
叱り終わったらすぐに気持ちを切り替える
子供を叱った後、どうも気分がすっきりしない、なんだか後味が悪い…。そんな経験はありませんか?子供との貴重な時間、いつまでも険悪なムードは嫌ですよね?子供を叱り終えたら、すぐに自分の気持ちを切り替えるようにしましょう。
単純に「一刻も早く楽しい時間にしたい」という思いからでもあるのですが、もう1つ大きな理由があります。それはしっかりと集中して叱って、その後、すぐに仲直りをするというパターンが、子供の学習効果を高め、叱った効果を最大にできるからなんです。
例えば壁にいたずら書きをしたことを叱ったとします。その1時間後に、「さっきのあなたの行動良くなかったね!ちゃんと反省した?もうやらないでね」などと、ママに言われると、このままはまだ怒っているんだ、まだ叱られ続けているんだ、という感覚に陥ります。
子供にとっては壁にいたずら書きをする➡ママに叱られる➡言うことを聞く…
これでワンセットと1の学習をしたことになります。悪い行動を改めたところで、学習終了なのです。だから、ママが怒っているのもそこで終了だと思っているわけです。
ところが、1時間も経ってから話を蒸し返され注意されたりすると、「言うことを聞いたのにまだ怒られている」「何で?言うことを聞いたのに」と子供は納得がいかなくなり、せっかく学んだことが整理できず、下手すると反発的な感情まで頂いてしまい、結果、成長のチャンスを逃してしまうこともあります。
叱ったことで子供がきちんとした行動をとったら、そこで叱りのモードのスイッチをオフにしましょう。ママさんが気持ちを戻すことで、子供も前向きに反省するようになります。

あえて一緒に気持ちを切り替える
気持ちの切り替えは、自分の中だけで処理するのもいいのですが、あえて、終わりを子供に伝えるとお互いスッキリできます。
・「もう叱るのは終わりだよ」と言葉で伝えるのもシンプルで効果的です。
他にも
・「一緒に踊ろうよ」とお気に入りの CD をかけて誘う
・「美味しいクッキーを一緒に食べようね」とくつろぎの時間を作る
・「な・か・な・お・り」ぎゅーっと抱きしめてスキンシップをする
など…一緒に何かをしてみるのもお勧めです。
一方だけで切り替えてもう一方は引きずっている…。そんな状態ではママと子供のテンションが噛み合いませんよね? 2人が同時にスイッチを切り替えられるような、わかりやすい合言葉やポーズを決めておくのも良いでしょう。
「はい!終了!」と相手に切り替えることで、叱った内容をを際立たせるだけでなく、親子のハッピータイムが増えること必至です。

うれしい頑張りに向け声をかけてあげましょう
子供が言うことを聞いたこと、「ごめんなさい」を言ったこと、気持ちを改めたことなど嬉しい頑張りのほうに目を向けてあげることで、子供はより成長します。叱られるより褒められたり認められたりするほうは、人は受け入れやすく次は頑張ろうという気持ちになれるからです。
きちんとお片付けできて「ママ、嬉しいな」「ちゃんと謝れて偉かったね」と一言伝えてあげたら素敵ですね。
自分が悪かった時は素直に謝る
またフランス人のママとお子さんの話です。先日、ママと子供が大喧嘩をしてしまったそうです。その時、ママの放った攻撃的な一言で、女の子が大号泣してしまったそうです。「しまった!余計なことを言っちゃった」と表情のママさんはすかさず「ごめんね」とママさんが女の子を抱きしめてしまいました。
思わず余計なことを言ってしまうことってありますよね?そんな時は、このママさんのように、素直に「ごめんね」と謝るのがベストです。カウンセリングなどでお話すると、驚かされるママさんもいらっしゃいます。「ごめんね」とママが子供に謝ることで、自分の格を下げるのではないか、自分の弱さを見せつけてしまうのではないかと…。
でも実際はその逆のことが起こります。
●ママのお面には二つの裏のメッセージが秘められています。
・ 「ママは自分の言ったことをやったことに責任を持っているのよ」という責任感…
・ 「ママは自分の間違いを素直に認めることができるのよ」という勇気……
そうなのです!
謝るということは責任感と勇気があるからこそできる行動ですまる自分の殻を下げたり弱さを見せたりするどころか頭でそれと真逆のメッセージを開いてに伝えることができるのです。
子供はママさんが謝ると、「ママってダメなんだな、弱いんだな」 なんて思いません。 逆に、「ママって自分の言ったことに責任をもって凄いな、間違いを認められるってたくましいな」とママの責任感の強さ、ママの勇気を感じ、ママを尊敬するようになるのです。
ポイントは「さっきはごめんね」でOKです

そうは言っても、親子喧嘩が白熱している最中に「ごめんね」を切り出すのはやっぱり抵抗があるかもしれません。そんな時は、そのケンカが落ち着いてきたころで一言、「さっきは〇〇言ってごめんね。あの言い方は良くなかったね」と切り出しましょう。
どんなケンカでも、ずっと同じパワーで続くことはありませんよね。必ずちょっとした間合いがあります。そのお互いが何も喋らない時を見計らって「ごめんね」とママからアプローチしてあげてください。それをきっかけに、ケンカ自体が終わりへ向かうこともあります。なぜなら、ママの「ごめんね」の一言が、それまでのデッドヒートを断ち切る効果があるからです。
ママが素直に謝るという行為は、子供にいいお手本を示すことにもなります。子供って自分が悪いと気づいていても、意固地になってなかなかごめんねが言えないときがありますよね。そんな時、ママのごめんねを聞くと『謝るっていいことだな』とポジティブに受け入れられるようになります。
さらにママさんの方から積極的に「ごめんね」を伝えて、抵抗を取り除いてあげると、謝ることができる子になっていきます。まずは、ママから「ごめんね」を伝えていきましょう。

ママの習慣①ストレスをためない1 》
ママの習慣②ストレスをためない2 》
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ママの習慣④上手な叱り方2 》
ママの習慣⑤上手な叱り方3 》
ママの習慣⑥上手なほめ方1 》
ママの習慣⑦上手なほめ方2 》
ママの習慣⑧上手なほめ方3 》