋が柔軟に収縮していると内臓が正しい位置でしっかり支えられるので、ウエストラインが綺麗に見えるばかりか、腰痛に悩まされることも少なくなります。
また、骨盤の動きがよくなれば子宮や卵巣は活性化され正常に機能します。生理は順調になり妊娠もしやすくなります。

骨盤底筋を筋トレして強化すると
さらに骨盤底筋を筋トレで鍛えられたら、生理の経血はトイレで一気に出したり、抑えたりとコントロールもできるそうです。経血が何日経ってもだらだら出続けるのは、骨盤底筋の力が不十分な証拠です。
骨盤底筋の筋力と柔軟性があると、生理は4日くらいで早めに終わるようになり、生理中は骨盤が大きく開くのでとても幸せな気持ちになるのです。

特に産後は骨盤底筋の筋トレで回復
出産後に骨盤が広がることは皆さんもよくご存知でしょう。広がった骨盤とともに、骨盤底筋を伸ばすことにより赤ちゃんの通り道を産道に作ります。つまり、赤ちゃんの体を通す分大きく伸びているということになります。
産後の骨盤底筋は伸び切ったパンツのゴムのように伸びきった状態になっているのです。骨盤底筋は膀胱の動きにも影響するので、産後の骨盤は締めても骨盤底筋がきちんと柔軟性を取り戻せない人は、尿漏れになってしまうという人も多くいます。
でも、骨盤底筋は筋肉です。出産前と全く同じに戻すことは難しくても骨盤底筋の筋トレをして鍛えてあげれば、また正常な機能を取り戻すことができるので安心してください。
昭和前期までは自然に筋トレ
昭和前期までの人は普段の生活の中で骨盤底筋を自然に鍛えていたので、産後も骨盤底筋は自力で元に戻っていました。例えば、かまどでご飯を炊いたり、雑巾で床を磨いたり、和式トイレを使ったり…。日常の中で立ったり、しゃがんだりが多く、普段の生活で骨盤底筋が自然にトレーニングすることができました。
現代の女性は 日常生活でしゃがむような作業がほとんどなくなったので、意識的に骨盤底筋を鍛えることが重要になります。大股で歩くのもその一つですし、内転筋を強化したりスクワットをしたりのトレーニングも有効的です。

尿漏れやスタイルの改善にも
骨盤底筋が鍛えられたら尿漏れのお悩みが解消し、骨盤の動きが良くなることはもちろん、出産で内臓が下垂したことによるぽっこりお腹がすっきりして、お尻の形も綺麗になります。内臓の機能も復活して便秘なども解消されます。
筋トレとストレッチが有効
骨盤底筋は骨盤の一番底辺にある小さな筋肉や隔膜の集まりで、直接触ることができないインナーマッスルです。骨盤底筋の機能が低下している人は、それと一緒に骨盤自体の機能も悪くなっています。
普段の生活の中では意識しづらいところですが大丈夫です。他の部分と合わせて運動や体操をすることで、きちんとエクササイズすることができます。
この後で紹介する「骨盤オープン」のストレッチは、骨盤の緊張を緩めて骨盤底筋をストレッチすることで、交感神経を緩める効果があります。ややお尻を突き出すことで、坐骨が左右に広がりその奥の骨盤底筋にアプローチされます。緊張した筋肉をストレッチして骨盤底筋の柔軟性と筋力を取り戻しましょう。
骨盤底筋のストレッチ「骨盤オープン」
骨盤を開くことで、その奥にある骨盤底筋をゆっくり伸ばし、しなやかさを取り戻すストレッチです。骨盤底筋が伸びると交換神経も緩み、ヒップアップにも効果的です。



