帝王切開

第1子目が逆子だったため、予定日より10日早く帝王切開で3140gの女の子を出産したそうです。

自然分娩を希望していましたが、その方の場合出産した病院は逆子の場合は帝王切開で、1人目が帝王切開の場合2人目以降も帝王切開になると言われたそうです。

帝王切開した後の2人目の自然分娩の危険性はどのぐらいあるのでしょうか?というお悩みです。

1人目に帝王切開の場合2人目も

帝王切開で出産した場合、次のお子さんの分娩方針を決めるにあたっては、一般的には前回に行った帝王切開の理由が問題となります。

児頭骨盤不適合(赤ちゃんの頭の大きさと比較して、骨盤が狭く通過が不可能)と診断されていれば、今回も帝王切開が必要となります。また、すでに2回切開をしている場合や、感染などの影響で傷の融合に問題がある可能性がある場合なども同様です。

さらに、今回の胎児の大きさや肢位、産道の条件も考慮します。しかし、これらの決定要因がなければ、自然分娩が可能であるということではありません。

帝王切開の傷

2人目の帝王切開の出産はリスク

前回、帝王切開という条件である限り、子宮破裂というリスクが伴うためだそうです。

子宮に陣痛のストレスが加わった時、手術の傷など弱い部分があると子宮筋層が裂けて大量出血します。

胎児は子宮外の腹膜に出て低酸素状態となり、大急ぎで帝王切開しても救命が難しいという異常で、しかも陣痛開始前にあらかじめ診断することは非常に困難だそうです。

子宮破裂

帝王切開の子宮破裂の割合

前回の帝王切開の場合には約200人に1人の割合で、この子宮破裂が起こるという統計があり、これをいかに管理するかは重要な問題です。

リスクとしては0.5%と言われていますが、いったん起こった場合結果は重大で、お母さんは出血のため輸血を余儀なくされ、赤ちゃんは助かっても低酸素状態の影響が残るかもしれません。

やはり2人目も帝王切開が多くなる

医療訴訟の多い米国では一時期、帝王切開の経験がある場合は前例に帝王切開をしていました。しかし、この方針では帝王切開を行う件数がとても多くなるため、最近はやや、見直す 傾向があります。

しかし、帝王切開の経験がない場合と比較して、帝王切開率は高率です。日本では次回も全例帝王切開という病院、条件の良い場合だけ経膣を試みる病院、可能な限り経膣分娩を試してみるという病院まで、方針に幅があるのが現状です。背景はリスクに対する医師の考え方の差や、病院の救急体制などいろいろな要素があり、一概 どれが良いどれが良くないとは言えないと思われます。

患者さん側にも0.5%のリスクであっても初めから帝王切開してほしいという方もいれば、できる限り経膣で という方もいます。

2人目も帝王切開

自分の考えに合った病院で

次回の分娩に際しては、初期の検診の時点から病院の方針について質問し納得できる医療機関を選択なさることが大切だと思われます。

ただし、前回と異なる病院で分娩なさる場合、前回の帝王切開に関する情報は分娩管理上とても大切なのでぜひ 善意の紹介状をお持ち頂くのは必須でしょう。

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