筋肉の質

筋肉はその筋肉の役割、作用、機能に応じてさまざまな特徴を持っています。

今回は筋肉の部位によっての特徴や違いを解説していきます。

同じ筋肉でも大きな特徴の違いが

まず、構造からみていきましょう。ひざ、ひじの伸筋など関節を伸展させるための大きな筋肉は「羽状筋」といって、筋線維が羽のように並んでいる構造をしています。

羽状筋は断面積あたりの筋肉線維が多いので、筋力を発揮するために向いている筋肉と言えます。人の体を支えるための力をおおいに発揮できる構造をしているのです。

平行筋とはいったい何でしょうか

羽状筋とは逆に、関節の屈筋は重力に逆らう方向に働くわけではありません。素早く大きく動かすことが優先される筋肉です。

そのため、平行筋と言って筋線維が平行して走っているか、羽状筋でも筋線維の傾きが少ない構造をしています。

このように、それぞれの筋肉は関節の働きに応じた構造をしているのです。

筋肉の種類

筋線維のタイプを選べてみましょう

続いて筋線維の質はどうでしょうか?一番わかりやすい筋線維のタイプを比べてみましょう。

多くの筋肉は求められている機能に応じて遅筋線維と速筋線維の役割が違っています。一番顕著なのが、ふくらはぎの奥にあるヒラメ筋です。これは直立姿勢を維持するために絶えず働いているので、小さな力を持続的に発揮する遅筋線維の割合が多くなっています。

ヒラメ筋と同様に、重力に逆らって姿勢を保つ腹筋群や背筋群なども、基本的には遅筋線維の割合が多い部分です。

ふくらはぎの筋肉

筋肉の質を比べてみましょう

筋肉の質の違いを比べるなら、一つの筋線維にどのぐらい細胞の核が含まれているか、あるいは筋肉の再生に欠かせない「筋サテライト細胞」が多いか少ないか、なども知りたいところです。

しかし、少なくとも人に関しては、これらの詳細なデータは調べられていません。

ただ顕微鏡で筋繊維の一部を見た方に聞くと、筋肉の収縮に関わる筋肉という構造の幅などは、部位によって大きな差はありません。

筋肉線維